我が子と話をしている時「ん?臭うかな?」と感じた事はありませんか?
また、我が子と、周りのお友達について話をしている時、「○○さんは口が臭いんだよー」なんていう言葉を聞くときはありませんか?
筆者自身の体験としても、小学生の時のクラスメイトにどうも口が臭う子が居て、なるべくその子と話したくないなと思っていた記憶があります。
大人の口臭もそうですが、やはり、話していて苦痛になる人とはなるべく話したくないですよね?
特に子供は、素直であるが故、残酷です。
とてもストレートな言葉で相手に伝えるので、傷つける事もあると思います。
口臭のある子は自分自身では臭い事に気づいていません。やはり、身近な家族が気づいて対応してあげる必要があります。
この記事では、歯科衛生士である筆者が、子どもの口臭の防ぎ方をご紹介していきます。
目次
一般的な口臭の原因と種類
口臭の原因は、口の中に住む細菌です。
これら、細菌が増殖した時に 口臭の原因物質である「揮発性硫黄化合物」が多く産生されます。
歯磨きや、飲食により唾液量が増えると口臭は弱まります。
揮発性硫黄化合物には、次に上げている3つのクサイニオイの正体が口の中に充満するからです。
- メチルカプタン…野菜の腐った様な臭い
- 硫化水素…卵の腐った様な臭い
- ジメチルサルファイド…生ゴミの様な臭い
口臭の原因は、生理的口臭、病的口臭、外的要因の口臭の3つに分けることができます。
生理的口臭
起床時、空腹時、緊張時、口呼吸、加齢、生理・妊娠時。
唾液量が減るため細菌の活動を抑えられず、口臭がする。
病的口臭
虫歯、歯周病、舌苔、その他疾患(鼻や喉、消化器系、糖尿、肝臓etc…)。
歯や歯周病により口の中の細菌が増殖し、多い状態が続くため口臭がきつくなる。
その他疾患により、唾液量が減ったり、病気による臭いそのものが喉を伝って口臭として現れる。
外的要因の口臭
臭いのする食べ物を食べた時等(にんにく、ねぎ、酒、タバコetc…)。
摂取した物の臭いが、胃からあがって口臭となる。
子どもの口臭の原因
口臭を感じるお子さんには次の3つの原因が考えられます。
口呼吸をしている
口臭が気になるお子さんは、よく口が開いていませんか?
口が開いていると、唾液が蒸発し口の中が乾燥しやすいため細菌が増殖します。
鼻つまり・蓄膿症
または、よく鼻が詰まっていませんか?
子どもは、風邪をひきやすいため、よく鼻水が出ます。
それにより、鼻がつまる→口呼吸になる→口臭がするという流れが出来ます。
あるいは、鼻水が原因で蓄膿症になり、膿の臭いによって口臭がするという事も考えられます。
歯垢・虫歯が多い
口臭は、細菌が多ければ多いほど、きつくなります。
歯垢とは、歯に付着した細菌の塊です。歯磨きにより除去出来ますが、歯磨きがまだ上手でない子どもは、落としきれません。
細菌は、舌の表面の凹凸にも入り込み舌苔となります。
舌苔は、舌を擦ると付着量は減りますが、全ては落とせません。
また、虫歯が多い子にも虫歯の治療をしない限り、歯垢が付着しやすい状況が続きます。
子どもの口臭を抑える!家庭で今日から出来る3つのこと
仕上げ磨きで細菌の量を減らそう
小学生以下の子供は、まだまだ不器用であり、歯磨きの時に歯を1本、1本丁寧に磨く事が出来ません。
そして、小学生は、歯の交換期で凸凹と歯が生えている事もあり、ますます歯垢が残りやすいです。
そのため、仕上げ磨きが必要です。
仕上げ磨きにより、口の中の歯垢を多く除去しましょう。
また、仕上げ磨きにより、口の中の歯を見る事で、虫歯の有無に気づく事が出来ます。
虫歯は、その時に痛みが無かったとしても、必ず歯科医院を受診し治療して下さい。
歯垢量は少ないが口臭がするという人の主な発生源は、舌苔です。
舌の表面を軽く撫でる程度で擦り、舌苔を減らしましょう。
この時、舌は繊細なので、擦りすぎないように注意してあげてください。
鼻呼吸の癖つけと唾液腺を押して唾液量を増やそう
子どもは、そもそも唾液分泌量は大人より多いです。
唾液量を増やすには、まずは口呼吸をやめさせましょう。
鼻で呼吸するトレーニングをして癖つけして下さい。
もし、口呼吸を改善しても、薬の服用等によって唾液量が少ないようなら、唾液腺を押して刺激しましょう。
大きい唾液腺には、耳下腺、顎下腺、舌下腺と3ヶ所ありますが、最大である耳下腺を押すことをお勧めします。
耳下腺は、上の左右両奥歯と頬骨の間付近にあります。
ここをマッサージするとすぐに分泌されます。
鼻づまりや蓄膿症の治療をしよう
鼻づまり・蓄膿症はお子さん自身も呼吸がしづらく辛いはずです。
また、集中力が欠けてしまう、睡眠時に無呼吸になってしまうなど、日常生活にも支障が出てくるので耳鼻咽喉科を受診し、治療する事をお勧めします。
いつもの歯磨き時間にプラス!液体歯磨きを利用して口臭を防ごう
洗口液には、口臭が気になる人用の物があります。
低刺激に作ってあるものも多くあるので、子どもも使えます。
液体歯磨きLION 「クリニカ アドバンテージ デンタルリンス」
液体歯磨きなので、就寝前の歯磨きの“前”に、適量で口をゆすぎます。
ゆすいだ“後”に歯を磨きます。
2種類の殺菌成分(塩化セチルピリジウム、塩化ベンゼトニウム)とコーティング剤(グリセロリン酸カルシウム)が配合されており、このコーティング剤が2種類の殺菌成分を歯に付着させ留めるため、長時間の抗菌作用が得られます。
液体歯磨き LION「クリニカ kid‘s デンタルリンス」
この商品も液体歯磨きなので、就寝前の歯磨きの“前”に、適量で口をゆすぎます。
ゆすいだ“後”に歯を磨きます。
殺菌成分(塩化セチルピリジウム)が含まれ、いちご、グレープ、ピーチの3つの香りがあるため、子供の好きな味を選ぶ事が出来ます。
液体歯磨き sun star 「GUM デンタルリンス こども」
この商品も液体歯磨きなので、就寝前の歯磨きの“前”に、適量で口をゆすぎます。
ゆすいだ“後”に歯を磨きます。
殺菌成分(塩化セチルピリジウム)が含まれ、子ども向けにフルーツミントの香りとなっています。
子どもの口臭は大人ほど複雑ではない!自信を持って会話出来るように改善していきましょう
いかがでしたか?子どもの口臭は、大人と比べ、複雑ではありません。
まずは口呼吸をやめさせ、細菌を減らすことにより改善します。
ご紹介した液体歯磨きもぜひ活用して、口臭を抑えるようにして、お子さんが自信を持って人と会話を出来るようにしましょう。