子どもが小さいうちは知らない人からも「かわいいね」「いくつかな?」など街中で声を掛けてもらう機会が多くなります。
子どもが小さい頃は人見知りがあったとしても、ほほえましい光景として親も「あいさつしなきゃだめでしょ」といった具合にやり過ごすことも多いかもしれません。
しかし、3歳ぐらいになってくると、このままで幼稚園では大丈夫なのか?
大きくなったらきちんとコミュニケーションできるのだろうか?と心配になってくる親御さんも多いのではないでしょうか。
果たして人見知りを治すことはできるのでしょうか。また、治すために親子でできることはないか、一緒に見ていきましょう。
また、お出かけなどの参考にしてみてください!
目次
人見知りは成長のひとつ!焦らないでも大丈夫!
人見知りはどちらかと言えばあまりよい印象を持たないかもしれませんが、人見知りは成長する中で見られる成長の証です。
赤ちゃんは生後5、6か月頃になると、記憶力がつき、いつもそばにいる父親や母親が特別な存在であることが分かってきます。
人見知りがあるということは、大切な存在を区別することができるようになったことを意味しています。
ですので、決して人見知りは悪いことではありません。
ましてや、自分の子育てが間違っていたのかもしれないなどと思い、心配する必要はありませんよ。
子どもの人見知りを改善する方法はある?
では、人見知りを治すことはできるのでしょうか。結論から言ってしまえば治すことはできないでしょう。
しかし、改善していく方法はいくつか考えられます。
親の動揺した顔を見せないようにしよう
赤ちゃんは自分の信頼する人、特に結びつきの強い母親の表情や声色で、相手がどんな人か、安心できる人かを判断していると言われています。
ですので、人と会うときに「この子は泣いたりしないかな」などと不安に思っていると、子どもにもその不安が伝わってしまいますので、必要以上に心配するのはやめましょう。
むしろ、優しくゆったりとした声で「この人は優しい人だよ」と声をかけてあげると、赤ちゃんも安心することができます。
これは幼児期の子にも有効かと思います。
子どもは親のことをよく見ていますので、人見知りを不安に思わず、親が見本を見せるつもりでコミュニケーションしている姿をみせてあげてください。
自分らしさが出せる場所を見つけてあげよう
人見知りする子の性格として、「失敗したらどうしよう」とネガティブ思考を持っていることもあります。
そのような場合には、自分の得意なことを見つけさせ、そこから世界を広げさせてあげましょう。
お絵かきでも、サッカーでもかけっこでもなんでもいいです。
自信を持てると、自然と顔を上げることができ、お友達も話しかけやすくなります。
1人、2人…と人数が増え、少しずつ、いろんな子と関わることで、少しずつ自分が出せるようになっていくことが期待できます。
様々な経験をして慣れさせる
どんな人でも初めてのことは緊張するものです。その緊張することも、回数を重ねることによって「慣れ」が出てきます。
大人でも同じかと思います。大人も様々な経験を経て、緊張せずに話したりすることが出来る様になってきたのです。
同じことを繰り返すことで、「自分もできる」ということに気づくことが、とても大切です。
そう考えると、幼稚園の発表会などはよいきっかけとなりそうですし、毎年の発表会で段々堂々と発表できる姿をみることができたら、成長を感じられそうですね。
多くの人と関わる機会を持ってみよう
よく「小さな頃からたくさんの人と関わる機会を持つと人見知りにならない」と言われています。
実際はどうかわかりませんが、我が家の子ども2人は、生まれてから曾祖父、祖父母も含めた家庭で育ち、1歳から保育園に通っているからか、ほぼ人見知りはありませんでした。
もちろん、まったく人見知りがなかったわけではありません。
ほんのひととき、生後9か月頃になんとなく人見知りかな?と思うような場面もありましたが、同年代の子とも年配の人とも関わってきたからか、あまり人に対して「怖い」という感情がないようです。
子ども2人が同じ調子なので、この環境が大きく影響しているように感じています。
もちろん、ご家庭によっては核家族という場合もあり、なかなか人と関われないという場合もあるかと思います。
そのような時は積極的に児童館や支援センター、地域のお祭りや行事に子どもと一緒に参加してコミュニティを広げてみるのもいいかもしれませんね。
このように、すぐに人見知りを治すことは難しいですが、普段のちょっとしたことが人見知りを改善していくきっかけになります。
つい、おどおどする姿を見てしまうと、親として心配したり、焦ってしまったりすることもあるかもしれませんが、子どもはまだまだ成長している最中です。
少しずつ成長していく姿を見守ってあげましょう。
比べるのは、他の子ではなく、1か月前の我が子、半年前の我が子、1年前の我が子だけにしましょう。
人見知りは治すべき!?
人見知りはいつまでもあるものではなく、ある程度大きくなればなくなっていきます。
正確に言えば、人見知りの性格を「他の能力」や「慣れ」でカバーすることができるようになります。
小学生以上になっても人見知りしがちな場合は、それはその子の性格だと捉え、その子が将来困ることがないように、人前で自分を出せる訓練をしていきましょう。
人見知りは治すのではなく改善する!
性格を直すことはなかなか難しいことですので、ここではあくまで「治す」ではなく「改善する」ということだということを忘れないでください。
人見知りは悪いことではありませんので、わざわざ治す必要はないのではないでしょうか。
人見知りの子は同じ人見知りの子の気持ちを理解することができます。
そのため、人見知りの子に優しく声を掛けてあげることができます。また、人見知りの子は非常に周りを観察しています。
この人になら話せる、信頼できると思った人を選ぶため、非常に良好な人間関係を築きやすい傾向があります。
ただ、気を付けなければいけない場合もあります。
コミュニケーションが円滑にいかないと、話しにくい、暗いといったイメージをもたれやすく、なかなか自分を表に出せないことから、いじめに繋がっていく場合もあります。
また、自分を表に出せないことで、ストレスをも抱え込んでしまうこともあります。
親は焦らずに子どもの成長を見守ってあげよう
人見知りは個性です。
直すことばかりに意識が行き過ぎてしまうと、子どももプレッシャーに感じてしまうでしょう。
少しずつ、焦らず、外の世界と関わっていくことができるように、親は見守り、サポートしてあげましょう。