「プログラミング」という習い事の選択と昨今のプログラミング教育事情

小学生の習い事として人気のあるプログラミング。習い事ランキングでは、15位にランクインしています。

子どもたちを対象にしたプログラミング教育のブームは一過性のものではなく、新定番の習い事として定着しつつあるようです。

通信教育や進学塾大手がつぎつぎプログラミング教育に参入していることや、夏休みのワークショップでも小学生向けのプログラミングが人気を集めていること、さらには、小学校の授業にもプログラミングを取り入れる試みがはじまっていることなど、ニュースで目にする機会が増えてきました。

今回はそんなプログラミング教育について詳しく見ていきましょう。

そもそもプログラミングとは?

コンピューターは人間とはちがい指示されたことしかできません。

ですから、コンピューターを動かすためにはコンピューターが理解できることばでこちらの指示を伝える必要があります。

プログラミングとは、コンピューターが理解できることばでそのための指示書、プログラムをつくることをいいます。

子ども向けのプログラミング教室では何を教えてくれるの?

小学生向けのプログラミング教室

小学生を対象にしたプログラミング教室では、最初の教材として、マサセッツ工科大学のミチェル・レズニック教授が開発した子ども用のビジュアルプログラミング言語Scratch(スクラッチ)が使われることが多いようです。

ブロックを組み立てる要領でプログラムを組んでいけるので、英語のプログラム言語の構文を覚えたり、構文をタイピングで打ち込む必要もありません。

マウスの使い方さえ覚えれば、オリジナルのアプリやゲームをつくりながら、楽しくプログラミングの仕組みを身につけることができます。

中学生向けのプログラミング教室

中学生向けの教室では、Scratch以外にも、avascript、Rubyなど、実社会でも使われているプログラミング言語を使ってより複雑なプログラミングの作成にもチャレンジできます。

どの教室でも手厚いサポートを用意していますが、プログラミングは本来自分の力で組み立てていくものなので、ゲームやアプリを完成させたいという熱意とある程度の根気は必要になります。

プログラミング教育のメリット

プログラミング教育のメリット

自分のアイデアをプログラミングで形にできる

プログラミングを学べば、画面の中で自分の考えたキャラクターを思いどおりに動かすことができます。

ちょっと前までは、プロのクリエーターしか味わえなかったような体験ができるわけです。こうした経験が子どもたちに大きな達成感と自信を与えます。

プログラミングで論理的な思考力が身につく

プログラミングを組んでみても、自分の思いどおりに動かないことがあります。どうして自分が意図したとおりに動かないのか、動きを改善するためにはどんな風にプログラムを組みなおせばよいのか。

プログラミングには、そんな試行錯誤が欠かせません。

このような経験をとおして、子どもたちは問題解決に必要な論理的思考力を自分自身の力で獲得していきます。

プログラミングは将来の仕事で役に立つ

野村総合研究所が2012年に発表した「日本の成長を支える産業「ウェブビジネス」」によると、日本のウェブビジネス市場は、2020年には現在の約4.5倍、47兆円まで拡大すると予想されています。

それに伴って、150万人の新規雇用が生まれる、言い換えれば、新たに150万人のウェブビジネス人材が必要になるとしています。

プログラマーの人材不足は日本だけではなく、アメリカでも100万人規模でプログラマーが不足すると予想されています。

これからの社会ではプログラミングスキルは必須

プログラミングを将来の仕事にはしないとしても、ITが社会のあらゆる領域でその重要性を増している現代においては世の中の仕組みを理解し、対応していくためのスキルとしてプログラミンがその重要度を増しつつあります。

海外のプログラミング教育事情

プログラミング教育海外では、プログラミング教育の必修化、カリキュラム化が進められています。

アメリカのプログラミング事情

アメリカではプログラミング教育の推進を目的に設立されたNPO法人、Code.orgのキャンペーン動画でオバマ大統領やfacebookのCEOマーク・ザッカーバーグがプログラミング教育の必要性を訴えるコメントを発表して話題になりました。

プログラミング必修化の流れは今後も加速していくことが予想されます。

シンガポールのプログラミング事情

シンガポールでは経済の活性化を目指して、公立学校でのプログラミング授業の導入が積極的に検討されています。

イギリスのプログラミング事情

イギリスではすでに小学校の低学年からプログラミングの授業が必修化されていて、5歳〜16歳までの全児童生徒にプログラミングの学習が義務づけられています。

日本のプログラミング事情

日本においても、2012年から新学習指導要領に基づいて、中学校の技術家庭科で「プログラミングによる計測、制御」が必修化されました。

文部科学省のホームページによると、この科目ではコンピューターの基本的な仕組みを理解し、簡単なプログラムが作成できることを目指した指導が行われています。

さらに、高校では「社会と情報」「情報の科学」の2科目が必修化されています。

学習の程度はまだ学校によってまちまちですが、日本でも子どもへのプログラミング教育が身近なものになっていることは確かなようです。

まずは、無料の学習サイトでプログラミングを体験

プログラミングを学べる教室やイベントはここ数年で急増しています。

しかし、その数はまだ限られていて、足を運ぶのは難しいというご家庭も多いと思います。

じつは、子どもむけのプログラミングはご自宅でも簡単に体験することができます。

パソコンやタブレットで簡単にダウンロードできて、だれでも簡単にゲームやアニメーションを使った物語を作ることができます。

まとめ

プログラミングは、子どもたちが楽しみながら、徐々にその仕組みを理解したり、論理的思考力を鍛えていける新しい習い事です。

まずは気軽にご自宅で、チャレンジされてみてはいかがでしょうか。