音読の宿題をする意味とは?小学生が音読から得られるメリットはたくさんある!

音読の宿題をする子ども今や小学校の宿題の定番といっても過言ではない音読ですが、「音読って本当に必要なのかな」と気になっているパパやママは多いのではないでしょうか?

そこで今回は、音読を学習に取り入れることの意味や、音読をすることによって得られる効果についてご紹介していきたいと思います。

そもそもなぜ音読をするの?

昨今の小学校の宿題において、毎日といってもいいほど出されているのが「音読」の課題です。

子どもが国語の教科書の読み聞かせをし、「句読点に気をつけて読むことができたか」「速さに気をつけて読むことができたか」などの項目を親がチェックするという光景は、小学生のいる家庭の定番となりつつあります。

しかし中には、「わざわざ読み上げなくてもいいんじゃないか」「音読って意味があるの?子どもも嫌がっているし、できればやめてほしいな」と思う方は多いことでしょう。

家事に育児に仕事にと追われている親御さんによっては、「忙しいのできちんと聞く余裕がない」「面倒だな」という意見もあるかもしれません。

音読をすることで様々な能力の向上が期待できる!

このようについ嫌がられたり軽視されたりしがちな音読。

しかし、文章を声に出して読み上げることによって文への理解が深まるだけでなく、脳が活性化して様々な能力の向上が期待できると言われています。

子どもの学習能力の向上において実はとても大切なものであり、適当に済ませてしまうのはもったいないのです。

授業中の音読と家庭で音読をする違いとは!?

音読に対して、ただ黙って目で文章を追って読んでいくことを「黙読」と言います。

静かに学習が進む分、しっかりと文の意味を確認しながら理解していけそうなものですが、読み方を間違えていたり、意味をきちんと把握しないまま読み進めてしまっていたりすることが多々起こります。

学校の授業においても、音読は積極的に取り入れられていますが、「大きな声で読まなくちゃ」「当てられたらいやだなあ」などと、ほかのことに気をとられがちになってしまっているお子さんは多いでしょう。

学校の授業時間中の音読だけでは、漢字の読みや登場人物の言葉の意味、物語の背景の把握などが十分に理解できていないことがよくあるのです。

音読をすることで内容を把握しやすくなる

だからこそ、子どもがまわりの環境に左右されず、落ち着いた状況で取り組める家庭での音読には意味があります。

子どもの音読を聞きながら、「今、漢字の読み方を間違えていたよ」とパパやママが指摘したり、「このときの主人公はどんな気持ちだったのかな」と内容の理解を深めるためのフィードバックをしたりすることによって、確実に内容を把握していくことができるようになります。

テストを受ける子供たち

音読の宿題から得られる様々な効果とは?

自信を持っている子供達ただ目で文字を読み取っていく黙読とは異なり、音読をする際には、

  • 目で文字を読んで視覚からインプットをする
  • 視覚から得た情報を脳内で処理する
  • 声に出してアウトプットする
  • 聴覚から再度インプットする

という多岐にわたる処理が連続して行われます。

そのため、脳の司令塔とも言われる脳の前頭前野を中心として、脳全体の働きが活性化することがわかっています。

それにより、主に以下のような効果を高めていくことができると期待されています。

記憶力を高められる

音読では、目で見る、耳で聞く、口に出して読み上げる、など多くの行程が同時に行われます。

五感をフル活用して文章を読み取っていくため、自ずと語彙の読みや意味、文の内容が頭の中に入りやすくなります。

脳内の前頭前野にある「ワーキングメモリー」という機能の働きも活性化するので、より記憶に残りやすくなり、記憶力がアップします。

思考能力、発想力が養われる

初めて出会ったストーリーを音読するときは、そこに書かれている漢字の読みにばかり気がいってしまうかもしれません。

しかし、何度も繰り返すことによって内容への理解が深まっていきます。

黙読のときのように流し読みをするミスもなくなり、一語一語、一文一文に注目するようになります。

家庭での音読の宿題をする際に、「なぜ?」「どうして?」と子どもに疑問を投げかけていくこともオススメします。

その中で、登場人物の心情に寄り添ったり、なぜそのようなストーリー展開になったのかを理解したりすることもできるようになるでしょう。

算数の文章題が苦手なお子さんにおいても音読と同様に、声に出して読み上げてみてください。

声に出すことで、内容がしっかりと理解でき、問題を解くための糸口が見つかる場合が多々あります。

自信が持てる

読み方に自信が持てないとき、文の意味がいまいち理解できていないときは、どうしても大きな声でハキハキと読み上げることが難しいですよね。

しかし、授業だけでなく家庭でも繰り返し読むことによって自信がつき、授業への意欲が向上します。

外国語活動の授業でも同様に、繰り返し発音して自信が持てるようになると、外国語を発音したりコミュニケーションを図ったりすることへのためらいがなくなり、意欲的に取り組めるようになるでしょう。

まとめ

「継続は力なり」という言葉がるように、毎日同じことを繰り返し学ぶことには意味があります。

特に、声に出して文章を読み上げる音読の宿題は、脳が活性化して様々な相乗効果を期待することができます。

つい「面倒だな」と思ってしまう親御さんもいるかもしれません。

しかし、音読を習慣化することにより、お子さんの能力ややる気を高めていけるようにサポートしていってくださいね。