疲れやすい子どもの体質改善!管理栄養士がオススメする食事改善の方法とレシピ

疲れていない子供の食事いつもは元気いっぱいの子どもが、「最近疲れてるなぁ」と思うことありますか?

現代の日本では、大人だけでなく、子どもも疲れを感じているといわれています。

元気がなかったり、なんとなくいつもと様子が違うと心配になりますよね。

子どもが健やかに成長し、元気いっぱいに過ごすことができるよう、食事による疲れの改善方法をご紹介します。管理栄養士の筆者とみていきましょう。

「疲れ」は体の乱れを知らせる危険信号の一つ

「疲れ(疲労)」は、「発熱」や「痛み」と共に3大生体アラームと呼ばれ、身体の乱れを知らせる重要な危険信号の一つです。

ですが、「疲労」は「発熱」や「痛み」のように危険なものとは感じにくいことや、客観的な症状があまりないため、危機感をもつ人は少ないと思います。

ところが、「疲労」は、私たちの体が自分の身体能力の限界を超えてしまいそうなときに、疲労感や倦怠感などの不快症状を示し、危険信号を出してくれる、大変重要な生体アラームです。

疲労が蓄積されると体調不良を招いてしまう

「疲労」は、主に睡眠不足やストレスなどにより、心身に負担がかかり起こるものですが、外で思いっきり遊んだときや、スポーツの試合で勝ったときなどには、あまり疲れがみられないのではないでしょうか。

このように、意欲や達成感により疲労感を感じにくく、そのまま活動を続けることにより、疲労が蓄積され体調不良を招くこともあります。

本人が自覚しないうちに疲労が蓄積されることもあるので、パパやママが子どもの様子をよく観察し、疲労がたまらないようにしてあげることも大切ですね。

体力も学力もある少年

気をつけて!疲れによる起こる体の変化

疲れている子供

人は疲れてくると、以下のような症状が現れます。

  • 名前を呼んでも反応しないなど、刺激に対する反応が鈍くなる。
  • ミスをしたり、忘れ物をするなど、思考力が低下し、注意力が散漫になる。
  • 物事に集中できなかったり、俊敏に行動できないなど、動作が緩慢で行動量が低下する。
  • 食欲不振や頭痛、イライラ、耳鳴りなどの自律神経に異常が起こる。

子どもにこのような症状が出ている場合は、疲れが溜まっている可能性があるので、すぐに対処するようにしましょう。

疲れにくい体をつくる栄養素と摂り方のコツ

食事をする親子

疲れにくい体をつくるためには、エネルギー源となる糖質やたんぱく質、さらに、エネルギーをつくり出すために必要なビタミン、ミネラルが必要です。

体の調子を整えるための栄養素を、積極的に食事に取り入れていきましょう。

ビタミンB1

糖質をエネルギーに変える働きがあります。豚肉、魚介、種実、穀類、豆などに多く含まれます。

摂り方のコツ

にんにくに含まれるアリシンや、ねぎ、玉ねぎ、にらなどに含まれる硫化アリルという成分は、ビタミンB1の吸収を促してくれるので、これらの成分を多く含む食品と一緒に摂ると効果的です。

ビタミンB2

脂質をエネルギーに変える働きがあります。レバー、魚介、青菜、卵、乳製品、大豆製品などに多く含まれます。

摂り方のコツ

ビタミンB2が豊富な牛乳や納豆などはそのまま食べることができるので、調理による栄養損失がなく、おすすめです。

アスパラギン酸

たんぱく質を構成しているもので、ビタミンB1、B2と同じく、エネルギーの代謝に関与しています。牛肉やアスパラガスなどに多く含まれます。

摂り方のコツ

たんぱく質の代謝に関わるビタミンB群、特にビタミンB6を多く含む食品と一緒に摂ると効果的です。ビタミンB6は、魚介、肉、野菜、種実などに多く含まれます。

酸素を全身に運ぶ働きがあり、鉄の不足は貧血の原因になります。肉、貝、野菜、海藻、大豆製品に多く含まれます。

摂り方のコツ

ビタミンCは鉄の吸収を促すため、一緒に摂ると効果的です。ビタミンCは野菜、果実、いもなどに多く含まれます。

疲れを吹き飛ばそう!おすすめ超簡単レシピ

豚肉とにらの中華炒め

フライパンににんにくとごま油を熱し、豚肉とにらを炒め、塩コショウ、鶏ガラで味付けるだけのお手軽メニュ-です。

にんにくとごま油の風味でご飯も進みます。

和風だし、しょうゆ、みりん、などで味付けすると和風になり、簡単にアレンジできます。

バナナジュース

牛乳とバナナをミキサーで混ぜるだけの超簡単メニュ-です。

バナナの甘さが引き立って、おやつにもおすすめですよ。

バナナには糖質をはじめ、食物繊維やビタミン、ミネラルなど子どもの成長に必要な栄養素がたくさん含まれているのでおすすめの食材です。

アスパラガスのナッツ和え

アスパラガス、ハム、ナッツをマヨネーズで和えるだけですが、ハムとマヨネーズのコクで子どもも好きな味になります。

色どりも良く、簡単なので、もう一品欲しいというときにもおすすめですよ。

レバーとさつまいもの甘辛炒め

レバーは牛乳に浸した後、湯がいて水気をきっておき、さつまいもは電子レンジなどで柔らかくしておきます。

フライパンに油を熱し、レバーとさつまいもを炒め、しょうゆ、みりん、砂糖で味付けします。

こちらもご飯が進みます!

鉄が豊富なレバーと、ビタミンCが豊富なさつまいもを一緒に摂ることで、鉄分をしっかり摂ることができます。

夜食を食べる受験生

生活習慣を整えながら疲れにくい体をつくろう

疲れに強い丈夫な体をつくるためには、栄養素を摂るだけでなく、生活習慣を整えることも大切です。

朝ごはんをはじめ、3食しっかり食事を摂る、運動をする、早寝早起きをする、これらを基本に生活リズムをつくることで、体の調子も整います。

子どもが元気いっぱい過ごすことができるように、生活習慣を整えながら、食事の面でも工夫をしサポートしていきたいですね。