子どもが学校で「友だちに叩かれた!」、「嫌なことがあった!」と訴えてきたときに、どう対応すれば良いのか悩みますよね。
子どもにどう対応すれば良いか、学校には伝えるべきなのか、悩むことも多いと思います。
また、子どもが「学校には相談してほしくない。」と言ってきた場合にもどうすれば良いかも考えどころです。
今回は、学校でトラブルが起きたとき、どのように対応すると良いか、小学校教諭をしていた経験からお話します。
目次
子どもが学校でのトラブルを相談してきた時、親がとるべき対応は?
まず前提として、様々な背景や価値観を持った子どもたちが一緒に過ごす学校では、トラブルが起こることは当たり前です。
そういったトラブルを解決することで、子どもたちはコミュニケーション能力や社会性を育んでいきます。
しかし、時にはトラブルが深刻化してしまうこともあります。
取り返しのつかないことにならないために、子どもが相談してきたときの対処法をご紹介します。
しっかりと話を聞いてあげましょう
まずは、子どもから話を聞きましょう。
子どもが何を言っているのか、どのような状況でトラブルが起きたのかをしっかり聞き取りましょう。
親が冷静に対応し、子どもが話をしやすい雰囲気を作ることが必要です。
しっかりと話を聞くことで、トラブルの状況を理解し、対応策を考えることができます。
子どもを受け入れて共感してあげましょう
子どもが学校で嫌な思いをしたことを打ち明けてくれたとき、親は子どもを受け入れ、共感することが大切です。
子どもが抱えている感情を理解し、安心感を与えることができると、子どもは自分自身を大切にすることができます。
「あなたも悪いことをしたんじゃないの?」と初めから否定するのでなく、
「嫌だったね。話してくれてありがとう。」と伝えてあげると子どもは安心するでしょう。
状況を具体的に確認する
トラブルの原因や状況を子どもと共有し、具体的な対処方法を考えましょう。
- 子ども同士でも解決できそうな内容か
- 自分の子どもも同じように叩いていないか
- 長期的に続いているのか など
学校でお子さんが今どんな状況かを冷静に把握しましょう。
状況を聞いて、子ども同士の1回限りの喧嘩のような解決できそうな状況であればしばらく様子を見ても良いと思います。
子どもと解決策を一緒に考える
話をしっかりと聞いたあとは、解決策を一緒に考えることも大切です。
子どもにとって最善の方法を一緒に考え、選ぶことができると、子どもは自信を持ってトラブルに立ち向かうことができます。
親が子どもと一緒になって解決策を考えることで、親子の絆も深めることができます。
また、子どもに自分で考えて解決することの大切さを教えることも必要です。
親が子どもに対して、適切なアドバイスを与えながらも、最終的な判断は子どもに任せるという姿勢が大切です。
学校とコミュニケーションをしっかりとる
学校と親がしっかりコミュニケーションを取ることも重要です。
学校でのトラブルが起きた場合、学校側も的確に対処する必要があります。
子ども同士では解決できないトラブルだと感じた場合は学校側に連絡をし、状況を共有しましょう。
子どもが「学校には言わないでほしい。」と言うこともあると思います。
そんなときでも、学校にその旨を伝えた上で相談しておくと、子どもたちの様子に気をつけて見てもらえるでしょう。
様子を見てもらうと、子どもの話している状況と違っていたなんてこともよくあります。
ただし、叩かれて怪我をしていたり、長期的にトラブルが続いていたりする場合など、状況によっては子どもに「これは放っておくとあなたが嫌な思いをするから、学校に伝えてなければいけない。」と話をすることも必要になってくると思います。
必要なら専門家の協力を仰ぐ
トラブルが複雑で解決が難しい場合、心理カウンセラーや学校のカウンセリングサービスを頼ることも一つの選択肢です。
専門家は問題の本質を深く理解し、適切なアドバイスやサポートを提供してくれます。
子どもが悩んでいる状況や感情について、専門のプロフェッショナルと話すことで新しい視点が得られ、問題の解決に向けて一歩踏み出す手助けになることもあります。
トラブルを乗り越えられる子にするためにはどうするべき?
子どもはトラブルを解決することで個々の成長を遂げていきます。
そのためには、親が子どもとの密なコミュニケーションを築くことが不可欠です。
普段から親子で会話を重ね、信頼関係を深めることで、子どもは親に対して安心感や理解を抱くようになります。
この信頼関係があれば、トラブルが発生したときも、子どもは親に悩みや問題を打ち明けることができます。
親が子どもに対して開かれた態度を示し、興味を持って対話することで、子どもは自分の気持ちや考えをオープンに表現しやすくなります。
親が理解の意志を示し、共感をもって受け止めることで、子どもは安心感を得て、自らの感情や経験をより深く親と分かち合うことができるでしょう。
これがトラブルを乗り越え、成長に繋がる重要なステップとなります。
まとめ
学校でトラブルが発生した場合、親は冷静な心で子どもの話に耳を傾け、その出来事を受け入れることがとても大切です。
子どもの感情や経験を尊重し、理解することで、親子関係はより深まります。
親が子どもを信じ、サポートする姿勢は、子どもが自信を持ち、トラブルに立ち向かう力を養う手助けとなります。
子どもの話を聞いた後は、トラブルの原因や状況を確認し、具体的な事実を知ることで、より的確な対処が可能です。
状況によっては学校に相談することも必要です。
柔軟に対応し、学校との連携を大切に、子どもの安全と幸福を確保するために行動することが重要になってくるでしょう。
親、学校、そして子どもが協力することで、トラブルは早期に解決され、子どもは安心して学校での生活を送ることができます。
この協力体制は、家庭と学校の信頼関係を築くだけでなく、子どもの健やかな成長に役立ちます。