子どもにきちんとした学習習慣を身につけさせるためには、家庭にどんな学習スペースを作ってあげるとよいのでしょうか。
今回は、ますます注目を集めているリビング学習についてみていきましょう。
目次
なぜいまリビング学習なの?
近年、子どもの学習用スペースとしてリビングを活用するご家庭が増えています。
その根拠がこちらです!
子どもたちの勉強場所の1位はリビングルーム
ベネッセ教育総合研究所が3月23日に発表した「小中学生の学びに関する実態調査」によると、学校の授業以外でよく勉強する場所は、小中学生ともに1位は「自分の家のリビングルーム(家族で過ごす部屋)」でした(小学生:84.3%、中学生:68.7%)。
ちなみに、2位は「自分の部屋」、3位は「塾の自習室」でした。
東大生の48.6%がリビング学習をしていた!
東大生の48.6%(およそ2人に1人)、約半数の学生が子どもの頃リビングで学習することが多かったと回答したという調査結果(テレビ東京の番組調査による)が紹介されました。
また100マス計算でおなじみの影山英男先生がリビング学習を提唱していることなどから、あえて子ども部屋ではなく、リビングに学習スペースをつくる家庭が増えてきたようです。
リビング学習のメリットは?
リビング学習のメリットとしては次のことがあげられます。
リビング学習のメリット
- 家族が集まるリビングでなら、ほどよい緊張感のなかで効率よく勉強できる。
- 子どもの学習の理解度を家族が把握しやすい、わからないところをすぐ教えてあげられる。
- リビングの生活音のなかで学習することで、多少の騒音があっても集中できる力を養うことができる。
玩具やコミック、ゲーム機なども置いてある子ども部屋は学習の妨げになる誘惑であふれています。
学習に必要なものだけを用意してリビングで学習すれば、比較的容易に一定時間学習することができます。
そういった意味でリビング学習は、勉強嫌いなお子さんの苦手克服にもとても有効です。
リビングを学習スペースとして利用する場合の注意点
よいことずくめのリビング学習ですが、リビングは本来勉強するためのスペースではありません。
学習スペースとしてリビングを利用する場合には、気をつけなくてはいけないポイントがいくつかあります。
ダイニングテーブルで勉強する際に必ず姿勢に注意しよう
学習机ではなくダイニングテーブルで勉強する場合は、子どもの学習姿勢に注意しましょう。
一般的なダイニングテーブルの高さである70センチは、低学年の子どもが勉強するには高すぎます。
大人用に作られているダイニングチェアも同様で、足がぶらぶらする状態で勉強すると、極端な前かがみ姿勢になりがちです。
足下には足台を置いて、ちゃんと踏ん張れる状態をつくりましょう。
椅子には姿勢ケアクッションなどを敷くことで胸までテーブルの上に出るようにすることが大切です。
だらだらと勉強しない
1日学校生活を頑張ってきた子どもにとって、家庭で過ごす時間は大切なリラックスタイムでもあります。
だらだらと長く勉強させることは避け、ゆっくるできる時間も十分確保しましょう。
子どもたちへ過度な干渉は避ける
子どもを勉強嫌いにさせてしまわないよう、過度の干渉は避けましょう。
なかなか答えにたどりつけない姿を見るとついつい口を出したくなりますが、アドバイスも子どもに求められるまでは我慢しましょう。
子どもの正面に座って、間違いをいちいち指摘するような行為も、過度のプレッシャーにつながるので避けたほうがいいですね。
効果的なリビング学習を行うためのコツは?
子どもが勉強しているリビングで家族が大きな音量でテレビを観ていたり、長時間スマホをいじっていたりしては、せっかくのお子さんの集中を削いでしまうことになりかねません。
自然な生活音まで抑える必要はありませんが、テレビの音量を絞る、できれば消す。
もし可能であれば、お子さんがリビング学習をするタイミングで、親御さんも一緒に家計簿をつける、読書や資格の勉強をしたりできればベストです。
これらの工夫で、リビング学習の効果はさらにアップします。
リビング学習のための照明選び
リビングは家族がくつろいで過ごせる空間です。
そのため、照明もオレンジ色など、柔らかなリラックスできる明かりを選ばれているご家庭が多いと思います。
オレンジの色は勉強に向かない
オレンジ色の明かりはお料理をおいしく見せてくれる反面、文字は見やすいとはいえません。
ともすれば眠気を誘う明るさでもあります。
勉強するために十分な明るさが確保されていない明かりの下での学習は、視力低下につながる恐れもあります。
学習に向く照明は白色系
学習に向いている照明は、白色系(昼光色)の文字がくっきり浮かび上がって見える明かりです。
「リビングのくつろぎ空間としての機能を維持しながら、リビング学習のための照明も用意してあげたい」
そんな時には、寿命も長くて経済的、しかも明度の切り替えもできるLED電球を試されてはいかがでしょう。
手元まできちんと照らせるペンダントタイプの照明を選べば、わざわざリビングに電気スタンドを持ち込む必要もなくなります。
まとめ
小学生になると、子どもたちの社会はそれまでよりも大きく広がります。
親がかりでなく、自分自身で人間関係の輪を広げていけるようにもなりますから、独立心も高まり、精神的にも親を頼る場面はどんどん少なくなっていきます。
それでも、子どもたち(とくに小学校低学年のうち)は、勉強のような一人きりで行う作業はまだまだ苦手です。
家庭学習では親御さんの助けを必要とする場面がたくさんあるはずです。
子どもが、勉強の場面で親を頼ってくれる期間は思いのほか短いものです。
子どもの成長を実感できる貴重な機会として、楽しみながら子どもの家庭学習に関わってみませんか?
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