小学校に入学するとともに「美しい字を書けるようになってほしい」「一度クセがついてしまうと治すことがなかなか難しいから、小さいうちからきちんと身につけておいてほしい」と願う親御さんは多いのではないでしょうか。
しかし、「キレイに書くように文字練習の度に言っているけれど、子どもの字が汚くて困っている」という悩みはよく耳にしますよね。
大人になるとパソコンやタブレットなどを用いて文章を書くことが増え、紙に字を書く機会が減りつつある現代社会であっても、やはりバランスよく整った字を書けるに越したことはありません。
そこで今回は、そんな悩みを持つ親御さんにぜひ家庭で実践していただきたい、子どもにキレイな字を書かせるために押さえておきたいポイントについてご紹介していきます。
目次
綺麗な字を書くにはどのようなものを揃えたらいい?
美しい字というものは、何年にも渡って正しい書き方で書き続けることで身につくものであり、一朝一夕にいくものではありません。
ある程度自分なりの書き方が定まってしまった小学校高学年や中学生になってから「字が汚いよ」と指摘しても、クセを治すことはなかなか難しいことでしょう。
成長してから字をキレイに書くことの大切さに気付いて後悔することのないように、文字を書く練習をスタートさせる小学校低学年の段階から「文字を書くときは一文字ずつキレイにていねいに書く」ということを意識させていきたいものですよね。
そのためには、文字練習のスタート時にキレイな文字を書けるようにサポートしてくれる、以下のものを用意するとよいでしょう。
子どもの筆圧に合っている書きやすい鉛筆
小学校の入学準備をするときに各種文房具を揃えていく必要があります。
このときに用意する鉛筆は子どもの筆圧に合わせたものにするのがベストです。
小学校入学段階の子どもの筆圧はまだ弱いことが多いので、芯が固いものだと薄い字しか書けなくなってしまいます。
Bまたは2B程度の、芯がやわらかいものが良いです。
「親指と人差し指、中指がそれぞれの面にちょうどよくフィットするので持ちやすい」と言われている三角軸の鉛筆もおすすめです。
正しく鉛筆を持てるようにしてくれる補助具
「正しく鉛筆を持つ方法って、どのように教えていけばいいの?」と悩む親御さんの強い方となってくれるのが、鉛筆の持ち方を矯正してくれるグッズです。
鉛筆に取り付けて使用すれば、正しい指の位置を簡単に覚えることができます。
様々な色や形のものが販売されていますので、必要であれば試してみるのもいいですね。
「字が汚い」状態を改善させるために!3つのポイント
必要な道具がそろったら、次は実際に机に向かって練習をしていく際には、以下のポイントを意識するよう声かけをしていきましょう。
正しい鉛筆の持ち方をマスターしよう
まず、悪いクセがついてしまう前に、正しい持ち方をマスターさせましょう。
グーの手で鉛筆を持っていないでしょうか。筆で字を書く時のように、ギューッとにぎるのではなく「ゆるく持つ」のが理想的な持ち方です。
ゆるく持つことで止めやはらい、はねなどをうまく表現できるようになります。必要であれば補助具を活用し、持ち方を直していきましょう。
姿勢を正して座る
文字の練習をしている最中に、猫背になってしまったり、集中力を欠いて足をブラブラさせてしまったりするお子さんは多いことでしょう。
悪い姿勢で文字を書くと、文字のバランスも崩れてしまいますよね。
机の高さや椅子の高さ、足置きの位置などを適宜調整した上で、背筋を伸ばして書くよう声かけをしていくとよいですよ。
ゆっくりていねいに書く
「文字練習を始めた当初は一文字一文字ていねいに書いていたのに、書く字の量が増えるにしたがって適当に書くようになってきた」という悩みはよく耳にします。
そのようなときはつい、「これではだめだよ」「やりなおして」と言ってしまいたくなるでしょうが、そればかりでは子どものモチベーションも下がってしまいます。
継続してキレイな字を書けるように促していくには、子どものやる気をアップさせるような具体的な声かけが必須です。
ていねいに書けている文字に着目し、「この字は最後の止めるところがしっかりできているね」「バランスよく書けていてかっこいいね」などと褒め、「ゆっくりキレイに書こう!」という意思を育てていきましょう。
根気よく丁寧に書くことを伝え続けていこう
キレイな字を書くよう根気よく声かけをし続けることは難しい、と感じる親御さんは多いかもしれません。
忙しい毎日の中で、そのような声かけをする余裕すらなく、連絡帳の文字やノートの文字を見るたびに、「うちの子はどうしてキレイに書けないのだろう」と嘆いてしまうこともあるでしょう。
しかし、字をていねいに書くことを伝え続けることはとても大切なことです。
キレイな文字が書けるということが子どもの自信につながり、自己肯定感を高めていく効果も期待できます。
時には宿題をしている子どもの隣に座り、ママも友人宛に手紙を書く練習をしてみるなど親子で楽しく文字練習できるよう工夫しながら、一文字ずつていねいに文字を書こうとする心を家庭で育んでいきましょう。