最近よく耳にするようになった「コーチング」という言葉。コーチングとは一体なんなのでしょうか?
スポーツの分野では、選手のいいところを更に伸ばす方法として、早くから取り入れられてきたコーチング。
最近では、教育の場面、人材育成の場面でも、耳にするようになってきました。
今回、コーチングの中でも一番大切とされる、「傾聴」について、具体的にどのようにしたらいいのか、どのように育児に取り入れていったらいいのかを、ご紹介致します。
目次
コーチングとは
コーチング(coaching)とは、人材開発の技法の1つ。対話によって相手の自己実現や目標達成を図る技術であるとされる。相手の話をよく聴き(傾聴)、感じたことを伝えて承認し、質問することで、自発的な行動を促すとするコミュニケーション技法である。
(Wikipediaより引用)
もし、これを育児に生かせたら…親が皆、コーチングの技術を持ったコーチだったら。素晴らしいと思いませんか?
「聴かれない」子どもがどうなるか?
Wikipediaの引用文にもある、「相手の話をよく聴く」ということ。コーチングでは、特にこの「聴く」ということに、とても重きを置かれています。
では子どもは、もし「聴かれなければ」どうなるのでしょうか。毎日、「聴かれない」ということを続けられてしまったら。
- 自分はどうせ話を聴いてもらえない。
- 自分は、いなくてもいいんだ。
- 自分はよその子なんじゃないか。
ただ聴かないだけで、こう思ってしまう可能性があるのです。そして、
- どうせ話しても意味がない
- 寂しい、虚しい
- 愛されていない
などと思うようになってしまいます。
そして、聴かれたことがあまりない子どもは、人の話を聴けない子どもになっていきます。
自分の子どもがそうなっていってしまうことを、想像してみて下さい。
「聴く」にはどうしたらいいの?「聴くだけ」でも大切にしたい4つのポイント
それは、ただ「聴くだけ」です。
他に何もしなくていいのです。
話を聴いたら、「アドバイスした方がいいんじゃないか」とか思うかもしれませんが、そんなことはしなくていいんです。大切なのは、「ただ聴くだけ」ということ。
その「聴くだけ」にも、ポイントがあります。
- うなずき
- ほほえみ
- アイコンタクト
- 聴ききる、最後まで聴く
このポイントを意識せずに出来るようになる方法があるんです。
あなたは、尊敬する人が目の前で話す時、どのように聴きますか?
- 一語一句聴き逃さないように聴こうとする
- 表情をよく観る
- 自分の中に、いいところを取りこもうとする
- ただ聴くことに集中する
このようになりませんか?
それを、自分の子どもと向き合ってするのです。
その人のことをどう思って聴くか。
子どものことを「この人は大切な人だ」と思いながら聴く姿勢が大事なのです。
「聴く」をした結果、子どもはどうなるか?
十分話を聴いてあげると、子どもは、しっかり気持ちをキャッチしてもらえたことを実感し、その気持ちはあってもいいんだ、と、自分で自分を認めることができます。
いっぱいになっていた心にスペースができ、次のステップへ行ける。
自分の力で。そのように、自分で自分のことを大切に出来るようになります。そして、
- 自分はここにいていいんだ
- 自分は愛されているんだ
- 話をすることが楽しい
- マイナスなことも打ち明けよう
このように思うようになっていきます。
大人も子どもに聴いてもらおう!
子どもの話を聴いてあげたくても、大人の心に子どもの心を受け入れるスペースがないと、聴けませんよね。
では大人はどうしたらいいのでしょうか。
それは、「大人も子どもに話を聴いてもらう」のです。
大人に話すと結構アドバイスが返ってきたりしますが、子どもは、大切な親の話を「ただ聴く」ということを、普通にしてくれます。
そうすると、親の心にもスペースができ、子どもの話も聴く態勢ができやすいのです。
なので、日常の些細なことでも構いません、子どもに話を聴いてもらいましょう。
まとめ
聴くことの大切さが、あまり世の中に伝えられておらず、「聴くことは大切」というのが頭ではわかっていても、どのようにしたらいいのかまでは浸透していません。
自分の子どもがそうなるように、大人も子どもの話を、心を傾け「聴く」ということを意識してやってみませんか?