子どもの成長は嬉しいもの。それと同時に、子どもの成長過程において心配なことや気になることも出てきますよね。
子どもの身長が低いことを、大丈夫かな?と心配されているママや、子どもの身長をもっと伸ばしてあげたいと思っていらっしゃるママもいらっしゃると思います。
身長が伸びることをはじめ、子どもがすくすく成長していくために必要な栄養素と管理栄養士の筆者がおすすめしたい食材をご紹介していきます。
目次
身長が伸びるということは骨が伸びること!
身長が伸びるということは、骨が伸びるということです。
脳から骨を伸ばすためのホルモンが出て、その指令を受けて骨は伸びていきます。
子どものうちは骨もやわらかく伸びやすいですが、大人になるとどんどん硬くなり伸びにくくなります。
ですので、子どものうちから骨が伸びやすく大きくなっていくことができる環境づくりが大切です。
身長の伸びには栄養の摂取が大きく関わります
身長を伸ばすには、ずばり、栄養を摂ることです!
私達の身長は、生まれたときから思春期頃までに急激に伸びます。
ピークは男子で13歳、女子で11歳といわれています。
その後、身長の伸びは緩やかになり、やがて止まります。
身長の伸びには成長ホルモンが関係しますが、栄養の摂取も大きく関わってきます。
特に生まれたばかりの赤ちゃんから4歳頃までは、栄養を摂ることが身長の伸びに重要な働きをしています。
身長を伸ばすのに必要な栄養素とおすすめ食材
身長を、骨を伸ばす為に必要な栄養素と、伸ばす為にオススメな食材をご紹介していきます。
カルシウム
強くて丈夫な骨をつくるのに欠かせない栄養素です。
また、成長ホルモンなど、ホルモンの分泌を正常に保つのに必要な栄養素でもあります。
カルシウムが多く含まれている食材は次の通りです。
- 牛乳やチーズ、ヨーグルトなどの乳製品
- 小魚
- 緑黄色野菜
- 大豆類
マグネシウム
カルシウムだけでなく、マグネシウムも骨の形成に欠かせない栄養素です。カルシウムと一緒に摂ることが重要です。
マグネシウムが多く含まれている食材は次の通りです。
- 玄米などの未精白の穀類
- あさり
- 海藻類
- ナッツ類
ビタミンD
カルシウムの吸収を促進し、骨を丈夫にするビタミンです。食事から摂取するだけでなく、紫外線に当たることで体内で生成されるのもこのビタミンの特徴です。
適度に紫外線を浴びることは骨の形成にも繋がるので、子どもが外で遊ぶことは大切ですね。
ビタミンDが多く含まれている食材は次の通りです。
- 魚介類
- きのこ
- 干ししいたけ(生しいたけより約3倍のビタミンDが含まれています!)
ビタミンK
カルシウムを骨に沈着させ、骨の形成を促すビタミンです。
ビタミンKが多く含まれている食材は次の通りです。
- 青菜(特にモロヘイヤ)
- 大豆製品(特に納豆)
摂り方のポイント
それぞれの食材、それだけを食べるよりも組み合わせて食べることにより、さらに吸収率がアップします!
例えば、おやつにおすすめなのが、小魚とナッツのミックスです。
カルシウム豊富な小魚とマグネシウムが豊富なナッツを組み合わせることで、丈夫な骨をつくります。
また、牛乳を使う料理(シチューやクリームスープ、リゾットなど)に、ビタミンDが多く含まれるきのこをプラスすることで、カルシウムの吸収率がアップします!
ビタミンKは脂に溶けやすいビタミンなので、調理の際に油を使うことでビタミンKの吸収率がアップします!
食品添加物に多く含まれる「リン」の過剰摂取には気をつけましょう
実は、リンという成分もカルシウムやマグネシウムと同じように、骨の形成には必要な栄養素です。
カルシウムと結びついて、骨を硬くしてくれます。
ですが、過剰にとり過ぎることによって、カルシムの吸収を妨げてしまい、骨密度が低下してしまいます。
このリンは、加工食品に使われている食品添加物に多く含まれているので、加工食品を大量に食べ過ぎたり、毎日食べ続けたりはしないようにしましょう。
栄養素をバランスよく摂ることが子どもの成長には必要
カルシウムやマグネシウム、ビタミンなど、骨を丈夫にし、身長を伸びやすくする栄養素だけでなく、炭水化物やたんぱく質など、他の栄養素も子どもの成長にはとても大切です。
どんなにカルシウムをたくさん摂っても、強い骨をつくるための体力がなければ、強い骨をつくることはできませんし、身長が伸びることにも繋がりません。
骨だけではなく、内臓や筋肉など、体全体を強く成長させていけるような食事づくりが大切です。
炭水化物やたんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラルなど、全て子どもの成長には必要です。
「子どもの丈夫な体づくり」を目指し、その上で、骨の成長を促すための工夫をしていきましょう。
1日3回の食事を摂る生活リズムを作りましょう
最近では、朝食を食べない子どもが増えています。子どもの健やかな成長には1日3食しっかり食事を摂ることが大切です。
特に、乳幼児は発育のために多くの栄養を摂る必要がありますが、1回の食事で十分な量を食べることができないので、3回の食事を摂ることはとても大切です。
また、必要であれば、おやつの時間をつくり栄養補給をしましょう。
1日3回の食事をとるという生活リズムは、子どもだけではなかなか作れません。親が朝食を食べなければ、子どもも朝食を食べる習慣は身につきません。
朝食をはじめ、1日3回食事を摂るという生活リズムを家族全体でつくりましょう。
無理をせず少しでも意識することが大切
私たちの体は食べ物からできており、どんどん発育していく子どもには栄養を摂ることがとても大切です。
1日3食バランスの良い食事が望ましいですが、毎回バランスの良い食事をつくるのは簡単なことではないですよね。
無理をせず、少しでも意識することが大切だと私は思います。
朝食にコップ1杯の牛乳をプラスしたり、今までおやつにスナック菓子を食べていたのを、小魚やチーズに代えるなど、ちょっとしたことでも良いのです。
「強くて丈夫な体になるように」という想いのこもった食事が、子どもの体を大きくしていってくれます。
頑張り過ぎず、子どもの心も体も喜ぶ食事づくりを心掛けていきましょう。