筆者はハワイの大学を卒業後、1年間現地の公立中学校にて、日本語クラスのティーチャーアシスタントとして従事していました。
中学時代は日本で過ごしているので、現地の授業や学校生活を見ていると、日本との違いを感じて大変興味深かった思い出があります。
今回は、ハワイの公立中学校を例にアメリカの中学校の教育環境を説明していきます。
目次
1.同学年の年齢がバラバラでも上下関係を全く気にしない
日本では中学1年生というと、12歳~13歳を指します。
しかしハワイの場合、まず7年生という言い方となり、年齢も10歳だったり、14歳だったりとバラつきがあるのです。
小学校へ何歳から入学したかによって、年齢がバラバラです。
上下関係に捉われない付き合いが出来る
それでも、子供たちの中では年齢が年上だとか、年下だとか全く気にしません。
身体の大きさの違いはあるかもしれませんが、年齢については特に誰も問わないのです。
日本の場合、年齢に対して先輩、後輩、と上下関係が生まれてしまいますが、ハワイでは年齢に捉われない文化の大きな違いを学校生活で感じることが出来ます。
2.制服は生徒の個性が光る
日本の中学校では基本的に、セーラー服、学ランやブレザーですが、ハワイでは学校名の入ったTシャツを着て学校へ行きます。
色も2~3色と色違いで、その日によって着用しているTシャツの色はバラバラです。
洗濯も簡単なうえに、費用の負担も軽いです。子供たちも汚れなど気にせず、元気に動き回ることが出来ます。
Tシャツ以外は自由に選べる
ボトムも自由なので、ズボンやスカートなどを履いています。カバンも指定されていないので、自分の好みのものを持っていきます。
校則も日本ほど厳しくなく、生徒それぞれの個性が光ります。
3.昼食時間はどこで食べても良し!
日本の中学校では、昼食に給食もしくはお弁当を食べるケースがほとんどではないでしょうか。
ハワイでは、カフェテリアが校内にあるので、カフェテリアで食事をするか、持ってきたランチボックスを食べるか選択が出来ます。
日本だとほとんどが、教室内でクラス全員で食べますが、ハワイでは校内のどこで食べてもいいので、カフェテリアでみんなでワイワイ食べるのもよし、少し静かなところでゆっくりお昼休憩するのも良し。
好きな先生の教室に行って、先生とおしゃべりしながら食べる生徒もいたりと自由に昼食時間を過ごしていました。
食物アレルギーがあっても、他のみんなと違う食べ物を食べているという感覚がないので、気分的にも安心して食事をとることが出来るように感じます。
カフェテリアでは朝食も提供してもらえる
また朝食を食べずに登校する生徒も多い為、ハワイ州では学校のカフェテリアで朝食も提供しています。
学校で朝食を食べることが出来れば、集中力も増してしっかり授業に臨めます。子供たちの健康を考慮した取り組みです。
4.授業中は生徒からの質問や挙手が多い
筆者は日本語の授業をアシスタントとして、教室の後ろから生徒たちを見ていることが多かったのですが、生徒たちの挙手率が非常に高いです。
もちろん、質問の内容は真面目なものから、少し悪ふざけをしたものだったりとさまざまです。
それでも、日本での中学生活を考えたときに大きな違いを感じます。
自由に質問や意見を言える習慣がある
筆者もそうでしたが、特に思春期真っ盛りの中学生は、授業中に恥ずかしいことを言ってしまわないか、間違ったことを言ってしまわないか、とドキドキして手を挙げて質問するという行為に躊躇しがちです。
ハワイの子供たちは、自由に質問や意見を主張をします。
気になることはその時にその場でというのは、とても良い教育環境だと思います。こういった環境で学ぶと、子供の成長に大いに繋がるはずです。
5.ハワイの中学校では部活動がない
日本では中学に入学後、自然な流れの様に部活動に入部する生徒も多いのではないでしょうか。
ハワイの中学校にはそもそも部活動というものがありません。放課後は生徒各々校庭で遊んでいます。
先生は部活動に時間を費やすことがないので、日本に比べ放課後や週末の仕事の負担がありません。
スポーツに取り組みたい子供たちは、外部のチームに入っています。そこでしっかり専門のコーチに指導をしてもらっています。
放課後は家族や友人とゆっくり過ごす時間が多いのも日本とは違う特徴の一つではないでしょうか。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
州によって違いはあると思いますが、ハワイの公立中学校は自由な校風が特徴的で、日本の中学校生活では色々と違う場面が多いです。
これからお子さんの留学を考えている場合、日本の中学校とは違った環境で過ごしている子供達の中に飛び込むことでたくさんのことを学ぶことが出来るはずです。