ダイエットや美容などにも効果があるといわれていますよね。
そんなグルテンフリーですが、子育て中のママさんやパパさんの中には、「子どもにもグルテンフリーはいいの?」「メリットやデメリットはあるの?」という疑問をお持ちの方もいらっしゃると思います。
今回は、子どもにとってのグルテンフリーについて、メリットやデメリットなどをお話しさせて頂きます。
目次
そもそもグルテンとは?
グルテンとは、小麦や大麦などに含まれているタンパク質のことです。
小麦粉に水を加えて捏ねると、「グルテニン」と「グリアジン」というタンパク質が繋がってグルテンができます。
パンのふわふわ感やうどんの「コシ」などは、このグルテンによるものなのです。
グルテンが含まれている代表的な食べ物
グルテンが含まれている食べ物は以下のようなものが挙げられます。
- パン
- うどんやそうめん、パスタ、ラーメンなどの麺類
- 餃子の皮
- ケーキ
- クッキーやビスケットなどのお菓子
- シチューなどのルウ
- パン粉をつなぎに使用しているハンバーグ
- 醤油
- ドレッシング
など、「小麦粉」と聞くと、パンや麺類、ケーキやお菓子などを思い浮かべる方が多いと思いますが、カレーやハンバーグ、ドレッシングや醤油など、意外な食品にもグルテンは含まれています。
グルテンは私たちにとってとても身近な存在なんですね。
なぜグルテンフリーをするようになったの?
グルテンフリーの始まりは、「セリアック病」という難病の方の食事療法だといわれています。
セリアック病とはグルテンに対する自己免疫疾患のことです。
自己免疫疾患とは
本来ならば、体内に侵入してきた異物を排除する役割の免疫系が、排除する必要のない自分自身の正常な細胞などを攻撃してしまう疾患のこと。
体内にグルテンが入ってくると、免疫細胞がグルテンを異物だと認識し体を攻撃してしまいます。
そのため、グルテンを含む食品は避けなければいけないのです。
そして、「グルテンは体に良くない」という動きが始まってきたといわれています。
セリアック病は日本ではあまりみられないといわれていますが、小麦アレルギーや過敏性大腸炎など、小麦を避けなければいけない疾患は日本でもあります。
また、アレルギーまではいきませんが、パンや麺類などグルテンを含む小麦製品を摂ると、なんだか体の調子が悪くなるという方もいらっしゃり、この場合、小麦製品が体に合わないということも考えられます。
グルテンフリーのメリット

腸内環境の改善に役立つ
グルテンは腸内を傷つけ、炎症を起こすことがあるといわれています。
そのため、下痢や便秘などのお通じトラブルが起こることがあります。
腸は栄養素を吸収したり、免疫機能を司っているため、腸内環境を整えることはとても大切です。
お子さんが便秘や下痢になりやすいといった場合は、小麦製品を控えてみるのも良いかもしれないですね。
甘いものや油っこいものの摂取が少なくなる
グルテンを含む食品は、ケーキやパンなど、砂糖や油が使われているものが多いです。
肥満や虫歯などのことを考えると、子どもにはできるだけ多くの砂糖や油は摂らせたくないですよね。
また、グルテンを含む食品には、砂糖や油だけでなく、比較的塩分も高めなものが多いです。
子どもの体の機能は未熟なため、過剰な食塩を摂取すると、体に負担がかかってしまいます。
また、子どもの食塩の過剰摂取は味覚の形成に影響を及ぼす可能性もあるといわれており、薄味に慣れさせることが大切です。
グルテンフリーを行うことで、自然と和食中心の食生活になり、砂糖や油、食塩の摂取が抑えられると良いですね。
グルテンフリーのデメリット
栄養が偏る可能性がある
小麦や大麦にはビタミンやミネラルなど、子どもの成長に必要な栄養素が含まれています。
グルテンフリーを実践することで、ビタミンやミネラルが不足してしまわないよう、他の食材で摂るように工夫することが大切です。
コストがかかる
最近ではグルテンフリーの食品もスーパーなどで見かけるようになってきたりと、グルテンフリーがより身近になってきました。
しかし、グルテンフリーのものはそうでないものと比べると、少々価格が高いものが多いです。
グルテンフリー製品を毎回購入するとなると、家計が大変になるということもあると思うので、手作りでグルテンフリーにできるものは手作りをしたり、お財布と相談しながら、グルテンフリーのものを上手に取り入れると良いでしょう。
グルテンと上手に付き合おう
グルテンフリーを実践することでケーキや菓子パンなどを食べることが減っても、料理に砂糖や油を多く使っては意味がありませんし、ビタミンやミネラルなどが不足してしまっては栄養面でも心配になりますよね。
また、子どもにとって、いろいろな食材の味や食感などを味わい、経験することはとても大切です。
主食がご飯だけというよりも、パンやうどんなどの麺類を取り入れるとバリエーションも増え、パンや麺類が好きな子どもにとっては楽しみにもなります。
小麦アレルギーや過敏性大腸炎などの場合は、グルテンフリーが大変重要になってきますが、そうでない場合は、グルテンを含む食品を食生活に取り入れることは悪いことではないでしょう。
また、少しでもグルテンを控えたいという場合は、小麦粉の代わりに米粉を使うだけでもグルテンの摂取を抑えることができます。
米粉で作る蒸しパンやケーキは、小麦粉で作った場合とは少し違い、もっちりとした食感になり、それもまた美味しいですよ。
最後に
注目を浴びているグルテンフリーですが、子どもにとって良いことばかりかというと、そうではない可能性もあります。
グルテンフリーを行うことで子どもの便秘が解消されたり、体調が良くなったりなど、「良いことばかりだ!」となれば良いですが、グルテンフリーを実践することにより、手間やコスト面でパパやママの負担になってしまっては良くありません。
パパやママも子どもと一緒にグルテンフリーを楽しむことが大切です。
子どもの栄養面だけでなく、親御さん自身の負担にならないようなグルテンフリーの取り入れ方をして、子どもとの食事の時間を楽しむことを大切にして頂けたらと思います。