中学受験は親の受験とも言われますが、「子どものために頑張るぞ!」と親の方が意気込みすぎていませんか?
しかし、実際には、「親がやらないほうがいいこと」、もあるのです。
中学受験を通じて成長しようとしている子どもに対して、親が間違った考えで接してしまえば、やる気をそいでしまうことになりかねません。
ここでは、我が子の中学受験を通して感じた、分かった、親がやらないほうがいいことについてお伝えしていきます。肩の力を少しだけ抜いて受験生と接してみませんか?
目次
中学受験をするのはなぜ?〜我が家の体験談〜
子どもに中学受験をさせよう。親が率先して、受験を決めてるご家庭もあると思います。
大人だけでなく子どもも、自分から何かをしようとするとき、やる気が出て、能力が発揮できるとも言われています。そのためにも、受験の動機がとても大切です。
ご参考までに、我が家の動機をご紹介します。受験を決めたきっかけは、勉強面ではなく、環境を変えてあげたいと親が思ったことがきっかけです。
我が子は、1学年一クラスしかない、小さな小学校に通っていました。
小規模学校は、先生の目が届きやすい、いろんな係を引き受けるチャンスがあるなどメリットがある反面、人間関係が固定化してしまうというデメリットがあります。
6年生になり、放送委員会の委員長になりましたが、小規模校だからこそのお友達関係に悩まされた時期もありました。
そのような経緯をへて、我が子と中学受験をすることを決めました。もちろん、勉強時間が増えることも納得の上での決定でした。
受験の動機が、「親からすすめられたから」だけでは、思うような成果を得られないかもしれません。
中学受験をしたいという思いがある?親が中学受験を決めてしまうのはNG
親が子どもの将来を心配するのは、自然なことだと思います。
難関中学に入れて、難関大学に入学させて、社会的地位のある仕事に就いてほしい。中学受験を考える多くの親御さんは、こう考えているのではないでしょうか。
ただ、親のこういった気持ちをまだ幼い子どもに伝えても、ピンとこないでしょう。
「友達と一緒の公立中学に行きたい」「勉強よりも野球をしたい」など、嫌がるのも当然です。
親の希望と子どもの意志、どちらも尊重されるべきです。
そのためには、やはり、親子の話し合いが一番大切です。
中学受験に向けた勉強をすることで、学習習慣が身につく、学ぶ楽しさを感じることができるなどのメリットを伝えてあげましょう。
また、学校見学に行き、実際の雰囲気に触れることで、受験してみようという気持ちにつながることもあります。
中学受験は、親主導で提案することが多いかもしれません。
けれども、最終的には子どもが、自分から受験したいと思うことが、受験を成功させるための大前提と言えます。
嫌がる子どもを無理に塾に入れても、成績が上がるどころか、親への不信感を生んでしまうだけだと感じます。
知名度・偏差値に惑わされてない?親だけで志望校を決めてしまうのはNG
志望校選びで、一番頭を悩ませる問題のひとつは、親子で志望校が違ってしまうことだと思います。我が家でも実際にそうでした。
我が子が希望したのは、女子校でした。筆者は、共学希望。夫は我が子の希望を尊重。
本当に悩み、女子校、共学校のメリットとデメリットをあげて、一緒に考えました。
女子だけの環境ですと、男子の目を気にすることなく意見が言える、リーダーになる機会が多い、女子らしさを求められないことがメリット。
男子の考え方がわからなくなる、女子特有の人間関係に悩まされることなどをデメリットと考え、何度も親子で話し合いました。
それでも、第一希望は、女子校でしたので、我が子の希望を尊重しました。
子ども自身が志望校を決めることは、勉強のモチベーションアップのために、一番大切なことだと感じます。
親はどうしても知名度、偏差値などに惑わされてしまいがちです。
学校見学などを通じて、子どもが感じた気持ちを尊重し、親子でよく話し合って志望校を決めることが大切です。
あれこれ言いすぎていませんか?親が管理しすぎることはNG
中学受験は、親の受験と言われるとおり、親の助けが必要です。
特に、塾に通い出したばかりの頃は、机に向かうという習慣さえ身についていないかもしれません。
小学校の宿題に加えて、塾の宿題もこなさないといけない。親の声かけ、提出物の確認など、親の管理が必要になります。
けれども、いつまでも親がいないとできない、となってしまうと、話は別です。
塾通いの生活リズムが整ってきたら、親の管理の手を少しずつ、緩めていくことが必要ではないでしょうか。
我が家の場合、下の子がいたため、関われないこともありました。けれども、子どもから「暗記出来ているか、聞いて」「もう塾の準備できたから、行こう」など、自分から声を掛けてくるようになりました。手をかけてあげられないことが、逆によかったのかもしれません。
高学年になるにつれ、子どものほうが、親にあれこれ言われることに、拒否反応を示すかもしれません。
きっと、親の手を借りなくてもできるという子どもからのメッセージです。
自分で考えられるようになる力。
このような力も中学受験を通じて、得ることができるのです。
お子さんを追い詰めていませんか?親が前のめりすぎることはNG
子どもの受験となると、親のほうが頑張りすぎて、子どもを追い詰めてしまうこともあります。
親が受験に前のめりすぎないようにすることが大切です。
クラス分けテストで上位クラスに入れなかったことで、親のほうが落ち込む。
友達の成績と比べて、不機嫌になる。
お子さんの前で、ついそんな態度を取っていませんか?
そんな親を目にした子どもは、自分が親を悲しませてしまったと、態度に出す、出さないに関わらず落ち込んでいます。
間違っても、「今度は、○○ちゃんよりもいい点数とってよ!」なんて言わないことです。
受験の本格期になると、どうしても点数が気になる親も多くなると思います。
そんなときでも、点数で子どもの頑張りを判断するのではなく、目標をきちんと達成できているか、同じ問題を間違えていないかなどに目を配ることが大切だと感じます。
中学受験生活を通して子どもの力を信じてあげましょう!
中学受験における親の出番は多く、その役割は大きいものです。
しかし、関わり方を間違えてしまうと、子どもが混乱してしまうことになりかねません。
保護者向けに塾などでセミナーなどがあれば、参加してみるのもいいでしょう。
親の関わり方について、さまざまな本が出版されていますので、読んでみることもおすすめします。
親が上手に子どもをサポートできるようになると、子どもにいい変化が見られるはずです。
子どもを信じる力をいつも心の奥底に持ち、しっかりとサポートしていけるといいですね。