離乳食のお悩みを食育インストラクターが解決!離乳食を食べない時、食べ過ぎる時に試してみて欲しいこと

離乳食を食べる子供生後5、6か月頃になると始まる離乳食。

赤ちゃんがミルクではなくご飯を食べるようになると、またひとつ成長した感じがしてうれしいものですね。

しかし実際離乳食が始まってみると、離乳食を全然食べてくれなかったり、逆にすごく食べてしまうので大丈夫かと心配になったりと離乳食の悩みも出てきます。

今回は離乳食を食べないとき、食べ過ぎてしまうときにわけて解決策を食育インストラクターの筆者が解説していきます!

5、6か月頃の食べない理由と解決策

子育ての悩みの中でもこの「離乳食を食べない」という悩みは多くの親が持つと言われています。

なぜ食べないのか、どうしたら食べてくれるのか、悩んでばかりいては楽しく子育てすることが難しくなってしまいます。

なぜ食べないのかを明らかにし、その解決策を見ていきましょう。

離乳食に戸惑っている

今までミルクだけしか飲んだことがなかったので、はじめての離乳食で赤ちゃんも戸惑っているケースが多いです。

味や食感など今までと違っていて、嫌がってしまっているのかもしれません。

まずは慣れさせることが大切です。

食べないから、と食べさせるのをやめてしまうといつまでも慣れてくれません。

少しずつでも口に入れてあげましょう。

最初は口から出してしまうかもしれませんが、慣れてくれば口から出す回数も減っていきます。

スプーンに戸惑っている

スプーンの感触がだめという場合もあります。

離乳食をはじめる1か月前くらいからスプーンの練習をしてみましょう。

いきなり離乳食で使い始めると、スプーンが嫌なのか離乳食が嫌なのかが分からないからです。

その際、スプーンを使ってミルクや麦茶などを飲む練習をしてみましょう。

またスプーンにもいろいろな硬さのものがあります。

とても柔らかいものから、少し硬めのものまであります。

スプーンを嫌がってしまっているようであればスプーンを替えてみるのもひとつの解決策になります。

ミルクでお腹いっぱいになっている

ミルクのタイミングと離乳食のタイミングによっては、もしかしたらミルクでお腹いっぱいの場合もあります。

離乳食を食べさせるタイミングは、アレルギー反応などの観点からも午前中がよいとされています。

しかし、忙しくしていたり、赤ちゃんの起きるタイミングによってはミルクと離乳食の間隔が狭まってしまうこともあるかと思います。

お腹いっぱいのときには大人だって食べられません。

そんな時は「食べさせなきゃ」と無理せず、時間を空けるか1回分は諦めてしまってもいいかもしれません。

お腹が空きすぎている

上記はお腹がいっぱいという場合でしたが、お腹が過ぎすぎて食べられないということもあります。

泣いてしまっていて食べない、というときはこのケースもありえます。

お腹が空いていた方が離乳食をよく食べてくれるだろう、とミルクをあげないで臨むと、赤ちゃんが我慢の限界で泣き出してしまうことも

泣いているところに無理やりあげてしまうと、誤飲の可能性が高くなり危険です。

まずは赤ちゃんを落ち着かせるためにも、ミルクを少しあげましょう。

ある程度落ち着いてきたら、ミルクをやめて離乳食に再挑戦してもいいかもしれません。

離乳食初期はあまり力を入れすぎないようにしましょう!

離乳食初期は育児書のようにはなかなか進まないものです。

食べない、どうしたらいいんだろうと悩んでばかりいると、子どもも不安になっていってしまいます。

食べなくてもまだミルクでも十分大きくなることができる時期です。

悩み過ぎず、赤ちゃんが食事は楽しいな、と思ってくれるように親自身が力を入れすぎず、徐々に食べることに慣れさせる時期ぐらいに考えましょう。

子供と一緒に知っておきたい行事食

7、8か月以降の食べない理由と解決策

ご飯を食べる子供

では、次は7、8か月以降になっても離乳食を食べない理由と解決策をみていきましょう。

形状に戸惑っている

離乳食中期、離乳初期後期、離乳食完了期と月齢が上がっていくと、少しずつ硬さや大きさを変えていく必要があります。

次の段階に進むとどうしても形状や硬さに慣れず、嫌がってしまう子もいます。

もちろん、いきなり硬くしたり、大きくしたりするわけではなく、少しずつ次のステップに移行させようとしているのに、なぜか少しでも変わると食べなかったり…。

そんなときは思い切って前のステップに戻してみましょう

子どもが嫌だと思っているのに無理に食べさせると、食事自体を嫌いになってしまう可能性もあります。

前のステップに戻して、しばらくしたらまた徐々に次のステップへの移行を開始していきます。

慌てず、ゆっくり慣らしてあげましょう。

興味関心が別のものにある

行動範囲が広がってくると、様々なものが目に入り気になってきます。

特にお兄ちゃんやお姉ちゃんがいる家庭では、食べ終わってテレビを見始めてしまったり、おもちゃで遊び始めてしまったりして赤ちゃんは違う方に興味が移ってしまうこともあります。

興味が移ってしまうと、もう1度食事に集中させることは大変です。

家族にもできるだけ興味を削がないよう協力してもらうことも大切です。

初めてのものに抵抗感を示している

初めて出した料理を食べないときは、もしかしたら初めて見るものに抵抗感を示しているのかもしれません。

慎重派の子どもによく見られます。大人でも初めての料理に戸惑うこともありますよね。

全然手を付けないようなら、もしかしたらこの可能性があります。

2、3日したらまた同じ料理を出してみましょう

そうすると見たことあるぞ、と手を伸ばすかもしれません。

食べなかったからと時間を空けて出すと、忘れてしまう可能性もあるので、なるべく2回目を早い間隔で出してみましょう。

好き嫌いが出始める

○○はよく食べるけど○○は全然食べない、など赤ちゃんの好みも出てくるようになります。

これは赤ちゃんが発達している証拠です。

もちろん好きなものばかりでは栄養の偏りなども心配ですが、多少であれば大丈夫です。

一時的な場合も多いので様子をみてみましょう。

7、8か月以降は食事に向かう時間を大切にしよう!

赤ちゃんが成長しているからこそ出てくる悩みが多くなってきます。

できるだけ食事に向かう時間を大切にしてあげましょう。ダラダラ食べさせるのもよくありません。

時間を決めて食べないなら切り上げてしまいましょう。

食べる時に食べないとダメということを教えることも大切な教育のひとつです。

また、そういったことが食事時に「食べたい」という意欲をもたらせるきっかけになるかもしれません。

お腹が空けばどんな子でもみんな食べます。

あまり気負わずに取り組んでください。

離乳食を食べる子供

離乳食を食べ過ぎかも!と思ったら3つのことをチェックしてみよう

離乳食を食べる子供離乳食を食べなくて悩む人もいれば、反対に食べ過ぎてしまって大丈夫なのか心配になっている人もいます。

うちの子は食べ過ぎているかも、と思ったら次の事を確認してみましょう。

1.離乳食の硬さ

離乳食中期以降でどんどん食べてしまうのは、離乳食の硬さが柔らかすぎて飲み込んでしまうような状態になっているからかもしれません。

飲み込んでいるような状態だと、お腹がいっぱいと感じる前にかなりの量がお腹に入ってしまっている可能性があります

少し硬めにすると噛む時間がかかり、満腹感を感じやすくなります。

2.食材の見直し

基本的にパンよりおかゆの方が腹持ちはよくなります。

パンは子どもにも食べさせやすく、忙しい朝にも重宝しますが、その分腹持ちはよくありません。

パンではなくおかゆに替えることで少し改善されるかもしれません。

また、どうしても足りずに食べさせるときは、炭水化物や野菜を食べさせましょう。

タンパク質は消化に負担がかかってしまいます。

3.ゆっくり食べるように工夫する

早食いにならないように声掛けなどをしながらゆっくり食べることも、食べ過ぎを抑えるのに繋がります。

ただ、食べたい一心の子どもには難しいことで、機嫌が悪くなってしまうこともあるかもしれません。

離乳食は意外に水分が多いので、食べ過ぎと思ってもカロリーとしてはそれほど急激に多くなるということはありません。

子どもの発達が正常化どうかを判断する指標に「カウプ指数」というものがあります。

母子手帳にも掲載されていますので、確認しながら様子をみてあげましょう。

歯ブラシをする子供

離乳食に振り回されないで!食べることを楽しもう

離乳食に悩みは付きものです。

たとえ兄弟がいても、その子その子で離乳食の進み方や量、好みなどは全然違ってきます。

お子さんにあった離乳食の進め方をしてあげられると、子どもにとっても親にとっても楽しい食事となるはずです。

ついつい親が食べなくてイライラしたり、食べ過ぎてしまって不安になってしまったりすると、その気持ちは子どもにも伝わります。

ぜひ「食べることは楽しいこと」と子どもが思えるように、離乳食の準備は大変ですが、楽しんで欲しいと思います。

また、どうしても心配なときは栄養士さんや医師に相談しましょう。市区町村には必ず相談窓口があるはずです。

恥ずかしいとか、こんなことで相談していいのかな、と思う必要はありません。

我が子のためですから、しっかりとアドバイスをもらってください。