勉強ができるあの子は、普段からどんなことをしているのだろう?周りの子どもたちとの違いは何だろう?と、気になる親御さんへ。
小学校の教諭経験から、勉強が出来る子どもたちが普段から習慣的にやっていることや、授業中・家庭での姿などを取り上げていきます。
勉強が苦手と感じているお子さんに向けて習慣づけのヒントとしてもらえたら幸いです。
目次
勉強が出来る子達が授業中の姿勢
話を聞く
当たり前と思われるかもしれませんが、勉強が出来る子どもは、まず話を聞くという習慣を身に付けています。
もちろん教科書だけを見て学習できる子どももいるかもしれませんが、それも必ずつまずくときが来ます。
勉強が出来る子どもは、たとえ自分が既に分かっていることであっても、話をよく聞き、自分の知識について再確認をします。
それが記憶により深く残り、先に役立つことになるのです。
諦めない
勉強ができる子どもは、分からない問題に出会っても諦めません。
この諦めないということは、勉強ができる子どもたちが必ずと言ってもいい程身に付けている習慣です。
大人から「最後までやりなさい」と言われなくても、自ら納得するまで追求します。
理由を考える
「諦めない」という習慣にも少し通ずるものがありますが、間違えた問題や納得のいかない説明・問題に出会ったときに、自分が分かるまで、納得いくまで考えたり調べたりします。
そして担任の先生に質問をして解説を求めてくることもあります。
これが日常的に進んで出来るお子さんは、自分の納得した形で自分のものにしているので、ただ課題をこなしただけの子どもよりも、知識や技術が定着しやすく、忘れにくいのです。
その結果、一度身に付けたことを何度も繰り返すことがないので、先々の勉強もどんどん身に付いていきます。
勉強が出来る子達の家庭での学習習慣
宿題は当たり前
勉強が出来る子どもたちにとって、宿題をしないなんていうことは考えられません。どんな理由があっても、宿題は必ずやってきます。
もし何らかの理由でできなかったり忘れてしまったりしたとしたら、血相を変えて学校に来るか、必死にその分を取り返そうとします。
万が一、先生が「今日の宿題はありません」と言えば、不安で仕方がないという子どももいますし、何かしら家で勉強をしてきて学校に提出をするという子もいます。
勉強が出来る子どもたちにとっては、歯を磨く・お風呂に入るなどと一緒くらい、宿題というのは当たり前の習慣なのです。
子どもの知識のほとんどは家庭学習で身に付くと言われています。
学校で新しい知識を身に付け、それを家庭学習で定着させるということはとても大切なことなのです。
復習や予習をしている
復習は、宿題にも含まれますが、宿題意外の勉強を習慣としている子どもも多いです。
自分が苦手なところや、もっと勉強をしておきたいと思っていることを進んでできる子どもは、どんどん成長していきます。
一般的に、家庭学習で必要な時間は、学年×10分(できれば+10分)と言われています。
この範囲で、復習や予習を取り入れていくこともおすすめします。
ただ、やりすぎは子どもにとっては逆効果なので、無理はさせないようにしましょう。
また、予習といっても次の日の勉強をしっかりと、というわけではありません。
次の日に、どんな勉強をするかが分かる程度に、教科書をパラパラと見るだけでもOKです。
そのときに「この言葉の意味はなんだろう?」「次はこんなことを習うから楽しみだな」と考えるだけでも、授業の受け方が変わってきます。
また、「復習も予習もなんて、する時間がない」という方は、復習に重点を置くことをおすすめします。
そして、復習や予習を習慣化している子どもたちは、予め疑問を解決しておいたり、授業内容の予想をしておいたりすることで、スムーズに授業内容を理解することができます。
それにより、学習の次の段階「教える」ことができる子どもになるのです。
※「ラーニングピラミッド」からも分かるように、「教える」ということは一番学習が定着しやすいと言われています。
家族と勉強をしている
分からないところがあったら、家族や身近な分かる人に聞き、解決しようとする習慣があります。
たまに宿題で難しい問題などを出していても「家の人に教えてもらった」「一緒に解いてきた」と解決してきています。
誰かと勉強をする習慣をつけるというのも、勉強ができる秘策の一つです。
時間を決める
勉強の時間と遊びの時間を決める(または自分できちんと区別する)ことが習慣化しています。
どちらの時間が多い方が良い、少ない方が良いなど、一概には言えませんが、勉強ができる子どもは、習慣的にそれも自分で考えて計画していきます。
最初から勉強習慣は身についはいない!親から子どもに提案してあげよう!
いかがでしたでしょうか?
もしかしたら、この中ですでに習慣化しているものもあるかもしれませんし、全くそうではないものもあるかもしれません。
これは習慣化してほしい!と思うものは、最初は大人からどんなことをしたら良いのかを、子どもに提案してあげましょう。
これらの全部が、自ら最初からできている…というお子さんはまずいないはずです。
人間は無知の状態からのスタートです。
子どもに、何かを教えないと習慣化しないどころか、何もできない子になってしまいます。
大人が教えて、徐々に自分で進んでできるようになってくる、というのが自然なのです。
しかし、子どもにそれが定着することは個人差がありますから、焦らずに、お子さん一人ひとりに合った習慣を身に付けさせていきましょう。