家で子どもに勉強を教えるコツ!親御さんに知ってほしい教科ごとのポイント

家庭で勉強をする親子親御さんの多くは、小学生のお子さんの勉強や宿題を一緒に見てあげたり、お子さんからも「わからない」と言われる事もあるのではないでしょうか。

小学校くらいまでの内容なら、教えてあげられるし、自信もある!という方も多いかもしれませんが、その教え方で本当に大丈夫かな?とふと疑問に思ったりしませんか?

今回は、家庭で勉強を教えるコツを伝授していきたいと思います。

答えを教えることはNG!

勉強を教える際の大前提ですが、教える時は答えを教えてしまってはいけません。

確かに、「こうだよ」と答えを教えてしまえば早いです。

分からないことを教えるのは非常に大変

家庭で勉強を見るには時間も体力も、我慢も必要になります。

ですが、子どもにとって親はわからないことを聞きやすい相手です。

小学校低学年くらいなら、わからなければ先生に聞くということもあるでしょう。

ただ、学年が上がるにつれ、友達がみているところで先生に聞くのが恥ずかしい、友達にわからないところがあるということを知られたくない、といった感情が邪魔をして、お子さんによっては学校では自らが教えを乞うという行為が難しくなっていく場合もあります。

子供が身近に質問できるのは保護者

子供が質問をしやすいのはいつだって保護者です。

だからこそ、保護者の教え方ひとつで勉強へのやる気も、理解も変わってくるのではないでしょうか。

なんだか責任重大…と感じてしまったかもしれませんが、保護者の方は先生ではありませんので、完璧である必要はありません。

まずは、4教科ごとのコツをお伝えするので参考にしてみてください。

<国語>教え方のコツ

他の教科に比べ教えにくいのが「国語」かもしれませんね。

覚えたり、公式に当てはめて答えを導き出す教科と違い、「どう思ったか」など必ずしも答えが1つでないことがある問題は、教える場合には非常に厄介です。

また、「国語」といってもその学習内容は様々です。

「読む」ことが出来ると国語が上達する

「読み」の練習をさせる時は、まず1度じっくりと向かい合い、正しく読めているか確認してあげましょう。

読み方は間違っていないか、区切るところはおかしくないか、などを丁寧に見てあげます。

大人でもそうですが、自信がないことには声が小さくなりがちです。

授業中に小さな声で読んでしまうと、先生から「大きな声で読みましょう」と注意されてしまうこともあるでしょう。

注意されてしまうと、子どもはそれだけで「国語が嫌い」という気持ちになってしまう危険性があります。

また、「合っているかな」と不安なまま読み進めてしまうと、不安や心配ばかりが頭をよぎり、文章の内容を把握することが難しくなります。

「国語」は文章の中に答えがある面白い教科です。

読むことが出来ると、読み解く力にもつながり、国語の上達にも繋がっていくでしょう。

「漢字」の勉強では正しい書き順、止めやはねなどを意識させる

その中でも小学生では「漢字」を覚える機会が非常に多くなります。

宿題で「漢字を10回ずつ書いてくる」といった宿題が出されることも多いですよね。

ただ、漢字を覚えるためには、その子に合った方法でないと難しいかもしれません。

漢字を1回でも書けば覚えてしまう子もいれば、50回書いても覚えられない子もいるからです。

ですが、どんな子にも共通して、書き順や止め、跳ね、はらいなど「正しく書く」ことを意識させて欲しいです。

文字には人柄もよく現れます

美しい字を書く人は、その文字を見た人によい印象を与えることができ、大人になったときにも有益なものとなるでしょう。

<算数>教え方のコツ

算数の勉強をする子供たち算数は決まった答えに向かって、正しい答えを導くための過程が大切になる教科です。

低学年は計算ミスをしないように基礎をしっかり練習する

そのためにも、小学校低学年からのたし算、ひき算、そして掛け算、割り算は基礎中の基礎になります。

しっかりと解ける、ミスしないように練習させることが必要です。

文章問題を苦手にしないためには言葉がけをしよう

計算は得意でも、文章問題になると苦手意識があるという子も少なくありません。

文章からまずは「どんな計算が必要か」を考えさせる言葉がけをしましょう。

例えば、「24本のえんぴつを6人で分けると1人何本ずつ配ることができますか」といった問題では、「24÷6だよ」と教えるのではなく、「みんなで分けるんだって。分けるんだから何算を使えばいいかな」と声を掛けます。

「読んで→何算か考える」という流れを習慣づけさせることが苦手意識を変えるポイントの1つです。

また教える際は、繰り上げ繰り下げの書き方、小数点の移動の書き方、0の書き方など細かな点でも学校と同じようにしてあげると、子どもも混乱せずに取り組むことができます。

日々の授業ノートやドリルなどで確認してから教えてあげましょう。

計算式の順番には気をつけよう

最近では、「式の順番」にも厳しいと言われています。

例えば掛け算は「4×5」でも「5×4」でも答えは同じ「20」ですが、「4のまとまりが5つ」と「5のまとまりが4つ」では違うとされ、計算式の順序が問題の流れと違う場合不正解にされてしまいます。

こうした大人には細かいと感じるところも、算数の基礎としては大切なことなので、しっかり意識して教えましょう。

<社会>教え方のコツ!

「社会」もよく好き嫌いが分かれる教科と言われています。

それは、「社会」の内容に興味が持てるか持てないかによる部分も大きいかと思います。

社会の勉強は身近なところと結びつけることで覚えやすくなる

小学校の社会では、地域のことから始まり、日本、世界へと地理について学んだり、歴史や政治など幅広く学習します。

覚えなければいけないことも多いですが、興味がないとなかなか覚えるのって難しいですよね。

地理は好きだけど、歴史が苦手という子やその逆の子もいるかと思いますが、社会で大切なことは他の事と結び付けて覚えることだと思っています。

例えば、地名を覚える時に、ここでは歴史上○○の戦いが起こったところだよ、などという情報も与えてあげると、覚えやすくなります。

家庭で社会を学ぶ環境作りをしていこう

これは社会の内容だけでなく、歌や絵本、アニメなど何と結び付けても構いません。

また、最近では楽しみながら社会を学ぶことができる「知育玩具」や「歴史漫画」などもあります。

「覚えなさい」というのは簡単ですが、まずは身近に「社会」を感じさせる環境づくりも大切なのではないでしょうか。

<理科>教え方のコツ!

虫眼鏡で花を観察する子供少し前には「理科離れ」なんて言葉も聞かれましたが、最近は実験などが好きで「理科が好き」という子も多くなりました。

身近な自然や環境から理科好きな子どもに育つ

小学校の理科の内容は身近な自然や環境を中心に学ぶので興味を持ちやすくもあります。

一緒に外に出かけて季節の花や虫を観察したり、空を見上げたりする時間が、理科への興味を高めてくれます。

小学校のうちはあまり「そうなる詳しい理由」までは教えません。

子供のなぜ、どうしての探究心が高学年からは大切

しかし理科の授業も小学校高学年、中学校へ進むにつれ、理論や理屈を理解し、答えを導きださなければいけなくなります。

「なぜ」「どうして」と疑問に思ったり、考えたりする子にとっては非常に楽しくなります。

一方でそうしたことを「面倒だ」と感じる子にとっては、学年が上がるにつれ、段々と理科が面倒な教科になり、好まなくなっていきます。

日頃から「なぜ」「どうして」と考える機会を増やすことが、理科好きに繋がり、かつ興味を持って内容を吸収してくれることでしょう。

4教科以外の勉強を教えるコツ!

絵の具を使って絵を描く子供他にも、小学校では体育や図画工作、音楽、家庭科など様々な授業があります。

「教えなきゃ」と考え過ぎず、日常生活の中にある、一緒にボール遊びをしたり、一緒に料理したりすることも学校の勉強に繋がります。

毎日の生活を一緒に楽しむことも忘れないでくださいね。

疲れていない子供の食事

子供のやる気を持続させるために!家庭で勉強を教える時の注意点

中学受験でストレスを抱えている子供お子さんに勉強を教えていると、何度教えても出来なかったり、簡単なところでミスをしてしまうこともあるでしょう。

教えている保護者としては「なんでこんなことができないの」「なんで間違うの」「ちゃんと聞いてるの」とつい責め立てるような言葉を発してしまうこともあるかもしれません。

責めてはいけないとはわかりつつ、どうしても余裕がないとイライラしてしまいがちです。

しかし、そうすると子どもたちは「怒られるくらいならやらなくていいや」という気持ちになってしまい、分からなくてもそのままにしてしまったり、怒られた教科を嫌いになってしまったりしまいます。

その教科を好きになることが大切!

「どんな教科が好きでしたか」と問われた時、あなたはどんな教科をあげますか?

身体を動かすことが好きだった人は体育を、絵を描くことが好きだった人は図画工作を、計算が得意だった人は算数を挙げるのではないでしょうか。

そう、好きな教科というのは、自分の好きなこと、得意なことができる教科です。

だからこそ、その教科を「好き」「おもしろい」と感じさせることが大切です。

できなかったことができるようになると、子どもたちは嬉しくなります。

その「喜び」を味あわせてあげることを意識して、お子さんに勉強を教えてあげられるとよいのではないでしょうか。