子供の言葉遣いがとても悪い、どうしたらよくなるのか?
そんな悩みを持っている方も少なくないと思います。特に友達が増え、行動範囲が広がって来ると自然と子供はその傾向が強くなりがちです。
ではどうしたら子供の言葉遣いをなおす事ができるのでしょうか?
目次
子供の言葉遣いに影響を与える要因
まず子供の言葉遣いを考えるあたって、子供の言葉遣いに影響を与えるものを考えてみましょう。
文科省の国語に関する世論調査にて、子供の言葉遣い与える影響が大きい人やもののアンケートが報告されているのでまずはそちらを紹介します。
子供の言葉遣いに与える影響が大きい人やものはどれだと思うか?
- テレビ 81.4%
- 母親 72.3%
- 父親 67.8%
- 友達 63.4%
- ゲーム機 47.5%
- 漫画 45.0%
- インターネット 39.2%
- 兄弟姉妹 37.7%
- 教員や保育士 34.2%
- 祖父母 29.8%
- 携帯での通話 28.2%
- 本や雑誌 25.3%
「テレビ」が 81.4%で最も高く,次いで「母親」(72.3%) となっている。「父親」(67.8%), 「友達」(63.4%)が6割台と続いている。
上位を占めるのは話言葉
こうしてランキングを見ると、子供の言葉遣いに影響を与える要因の上位共通することは「話言葉である」ということではないでしょうか?
確かに漫画が6位、本や雑誌が12位に入っていますが、字から言葉遣いが悪くなる、というよりは、聞いて言葉遣いが悪くなる、のだと思います。つまり、
口が悪いということは、聞いている言葉が悪い、だから言葉遣いが悪い
という事ではないでしょうか?そこで今回は「話言葉」であり身近な存在である
- テレビ
- 両親(父親・母親)
- 友達関係
に注目して、言葉遣いを治す上で、家庭で気をつけられるべきことがないのか考えてみましょう。
テレビの言葉遣い
子供は成長すると、観るテレビ番組が変わってきます。
お笑いやバラエティに傾倒していき、教育的な番組からは離れていきます。
成長過程で当たり前のことなのですが、お笑いやバラエティ番組はあまり言葉遣いに厳しくなく、それが面白さでもあるがゆえに、人に向けて気持ちがいいと言える言葉遣いの番組が少ないのが現状です。
もちろん親も好んで観る番組もあると思いますし、親がテレビの中の言葉遣いに引きずられてつい真似しているという方も多いのではないでしょうか。
友達付き合いとして共通の話題となると、テレビ番組を観た、観ていないということが話題の中心になっていきます。
そのため、完全にそういった番組をシャットアウトすることはできません。
バラエティはテレビ用の言葉であり日常用ではないことを伝える
そのため、テレビ番組でタレントさんや芸人さんが使う言葉は、テレビ用であり日常用ではないことを伝えておきましょう。
例えば不快に感じる言葉がいくつかあった場合は、それを例に挙げてもいいと思います。
- バカ
- ダサい
- 臭い
受け取り方によってはいじめとも取れてしまう言葉が溢れていることに気づきます。
もし、自分が言われたらどうする?という投げかけをすることで子供自身考えるきっかけになり、友達に不愉快な思いをさせていないか考え始めます。
今どきの子供は取っ組み合いのケンカをあまりしない分、言葉で相手を傷つけるケンカが多いため、早めに注意しておくとトラブルに巻き込まれません。
知らないうちにいじめの加害者側だった、ということのないよう、予防線を張りたいですね。
親自身の言葉遣い
テレビの影響もかなり大きいのですが、子供は親からも大きな影響を受けます。
子供の言葉遣いは親の言葉遣い
子供が普段使っている言葉はあなた(親)が使っている言葉です。
親が使っている言葉なら、何の疑いもなく使っていい言葉になってしまうため、普段の言葉遣いを親が見直す時間も必要なってきます。
子供がいない間に、夫婦の間で言葉遣いのルールを考えてみるなどしてみましょう。子供の言葉遣いに変化が見られるはずです。
子供に投げかけている言葉を見直してみる
普段親が使う言葉で子供が傷ついていることもあります。3つ例を挙げてみます。
- 早くしなさい!
- そんなこともできないの?
- もう知らない!
心当たりのある言葉はないでしょうか。このぐらいの言葉誰でも言っていると思うかもしれません。
でももしこれを子供同士がやり取りしていたらどうでしょう。
- 早くしろよ
- そんなこともできないのかよ
- 知らねーよ
ちょっと言葉のニュアンスが変わると思いませんか。文字で表しても、不快な感じがしますね。これに声がつくと、嫌みな感じが加わります。
命令っぽさも感じますし、友達同士が対等な関係ではないように思えます。
親が日常的に使う言葉からも、言葉遣いの悪さを増長させてしまうきっかけがあることに気づき、早めに対応しましょう。
夫婦間の言葉遣いにも気をつけて
親が子に使う言葉だけに気を付ければいいのではありません。
例えば、夫婦間の間で「馬鹿じゃないの」「お前がやれ」などのような言葉を使っているのなら、極力控えるようにしましょう。
なぜなら、その言葉を子供は聞いているからです。親が使っている言葉を子供は使います。
親が子供の言葉遣いの悪さに気づいたときが、話し合いの時間を持つタイミングだと言えます。
親同士、子供を含めた見直しも含め、外に出て恥ずかしくない言葉遣いを早めに身に付けさせてあげたいですね。
友達の言葉遣い
最後に、友達の言葉遣いです。
残念ながら、テレビの影響などもあり、言葉遣いの悪い子供が増えていると感じます。
それは冒頭でご紹介したランキングからも見てとれますね。
子供たちが1日の中で1番長い時間を過ごす学校で悪い言葉を学んでいるのです。
子供自身にもコミュニティや友達との関わりがあり、これはある意味どうしようもないかも知れません。
親として出来ることは、家庭での努力が無駄にならないよう、ダメな言葉遣いについて子供と認識を共通にしておくことが必要です。
家では綺麗な言葉遣いだけれども、学校に行くとみんなに準ずる、という子供もいます。
それは子供周りとうまくやっていくために必要な事とも言えますので、臨機応変に対応しましょう。
まとめ
子供の言葉遣いが乱れる期間は必ずどこかであり、それは男女問わず成長過程で起こり得ることです。
ただ「言葉遣いが悪い」と注意するのではなく、どういった言葉が聞き苦しいのか、受け止め方によっては相手を傷つけ、いじめられていると受け止められかねない危険性があることを伝えておきましょう。
子供にとっては「みんなが使っている言葉」でしかないため、汚い言葉、言葉遣いが悪いという認識が低いことがほとんどです。
その認識を改めてもらうためにも、親がお手本になれるといいですね。