子どもと一緒に考える「環境問題」!実行する力を育むためのきっかけの作り方

環境問題を学ぶ子どもたち

昨今、日本でも「SDGs」という言葉が浸透し、環境問題に関してもさらに関心が高まってきました。

特に子どもたちは学校で「環境問題」について考えたり、感じたりする機会が増えています。

しかし、「環境問題」に関して考える機会が学校だけになっていませんか?

子どもたちの未来を決める「環境問題」について、家族とも一緒に考える機会があると、子どもたちの関心はもっと高まっていくのではないでしょうか。

ここでは、教諭経験から「環境問題」を家族で考えるきっかけ作りを中心にお伝えしていきます。

まずは「ごみ」について家族で考えてみませんか?

「環境問題」を考える時、やはり1番身近で考えやすい「ごみ」について小学校では授業で取り上げられることが多い題材です。

ごみを減らすためにどうしたらいいか、ごみの分別、リサイクルなど教えやすさもあるため環境問題を考える導入、きっかけづくりとして学びやすさがあります。

家族で意識する「ごみの分別」

「ごみの分別の仕方」は比較的小さな頃から教えていくことがいいですね。

子ども達でもごみの仕分けがしやすいように環境を整えることは、場所も手間もかかるかもしれません。

しかし、小さな頃から分別することで、「ごみは分別するもの」という意識を付けさせると、大きくなっても分別が面倒にならず、さらに「分別されたごみのその後」への関心が生まれたときに、自分のやっていることが「リサイクル」に繋がっていることに驚きと嬉しさを感じることができるでしょう。

家族で作る「エコ・クッキング」

料理を教えることは、子どもの自立のためにも必要なことです。

その中で「エコ・クッキング」を実践してみてはいかがでしょうか。

「エコ・クッキング」は食材を無駄なく使うことだけでなく、調理方法を工夫して少ないエネルギーで料理したりすることも含まれます。

特に「食材を無駄なく使う調理」は、ごみが目に見えて減ることで子どもたちにも分かりやすくて実感しやすいのでオススメです。

一緒に料理するたびに、生ごみの量を測ってみると、ゲーム感覚で楽しみながらごみを減らすことができるでしょう。

リケジョの特徴とは

小学校での学びを記憶に残そう!「地球温暖化」について家庭で出来ること

この話題も小学校ではよく扱われる問題です。

小学3年生から始まる理科や社会、5年生から始まる家庭科など複数の教科で学ぶ機会があります。

様々な教科で学ぶからこそ、常に小学生の子ども達には記憶に残りやすいトピックになっているかと思います。

家族で心掛ける「省エネ」

たとえば「必要ない電気は消す」「エアコンの設定温度を夏は28℃、冬は20℃にする」など自分の家のことなら子どもたちも進んでやってくれるのではないでしょうか。

子どもたちって、「トイレの電気の消し忘れ」や「見てないテレビをつけっぱなし」なんてこと、結構ありませんか?

最初は「消したの?」「消してね?」など声掛けは必要になってくるので手間があるかもしれませんが、子どもたちも言われ続けると「消したかな?」と思う様になり、次第に消す習慣がきちんとみ身に付いていきます。

また、太陽光パネルはある一定の大きさの建物には設置義務があり、小学校の多くには太陽光パネルが設置されていますし、これから地域によっては太陽光パネル設置が義務化される動きもあるため、より持続可能エネルギーなどが身近になりやすくなります。

それを機に水力、風力などの「持続可能エネルギー」について考えたり、時には実際の発電も見におでかけするのもよいかもしれません。

家族でやる「CO削減」

地球温暖化の1番の原因は「二酸化炭素(CO)」とも言われています。

二酸化炭素は先ほど述べた「ごみの分別」や「省エネ」も二酸化炭素削減の方法になります。

もっと身近なところだと、車に乗るのを控え、徒歩や自転車を利用したり、公共交通機関を利用したりすることも二酸化炭素削減に繋がります。

徒歩や自転車を使うことは健康にも繋がります。

また、公共交通機関は一度にたくさんの人を運ぶことができるため、二酸化炭素の排出量を減らすことができますし、公共交通機関の使い方やマナーの勉強にもなるので家族で利用するのもよいでしょう。

また、理科で「植物は二酸化炭素を取り入れ、酸素を出す働きがある」ことを学ぶため、子どもは「緑を増やせば二酸化炭素を減らせるのでは?」という考えに行きつきやすいです。

家族で植物を育てることで、環境問題への興味・関心を高め、実行することができる力を育むのもよいでしょう。

学校で勉強をする子供たち

「エコ不安症」になる子どもが増えている!?「環境問題」に不安になってしまったら・・・

環境問題について考え、実行していくことは、子どもの成長にも大いに有益なことと思いますが、その一方で近年「エコ不安症」になる子どもたちが増え、心配されています。

「エコ不安症」とは、環境問題について深く考え過ぎてしまったために、自分の未来に不安を感じたり、自分の無力さに苛まれてしまったりする症状です。

地球のことを大切に思っているからこそ、テレビやSNSなどから流れる環境問題に心を痛めてしまうだけでなく、わざと不安感や絶望感を煽るようなタイトルや記事にすることで注目を集めようとする者もいるため、より「エコ不安症」になりやすくなっているとも言われています。

もしお子様に「エコ不安症」の症状を感じた場合は、「環境問題」から少し遠ざけて様子をみてあげましょう。

それでも不安感が拭えない場合には、早めに病院などを受診することも考える必要があるでしょう。

体力のある子供たち

親子一緒に「やる」ことの大切さ

環境問題で大切なことは、「知り」、「考える」だけでなく、「実行する」ところまでできる能力です。

ある研究では、環境問題は100人中4人が行動すれば変化が起こるなどともいわれています。

今、1人ひとりの行動は小さくても、それが未来の地球、子どもたちにとっては自分が生きていく地球に影響していくことを身近な家族が教え、伝えていくことが大切なのではないでしょうか。

「環境問題」といっても、問題は様々です。

ご家庭の状況や子どもの興味に合わせて一緒に「環境問題」に一石投じてみませんか。