お子さんが野菜嫌いな場合、野菜を食べない事で栄養状態が心配になってしまう親御さんは多いのではないでしょうか。
旬の野菜、栄養がたっぷり詰まった野菜、親としては好き嫌いせずに食べてほしいものですよね。
野菜ソムリエの筆者と野菜嫌いを克服する方法はあるのか、探ってみましょう。少しでもお子さんの苦手をなくせるよう、ご紹介していきます。
目次
子供が野菜を苦手な理由
野菜に限らず、子どもの好き嫌いにはいろいろあり、困りもしますが、面白いなと思う面があります。
白い食べ物大好き(豆腐、うどん、ごはんなど)、逆に白いものは嫌いでもマヨネーズは大好き、野菜は絶対食べない、トマトは嫌いでもミニトマトなら食べれるなど・・・子どもの食へのこだわりは、驚かされるものがあります。
子どもは「酸味、苦味」が苦手
味の基本には「甘味、塩味、酸味、苦味、うま味」があります。
子どもは「酸味、苦味」を腐敗しているもの、毒と思い、本能的に自分の身を守るために、避けてしまう傾向があるようです。
これは大人になれば自然と克服できるものなので、子ども時代の特徴だと理解してあげ、無理に食べさせなくてもいい、と切り替えてみてください。
食べてみようかなと思う環境を作ろう
子どもが野菜を避ける傾向には理由があるとはわかっていても、やはり食べてくれないと栄養面で心配になりますよね。
無理やり食べさせることではなく、他の方法で野菜を食べてもらうことはできないか、考えてみましょう。
- 一緒に料理をする
- 野菜を家で育てる
- お料理教室に参加する
- 絵本やコミックの中で大好きなヒーローが野菜を食べているものを一緒に読んでみる
上記のように環境の変化を与えて、食べてみようかなと思えるチャンスを与えてあげることも大切です。
野菜を食べない子が野菜をもりもり食べられるようになった話
また、こんな話があります。
野菜の収穫のイベントに参加後、主催者の方がその日に収穫した野菜たっぷりのお味噌汁を作ってくれたところ、普段は野菜の食べない子も、お味噌汁に入った野菜をもりもり食べていたなんてこともあります。
自分で収穫した野菜が身近に感じられ、食べてみようという気持ちになれたのかもしれません。
いつもの家で同じ席で同じテーブルで同じイスで同じお箸でというよりも、少しだけ環境を変えると子どもも箸を持つ手が伸びて、様々な野菜を食べるようになってくれたりもします。
いろいろな野菜の味に慣れさせよう
少量でもいいので、色々な味に慣れていけば改善されていくこともあります。
先ずは苦手な野菜を舐めさせることから始める
例えば、100円ショップなどで売られているような小さな小皿を用意します。子供が喜びそうな絵柄の入ったお皿だと尚いいかもしれません。
その小皿に、茹でたほうれん草の1かけほどよそいます。茹でたほうれん草につまようじを付け、そのちょっと付いたほうれん草を小皿に押し付けます。
その方法で、にんじんや、ピーマン、なす、ブロッコリーなど子どもが苦手とする野菜をちょっとだけ小皿によそい、その付いているのか付いていないのかわからない程度の野菜を子どもになめてもらうだけでも、野菜の味に慣れていくことができます。
訓練をしながらだんだんと量が食べられるようにする
食べずに嫌いという子どももいるので、こういった訓練でさまざまな味を知り、慣れていくことで、だんだんと量が食べれるようになっていったりします。
よく細かく切って、ハンバーグやミートソースに混ぜ込んだり、カレーの中にすって入れたり、キャロットケーキのようにケーキにしたり、何の野菜かわからないように混ぜ込んだとしても、新しい味を知ることはできます。
園や学校で食べられるのなら家では長い目で見よう
幼稚園や学校の給食では好き嫌いなく食べているのに、家だと食べないということをよく聞きます。
筆者の我が子も家では野菜を全然食べてくれず、小児科の先生や栄養士さんにお話しする機会がある時に、相談をしたところ「幼稚園や学校の給食で食べているのなら、嫌いなわけではなく、家では甘えているだけなので、気にしないでも大丈夫ですよ。」とお話しされていました。
しかし、給食のない長期休み中の栄養バランスは気になるところですが、少しでも食べてもらえるような工夫をしつつ、長い目で見ることも大切なのかもしれません。
無理やり食べさせるのは逆効果
嫌いなものを無理やり食べさせられる、これは大人でもつらいことです。よけいに、野菜が嫌いになってしまうかもしれません。
子どもの頃、無理やり食べさせられたという記憶も残り、大人になっても食べられない野菜になってしまうかもしれません。
1口食べられたら褒めてあげよう
子どもの頃の食べ物の記憶は思っているよりも大きいものです。ほんの1口だけでも食べられたら、ものすごく褒めてあげたり、大げさなくらい拍手をして盛り上げてあげましょう。
褒めてもらえた事、苦手なものを食べられるようになった事が嬉しく、もう1口もう1口と食べ始められるようになります。
とにかく楽しく、笑顔で食卓を囲めたら、食べられるものも増えていきますよ。
旬のものを食べてみよう
旬のものだと野菜の美味しさも格段に違い、栄養価も高いです。
また、少し高価にはなってしまいますが、有機栽培のものを購入してみて食べさせてみるのも効果は高いです。
例えば、にんじんは普段食べているものよりも、味が濃く、甘くて美味しかったという記憶が残れば、またにんじんが食べたいとなり、にんじん嫌いが克服できたことになります。
工夫をしながら野菜嫌いと付き合おう
いつか食べてくれるようになると長い目で見守り、食べてみたいなと思ってもらえるような工夫をし、広い気持ちを持って、子どもの野菜嫌いには付き合っていけたらいいですね。
まずは、無理にたくさん食べさせようとせず、少量ずつでも食べられるようになったことを褒めてあげてください。