暗記の仕方は人それぞれ。どれが正しいかは一概に言えず、自分に合ったやり方を見つけるのは大変です。
中学・高校・大学受験と進む中で、「暗記が苦手だから文系は無理」といった話もよく聞きます。
今回は、暗記法の一つとしてぜひ試してほしい「○△×暗記法」をご紹介します。
目次
暗記の基本は繰り返し
理科の言葉の意味や社会の人名など、理解するのはもちろん、暗記をしなければならないものはたくさんあります。
理科だけでも生物・地学・科学・物理の4分野ありますので、暗記する言葉の種類もたくさんあります。
生物を覚えたら地学を忘れ、地学を覚えたら科学を忘れ……
極端な例ですがこのように、覚えては忘れ、忘れては覚えるを繰り返すことで、知識の底上げにつながります。
忘れるのは当たり前ということですね。
暗記は繰り返し!だから参考書・問題集は買い替えない!
何度も繰り返すことを考えると、問題集はほとんど買う必要がないということになります。
コレだ!と決めた参考書や問題集(塾で使用しているものなど)を何度も繰り返しましょう。
別の問題集を買ったとしても、書いてある知識はほとんど変わりません。
暗記を効率化する!○△×暗記法のやり方
同じ問題を何度も解く上でおススメしたいのが、採点後、問題に○△×を書くという方法です。
採点は4年生であれば親が、それ以上であれば子供が自分でできるのがベストです。
4年生で親がやるべきである理由は、子どもだと細かい部分に目がいかず、採点ミスが多くなってしまうからです。
丁寧にできるお子さんなら、もちろん任せても良いでしょう。
○ 答えられた
自分で正しいと思って書いた答えが正解だった場合は、○をつけます。
問題番号の隣に小さく書いておきましょう。
△ 分かったが答えられなかった
答えは大体分かっていたものの、正しく答えられなかった問題には△をつけます。
例えば、人名や地名は分かったが漢字を間違えたという場合ですね。
社会では答えを正しく漢字で書かなければなりませんが、難しいものも多いため△も多くなるかもしれません。
反対に、答えられたが分かっていなかった場合も△をつけます。
当てずっぽうなどですね。もう一度解いて正しく答えられる自信がないものは△です。
× 分からなかったから答えられなかった
思い出せなかった、分からなかったものは×をつけます。
6年生になって過去問を解くようになると、「聞いたこともないもの」も頻繁に出てきます。
その場合も×をつけておきましょう。
すべて〇になるまで繰り返す
2度目に解くときは、△と×の問題だけ解きます。
○は前回自信をもって正解している問題です。
△×だった弱点の問題に充てる時間を作るためにも、○の問題は省略します。
2度目に解いたときも、一度目につけた印の隣に並べて○△×をつけましょう。
「△○」「×○」とついた部分は、前回から頑張ったところですね。
「△×」「××」の問題は弱点ですから、改めてノートを見たり解説を読んだりして理解を深めましょう。
目標はすべてを○にすることです。1ページ、1単元、1冊をすべて〇になるように進めていきましょう。
○△×暗記法のメリット
わざわざ印をつけなくても、何度も繰り返せばそれでいいのでは?そんな疑問が聞こえてきそうですが、あえて手間をかけることでできるメリットがあるのです。
苦手が浮き彫りになる
ベターっと問題を解いて採点していくだけでは、全体の点数しか測れません。
理科で言えば、地学は点数が良くて物理は悪いということは分かりますが、そこまでしか実感はできないということです。
印をつけるとどうなるでしょうか。
この問題は分かる、この単語はいつも忘れてしまう……という風に、苦手部分がはっきりと細かく分かります。
積み重ねることで△や×が並ぶため、嫌でも目に入ります。
達成感が得られる
ただ漫然と繰り返して解くだけでは、なかなか目的意識を持ちにくいものです。
印をつけて繰り返すことで、以前できなかったことができるようになったという達成感を得ることができます。
2度目に問題を解くとき○の問題は飛ばしていいわけですから、子どもにとっては負担が軽くなります。
繰り返しを嫌がる子どもも、どんどん解くべき問題が減れば抵抗も少なくなります。いい循環が生まれますね。
まとめ
○△×法は、参考書や問題集に解答を直接書き込まないことが前提になっています。
本の作りにもよりますが、一度書き込んでしまうともう問題集としては機能しなくなってしまいます。
○△×は直接書き込みますが、解答(採点)は別のノートに書き込みましょう。
暗記科目は苦手意識を持ちやすいものですが、結果が出やすい部分でもあります。
工夫をして、それぞれに合うやり方を見つけてくださいね。