子供のやる気を引き出すために知っておきたい3つの言葉

自己肯定感を高める言葉

子どものやる気を引き出すことは簡単そうに見えて難しいもの。

なかなかやる気が出ない子どもを目の前にして、どうしたらやる気を引き出せるんだろう?とお悩みの親御さんも多いのではないでしょうか。

子どものやる気を引き出すには日々の積み重ねや、声掛けのちょっとした工夫が必要です。

今まで何気なくかけていた言葉が実は子どものやる気を失わせていた可能性も……。

ここでは、元幼稚園教諭の目線から子どものやる気を引き出す言葉、関わり方のポイントをご紹介していきます。

子供のやる気を引き出し、自己肯定感が高まる言葉がけのポイントを知りたい、そんな親御さんはぜひ最後まで読んで、今日からでも生活に取り入れてみてください。

子どものやる気を引き出す言葉とは?

日常生活の中で、お子さんにはたくさんの声掛けをしていると思います。

日々何気なく使っている子どもを認める言葉、ほめる言葉。

その一つ一つは、子どもたちにとって大切な宝物であり、子どもたちのやる気の源にもなっています!

幼児期にはまだ本格的に勉強に取り組む機会は少ないと思いますが、自分の身の回りの支度や、家族のお手伝い、食事など…やる気を出して意欲的に取り組んでほしい場面はたくさんありますよね。

そんな時にぜひ使って欲しい、子どものやる気を引き出す言葉を3つ紹介します。

1.「助かったよ!」は自己肯定感を高める魔法の言葉

子どもがお手伝いをしてくれた時、どのような言葉をかけていますか?

「ありがとう」と声を掛けている人が多いと思います。もちろん、「ありがとう」とお礼を言うことは大切なこと。間違っていません。

しかし、もう一つ付け加えて欲しい言葉が「助かったよ」です。

子どもはみんな、パパやママを助けてあげたい、役に立ちたい、喜んでいる姿が見たいと思っています。

「助かったよ」と声を掛けられたことで、子どもは自分が家族の役に立っている、助けてあげることが出来たと認識し、自分はこのままでいいんだ、大切な人に必要とされている存在なんだという自己肯定感に繫がっていきます。

自己肯定感が強く、精神的に安定している子どもは、失敗を恐れずにさまざまなことに意欲的にチャレンジできるようになります。

お手伝いをしてもらった時に「助かったよ!」と身振り手振り、少し大げさなくらいに感謝を表現すると、「またお手伝いするね」「○○ちゃんね、もっとたくさんお手伝いできるんだよ」など、少し誇らしげに次のお手伝いに意欲を見せてくれることも…。

お手伝いだけでなく、兄弟のお世話をしてもらった時、手が離せないシーンや出先で大人しく待っていてくれた時、生活のさまざまなシーンで使うことができるのでぜひ、取り入れてみてくださいね。

2.「一緒にやってみよう」の言葉で驚くほどスムーズにやる気が出る

子どもがグズグズしてなかなか作業が先に進まない時「もう自分でできるでしょ」「早くやって」など、子どもを突き放すような言葉掛けをしていませんか?

声を掛けたことで、余計に機嫌を損ね、スピードアップどころか全く進まない展開にため息をついてしまうことも……。子育て中の家庭であれば、日常にそのようなやりとりは山ほどあると思います。

自分自身でやってほしい、もっと早くやってほしい、その気持ちを一旦抑えて「一緒にやってみよう」と声を掛けてみると驚くほどスムーズに子どもが急にやる気を出すようになります。

子どもはその日その時で、体調や気持ちに波があります。

上手くいかないときも寄り添ってもらえたことで、子どもは安心感を持ち、気持ちが安定した状態で活動に取り組めるようになります。

「一緒にやってみよう」の言葉は、どんな時も手助けするよ、見守っているよという想いが含まれた言葉。

時には、一緒にやってみる、手助けしてあげることで子どもの気持ちに寄り添い、支えて、楽しく意欲的に活動できるよう手助けしましょう。

3.ほめる時は「○○なところがすごいね」と具体的な言葉掛けを忘れずに

子どもをほめる時に「すごいね」「上手だね」と声を掛けるだけになっていませんか?

すごいね、上手だねの声掛けに、ひとこと加えるだけで、子どもは自分のことをしっかり見てもらえた、認めてもらえた、と喜びを感じて自信を持ち、やる気アップにつながります。

例えば、お絵かきを見せてくれた時「このお花はお散歩でみつけたお花かな?色もきれいに塗れてすごいね」と褒めると、子どもは丁寧に書いた自分の作品をよく見て褒めてもらった喜びを感じます。

幼稚園で覚えた踊りを見せてくれた時、「手を伸ばしてポーズをとるところが特に上手だったよ!ママまで楽しい気持ちになっちゃった」と声を掛ければ、ダンスを褒めてもらった事に自信をもち、楽しい時間を共有できたことが嬉しく、園でも自宅でも自信を持って張り切って踊りを披露するようになります。

具体的に褒めることを意識すると、今までは何気なく見ていた、接していた場面でも、子どもの様子をもっとよく見よう、関わろうと親の意識も高まり、より深いコミュニケーションが生まれます。

そのことがより、子どもたちのやる気を引き出していきます。

ほめる時はプラスαの言葉がけも忘れないように加えましょう!

EQが高い子どもとは

少しの心がけで変わってくる!子どもがやる気を出す生活の工夫

幼稚園に通う子供

子どものやる気を引き出す言葉がけを紹介していきましたが、合わせて取り入れてほしいやる気を引き出す生活習慣をお伝えしていきます。

言葉がけを工夫し、生活習慣に気をつければ効果は倍増!ちょっとした心がけなので今日からでもぜひ取り入れてみてくださいね。

目標は低めに設定して、達成感を味わう経験を積んでいく

子どもの意欲は、幼少期に成功体験をどれだけ積めるかによって変わってきます。

いきなり大きな目標は立てず、毎日小さな目標を立て、一緒に達成していくことが大切です。

例えば、片付けにいつも消極的…もっと意欲的に取り組んでほしい時は、毎日すべてのおもちゃを自分で片付けるように言い続けるよりも、「今日はこっちがママ担当ね。○○くんは、今日はブロック担当だよ!お願いします」など、担当制にして限られた少しのおもちゃを片付けるようにお願いすると張り切って片づけするようになることがあります。

大きすぎる目標より、「それなら、僕でも私でもできそう!」と感じさせる小さな目標を掲げてあげることが大切。

慣れてきたら「今日はどうしようか?どこまで挑戦するか○○ちゃんが決めてごらん」と目標設定を子どもと一緒に行う方法もおすすめです。

自分で目標を立てて、達成できればより成功体験が特別なものとなって、子どもの自立を促します。

始めは小さな目標を立て、コツコツ成功経験を積むことを生活のさまざまなシーンで意識していきましょう!

子どもがやる気を持って集中して取り組める環境づくりをする

言葉がけや、目標設定に気をつけたら、あとは環境づくりです。

いつも散らかっている部屋では、どんな遊びや学習も集中できません。

子どもが本を読んだり、勉強をしたり、創作活動をするスペースは文房具や本が散乱していないように整理整頓をしておく、他の家族の荷物を置かないなどルールを決めて環境を整えることに気を配りましょう。

子どもにやる気を出して、集中して活動や作業に取り組んでほしいというときには、時間を決める(10分だけ行うなどリミットを決めてダラダラしない)、場所を整える(勉強は必ず机で行う、習い事の練習は決まった場所で行う)など時間や場所の環境を整えて、心が落ち着いた状況で活動に取り組めるよう意識していくことが大切です。

達成して喜ぶ子供

自己肯定感を高めるには幼児期の基礎が大切!

やる気を出し、集中して取り組むことができる力は小学校入学後も、この先ずっと必要となる力です。

その基礎は、幼児期に養われます。

毎日の声掛けを意識し、コツコツと成功体験を積み上げ、自己肯定感を高めていく事で、子どもは徐々に変わっていきます。

子どものやる気を引き出す言葉や環境に気を配り、無理なく子どものやる気を引き出していきましょう!