昔から教育の基礎と言われてきた「読み、書き、そろばん」。
受験に関してはその発展形で、読解力、漢字能力、計算力が柱になると思います。
これは受験だけでなく学生生活、社会人としても生かされていく能力です。
ここでは、中学受験に必要となってくる、読解力、漢字能力、計算力のことを解説していきます。
中学受験に必要な読解力
多くの科目で問題を解く時には設問を読みます。
「この設問は何を訊いているのか?」「自分は何を答えれば良いのか?」
を正しく読み取ることが大切です。
突き詰めて行くと、「問題作成者が何を意図しているのか」、「その問題でその子のどんな能力を知りたいのか」・・・まぁ、そこまでいくと子供は知らなくても良い話かも知れません。
ただ、そんなに難易度は高くない問題でも、小学生は意外とつまずきます。
大人が読むと大したことは無いと感じる設問文でも、普段から文章を読みなれていない子供には難解にうつります。
設問の文章が少し長くなるだけで、主語と述語が結びつかなくなって混乱してしまうこともあるようです。
設問文から必要な情報を正しく読み取ることができるかどうか。
問題を解く能力以前に、まずは設問文の読解力が必要になるのです。
中学受験に必要な漢字能力
漢字能力は文章を読む時にも、解答や小論を書く時にも必要です。また、国語の試験問題では漢字の書き取りを出題する学校も少なくありません。
もちろん小学校で習う漢字がベースになっていますが、たくさんの漢字を完璧に覚えることは一朝一夕にはできません。
小学校で習う以上に「とめ」、「はね」、「はらい」など細かい箇所まで厳しい基準で採点する学校もあります。
個人的な意見ですが、学校側が漢字能力で求めているのは、正しく丁寧に、日々の積み重ねをしてきたかという努力の証拠を求めているのでは、とも思えます。
漢字を学習する時は、単語で覚えておしまいではなく、その漢字を使った短文を作成してみると良いと思います。(その使い方が合っているかは、大人の判断が必要になります。)
その漢字がどんな風に使われるかを知ることは、同音異義語と区別して覚えるためにも有効です。自分で作った短文だと記憶にも残りやすいものです。
中学受験に必要な計算力
算数や理科の問題でよく計算が使われます。
理屈や解き方がわかっているのに、最終的に計算間違いをしてしまうのは本当に残念です。でも、計算間違いは誰にでもあることでしょう。
計算力が高ければ、解いた問題の間違いに試し算で気付くこともあります。
学校によっては、答案に答えを出すまでの途中経過を書く欄が設けてあり、経過も採点対象にしてくれる取り扱いもありますが、せっかくなら答えまでビシッと正解を出したいですよね。
受験は1点差で結果が変わる世界です。
漢字同様、計算問題も日ごろから継続していきたいところです。
本を読むことの必要性
「うちの子は小さい頃から本が大好きで」という話を聞くと、いつも羨ましく思います。
我が家の子ども達はマンガが大好きですが、字だけの本はあまり読みません。読書感想文の宿題のために、渋々本を選んで読んでいる程度。
読解力が高いお子さんが全員読書好きという訳ではありませんが、逆に読書好きなお子さんは読解力が高いのではないかと思います。
だから本を読むことが楽しいし、読むことで能力が上がりさらに楽しくなって・・・となるのですよね。
読書好きだと自然に文字に慣れていき、例え意味がわからない単語や漢字があったとしても前後の流れで想像できる力がついてきます。
これは英語の読解などを考えれば納得していただけるのではないかと思います。
そして、その機会にその単語や漢字の意味を体得し、文章の中でどのように使われているかも自然に知っていきます。
本があまり好きではないなら、挿絵が多い本を選ぶのも良いかも知れません。
どうしても字の本が嫌なら・・・「マンガでも何も読まないよりは良い。」と聞いたことがあります。字に親しむ究極の選択でしょうか?!
マンガを音読すれば、また違った効果があるかも知れないですね。
マンガを親から子に与えるかどうかは別としても、それぞれの子どもにあったやり方をしてあげることはとても良いことです。
既存の方法だけではなく、少しでも子供が楽しみながら学習できるよう、親子で試行錯誤していくのもアリではないでしょうか。
最後に
「読解力・漢字能力・計算力」が高まれば子供の勉強は自然と楽しくなってきます。
その「読解力・漢字能力・計算力」は錆びないように、意識して磨いていきましょう。
”やらされている感”無く磨いていくことができれば、勉強がさらに楽しくなっていくことでしょう。