中学受験での不合格。子どもにとっては、人生最大の試練と言えるでしょう。それなのに、次の日にも入試が待っているとしたら…。
我が家も中学受験で、「不合格」を経験しました。
この経験をもとに、親子でどうやって立ち直るか、次の受験に向けての気持ちの切り替え方など、親としての心構えなどをご紹介していきます。
目次
チャレンジ校・本命校〜我が家の不合格の経験から
数年前に受験した我が家のスケジュールは、以下の通りです。
1日目 滑り止め校(合格)
2日目 チャレンジ校(不合格)
3日目 本命校(不合格)
4日目 本命校(適正検査・合格)
適性検査の学校以外は、全て翌日に結果が発表されました。
チャレンジ校の不合格
チャレンジ校の発表があり、不合格と分かったとき、子供はちろん泣きました。
模試の判定は、Bだったので、本人も受かるとは正直思っていなかったかもしれませんが、1月に入ってから、ぐっと力が伸びてきたように親は感じていました。
筆者自身は「ひょっとすると合格???」なんて、想像してしまうことがあったのですが、やはり現実は厳しかった…。
思いっきり泣いて、「次、頑張ればいいのよ」と励まし、子供もすぐに気を取り直していました。
次に本命の入試が控えている。早く立ち直らなければ。子供にも、そんな気持ちがあったのかもしれません。
気持ちの切り替えは、本当に大切だと実感しました。
本命校の不合格
本命校の不合格…。このときは、親も泣いてしまいました。今まで、ずっとA判定だったのですから。
正直に言うと、「合格できるだろう」と思っていました。
ホームページにアクセスして、画面に「不合格」という言葉が表示された瞬間のことはよく覚えています。
「何かの間違い?」本当に疑いました。しかし、数秒後に現実だと分かり、子供が号泣し始めたときはじめて、「不合格なんだ…」と認識ができました。
しかし、「娘よりも早く立ち直らなければ」と我に返り、「合格をくれた学校が、本当に縁のある学校なんだから」と言葉が出てきて、なぐさめた記憶があります。
何度もA判定の出ていた学校。
親子ともに、まさか不合格になるとは、思っていなかったかもしれません。
それだけにショックは大きく、泣き止むまで時間がかかりました。ひとしきり泣いたところで、「お腹空いてない?おやつ食べようか」と声をかけ、甘い物を食べているうちに落ち着いてきた感じでした。
そして、合格をいただいた学校のパンフレットを見ながら、「部活何にする?」「制服は一番かわいいよね」など、将来への希望を持てるような会話を娘としたことを覚えています。
立ち直るためには、先の希望を語ることだと感じます。
もう一校、希望の学校があったので、親子共にまだ希望は持っていました。
ただ、適性検査の対策というものをあまりしていなかったので、もう神頼みの心境でした。
娘も、緊張のあまり「どんな問題が出たのか、覚えていない」と言っていたのを思い出します。
次の入試日に向けて!不合格から子どもを立ち直らせるために必要な3つのこと
不合格通知を受け取った次の日も受験。
子どもの気持ちの立て直しが何よりも優先されます。中学受験は親子の受験と言われますが、最大のピンチの時こそが、親の力の見せどころ。
辛い試練から子どもをどう立ち直らせるか。前もって知識として持っておくと、まさかという時に必ず役立ちます。
1.泣くことの効果は大きい!気が済むまで泣きましょう
試験が不合格と分かれば、大人だって泣きたくなります。
ましてや、まだ小学生。泣いて当然です。気が済むまで泣いてもらいましょう。
親だって、ケンカや失恋など、目が腫れるまで泣いたことがありませんか。その後、気持ちがスッキリしたのではないですか?
子どもも同じです。思いっきり泣いた後は、気持ちがスッキリして、不合格を受け入れることができるようになります。
2.この先の希望を語ろう!好きな物を食べながら前向きな言葉をかけよう
泣いて心の整理がついたあとは、「この先はいいことしかない!」と思わせてあげませんか。
「これ以上の悪いことはもう起こらないよ!」「縁があるのは、明日受ける学校だよ!」
など、前を向けるような言葉をかけてあげると、子どもは心に落ち着きを取り戻すはずです。
子どもの好物を用意してあげて、食べながら話すとさらに、心の回復が早いかもしれませんね。
子どもがショックを引きずらないよう、温かい言葉で心を落ち着かせて、あとはゆっくり寝る。
睡眠も心の傷の回復には大切です。
3.絶対に「何ができなかったの?」なんて探らない!親が先に前を向くこと
「難しい問題が多かった?」「どんな問題ができなかったの?」不合格になった原因はなんだろうかと、探りたくなる親御さんもいるかもしれません。
子供は、緊張のあまり、どんな問題が出たのか、覚えてないこともあります。まさに我が子がそうでした。
結果が出てしまったものは、どうしようもないこと。
親が先に前を向きましょう。子どもよりもまず親が現実を受け止めることが大切です。
親は不合格という厳しい結果に備えて子供への接し方を考えておきましょう
6年生になると塾では保護者説明会が何度も開催され、志望校合格に向けての励まし方、試験直前の声かけなどは説明がありましたが、不合格になったときの子供への接し方などは、一度も説明されなかったように記憶しています。
子供と同じように、いかに志望校に合格するかを一生懸命考えていました。そのため、不合格を知ったとき、どんな声を掛けようかと、本当に焦りました。
試験に不合格はつきもの。
子どもは志望校合格に向けて夢だけを見てもいいかもしれませんが、親は、厳しい現実となった場合のことも、前もって想像しておく必要があると感じます。
不合格を乗り越えた先にあるものは・・・
入試が始まると、スケジュールがタイトになる受験生も多く、体の疲れだけでなく、精神的な疲れにも気を配らないといけません。
さらに不合格が重なってしまえば、心の負担が大きくなって当然です。
つらい感情を吐き出させ、前を向けるよう、温かい言葉をかけてあげましょう。
勉強して積み上げてきた知識は、宝物です。その宝物を認めてくれた学校が、本当に縁のある学校なのだと中学受験を通して気づきました。
不合格という試練を乗り越えた子には、精神的な強さが育つはずです。
その強さは、これから先の試練を乗り越える力となるので、親子で中学受験期を大切に過ごしてください。