将来、わが子には世界で活躍する人材になって欲しい。どんな親でも持つ願いではないでしょうか?
現在は第一外国語としての英語は当たり前、第二外国語まで求められる時代。
便利なスマートフォン同時翻訳アプリなどもある中で、やはり大企業や外資系企業などでは英語力は非常に重要で、報酬にもダイレクトに関わってくる「稼げる」要素です。
親としては、英語教育もぜひ早期に始めたいところ。
それでは幼少期の英語教育について考えてみましょう。
目次
幼少期に必要な英語教育とは?
どうして人は言葉を話し、理解することができるのでしょうか?
それは、大脳の中にある「言語野」という領域が言葉を統括し、操っているからです。
中でも「聞いた言葉を理解する」のはWernicke感覚言語野という部分。一方、「言葉を話す」能力はBroca言語野という箇所が司っています。
多言語を自由自在に操る人は、このWernicke感覚言語野にそれぞれ独立した専用分野が存在しているそうです。
日本語、英語、フランス語などの言語ごとに別々の場所があり、機能しているのです。
例えば、この独立した英語言語野が出来ておらず、日本語言語野しか持たない人は、英語を聞いても日本語に訳してからでないと理解できません。しかし、それでは英語能力は壁にぶつかってしまいます。
そのため、外国語の学習には、このWernicke独立言語野を新たに作るという事が非常に重要であり、それを作り出すのが「リスニング」であると浜松医科大学の上村教授は述べています。
つまり幼少期に必要な英語教育は徹底的なリスニングです。
英語を長期記憶とする為には
ところで、大脳の記憶には1.短期記憶 2.長期記憶の2種類があり、それぞれで記憶を格納する場所が違っています。
最初に覚えた内容は一旦海馬に格納され、短期記憶となりますが、すぐに忘れてしまいます。
この記憶を長い記憶とする為には、情報が海馬で取捨選択され「必要である」と判断された後、膨大なハードディスクの役割をする大脳皮質に固定される必要があるのです。
先程述べた言語野も、この大脳皮質に存在します。
つまり、英語という刺激が入ってきた時に、海馬を通って大脳皮質のある領域に移行して初めて、英語言語野と呼ばれる領域ができるという事になるのです。
この海馬から大脳皮質への移行時に、喜怒哀楽などの感情やインパクト刺激を伴うと、この情報は長期記憶として残り易いと言われます。
また海馬から何度も出入りした情報は長期記憶として固定され易いそうです。
つまり、英語の学習をする時には、感情や感覚を刺激する方法こそが、英語を長期記憶として固定する最適の学習法だという事になります。
幼少期の英語のリスニング教材は何がおすすめ?
幼児英語教育に必要なのはリスニングであり、感情や感覚を刺激することで記憶の定着率が高まります。
では、巷には沢山の英語教材が出回っていますが、何が一番良いのでしょうか?
効果的だと思えたのはディズニーとポケモンの映画
ディズニーは0歳~5歳位まで、ポケモンは4歳~6歳位まで視聴していました。
ディズニーは実際のキャラクター達(アニメではなく着ぐるみ)が出てきて、パーティーをしたりドライブをしたりしながら歌って踊るシリーズです。
ポケモンはその当時、日本で大人気だったアニメで、その映画は各国で放映されていたのですが、その英語版を入手したのでした。
これらのビデオとDVDは、視聴すると言っても子供がいるリビングでなんとなく1日2~3時間流していただけです。
それぞれのシリーズものを合わせて、全部で7,8本のバリエーションがありましたが、子供はずっと大人しくテレビの前に座っていた訳ではなく、時にはオモチャで遊びながら聞き流していました。
同時に英語CDも試したりしましたが、やはり視覚的な刺激のある動画の方が、子供の反応が良かったです。
可愛くて愉快なキャラクターが出てくるビデオやDVDは、「嬉しい」「楽しい」「ハラハラ」「ドキドキ」など感情を刺激してくれます。
会話内容が分からなくても、それこそ擦り切れるまで(DVDは擦り切れませんが、笑)ご機嫌で見てくれていました。
現在であれば、アンパンマンの英語版やジブリの英語版も出ていますね。
教材のポイントは子供が気にいるかどうか?
ポイントはキャラクターをお子さんが気に入るかどうか。お気に入りを数本繰り返し繰り返し、飽きるまで視聴させてあげるのが良いのではないかと思います。
また幼少期の男の子が大好きなものと言えば「恐竜」。
子供が恐竜に興味を持ったタイミングで、イギリスBCC放送の「walking with dinosaurs」の英語版DVDを見せていました。
内容はアニメなどに比べ少々難しいですが、迫力ある素晴らしい映像だけでも十分に購入する価値があります。
子供が興味を持ったタイミングで、すかさずそのネタに関連する学習をする。これは幼児教育をする上でとても大切なポイントだと思います。
子供が興味を持っていると、意欲をもって取り組んでくれ学習も進みます。
幼少期に英語を聞いて育った子供達のその後
その後、幼稚園・小学校と特に英語学習をしなかった子供達ですが、中学生と高校生になった今、とても英語が得意な子に育っています。
ネイティブスピーカーの様にペラペラ英語を話せる様にはまだ至っていませんが、英語学習の地盤(英語言語野)が出来ているせいか、中学・高校で習うリスニング、文法、構文が苦労なく頭に入ってくる様です。
そして、何よりも異国語である英語に対する心のハードルがなく、学習を楽しいと感じる事ができ、将来は英語を使う職業に就きたいと言う風に言っています。
英語脳を子供にうちに作ろう!
幼少期に英語を始めようとする時は、ついネイティブの様にしたいと思ってしまいがちですが、学習は一生続くのですよね。
この言語野が出来ていれば、いつでも本格的な学習に入る事ができます。
この言語野を小さいうちに作っておくのが何より大切。そしてこれは、特別スクールに通わなくてもできる事です。
興味をもてるキャラクターで徹底的にリスニングです!
ぜひ、楽しく無理なく、英語学習に取り組んで下さいね。
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