中学受験の面接の種類と対策〜面接でしてはいけない回答とは?

中学受験の面接について、知っておきたい種類と対策入試試験ほどではないにせよ、それでも合否を分ける可能性がある面接試験。

ここでは、中学受験の面接の種類、そして面接対策、NG回答についてお伝えしていきますので、面接当日に向けて練習の参考にしてみてください。

中学受験における面接試験の実施と目的

面接試験は基本的には、学科試験の合格者に対して実施する二次試験的な要素を持つ場合がほとんどです。

一部の学校は、学科試験と同日に全受験生に対して面接試験を科しているところもあります。

首都圏で面接を課している中学は、桜陰中学慶應3校、東洋英和中学といったところでしょうか。

以前は栄光中学等も面接試験を実施していましたが、男子校で実施されている学校は減少傾向にあります。

これは、少子化の影響で受験生の数が減少し、受験生の争奪戦が学校間で起きている中で、生徒の負担を減らす、あるいは、午後受験を可能にする、といった政策的配慮も含まれています。

もっとも、そもそも面接試験を実施する多くの学校(特に二次試験ではなく、受験生全員を相手にするような場合)については、基本的に合否は学力試験で決しており、面接試験は参考程度(人間性・家庭環境に問題がある受験生を排除する目的)といわれています。

中学受験の面接試験の種類

中学受験の面接試験には大きく分けて3種類が存在します。

面接試験の種類

  1. 受験生の個人面接
  2. 保護者面接
  3. 親子同伴面接

これらを複数実施する学校や、例えば桜陰中学であれば、個人面接、慶應義塾中等部であれば個人面接と親子同伴面接という風に実施されます。

よって、受験する学校の選択によっては、子どものみならず、親も面接試験対策を行うことが必要になってきます。

体育実技が実施される学校も

また、慶應普通部や慶應中等部のように、体育実技が実施される学校もあります。

正直に言って、これは最低限の運動能力を見るものであり、対策のしようが中々難しいものです。(走れる、ボールをつける、着替えの際に脱いだものをたたむといったものができれば基本的にはOKと考えられます。)

特に対策が難しいのは、慶應中等部のダンスでしょうか。

その場で紙が渡され、音楽に合わせてダンスをする、というものです。これは苦戦する受験生が多い項目です。

願書の準備をする親

中学受験の面接試験対策

では中学受験の面接対策としては何をしなければいけないでしょうか?

1.服装

まず服装ですが、両親はスーツ、受験生は学校の制服があるのであれば制服。(但し、市立小学校の場合、両親には必ずといっていいほど、なぜ、その学校の中学(男子校・女子高は別として)への進学ではなく、受験校への進学を希望するのか、という質問が飛んできます。)

あるいはブレザーといったキレイに写る服装で臨むべきです。

2.具体的な質問(受験生)

志望動機は当然に聞かれますが、ほぼ聞かれるのは、家から受験校までの交通機関です。

これは面接模試の面接官をしていて感じることですが、受験校までの交通ルートを受験一か月・二か月前になっても答えられない生徒が多いことに驚きます。

そういった生徒には、「では、家から塾までの交通ルートは?」と尋ねても中々こたえられる生徒が少ないのが実情です。

そうすると、学校へのルートをスラスラ答えられる生徒の印象がいかに良いか、ということになります。

もう一つ、受験生に聞かれるのは、併願校(合否が分かっている場合にはその合否)です。

これは、子どもに素直にならせてはいけません。万が一、「第一志望は◯◯中学です!」と答えれば、それは致命的といえます。

あくまで、その日受験している学校が第一志望だ、ということを明らかにするようにしましょう。

3.具体的な質問(両親)

親子同伴面接でも、両親の面接においても基本的には、聞かれる内容は大きく変わりません。

まず、志望動機については、子どもと相違がないようにすべきです。

極端な例ですが、「志望動機は何ですか」と聞かれ、親が「東大に行かせたいからです」等と答えるのは論外です。

学校の特徴を何ら答えていませんし、その目的を子どもが答えるとは考えにくい上、見方によっては親の意向を子供に押し付けている、ととらえられかねません。

また、同伴面接では、子どもに対して、ご両親の関係について聞かれることも多いです。

そこで「よくケンカしている」等といわれないように(家庭環境が円満であることをアピールできるように)、普段から子どもにストレスを与えない家庭環境の整備も重要といえます。

4.面接模試

各大手進学塾では面接模試を12月~1月に実施しています。

特にグループ面接試験があるような場合には、その訓練をさせておくべきです。

基本的に丸1日を使って、グループ面接、個別面接の両方を体験することになります。

慣れ、という意味では非常に重要な事項になると思われますので、受験校の面接の形態に合わせて受験した方が無難でしょう。