中学受験する家庭での親子喧嘩の必要性とその乗り越え方

中学校受験に挑戦する子どもをもつご家庭では、これから中学校へ入学するまでの間に数々の困難を親子で越えていくことになると思います。

思うように成績が伸びなかったり、または成績が下がってしまったり、志望校についても親の意見と子ども自身の意見が異なってしまったりと、家庭内でもめる?ようなことがたくさんでてくると思います。

また、中学校受験をする子どもの年齢では、親との関係が難しくなってくるものです。

その関係がややこしくなる前に、子どもの年齢に応じた対応ができるように親として心の準備をしておきませんか?

もともと難しくなってくる年齢なのに、それにプラスして問題がおきそうな「受験」することを選んだのですから、心しておかなくてはいけません。

でも、この時期には親子で喧嘩することもその後の成長のためには必要なのです。

ここでは、中学校受験に挑戦する子どもの難しさと、親子喧嘩の必要性をお伝えします。

子供が自己主張を始める年齢

有名な教育者の方の講演会でお話をうかがった時に、「なるほど」と腑に落ちたことがあります。

子どもは11・12歳のときに、例えて言うなら幼虫から蝶へと変化をするそうです。それは成長の過程なので多少早い遅いはあるものの、止めることができないのです。

その成長を親が対応していないと幼虫のときと同じ対応をしてしまい、蝶に変化した子どもには通用しないことがあるようです。

11、2歳から子供は自己主張を始める

今までは「甘えがいっぱい」であった子どもも、自己主張をするようになります。

とはいっても外ではまだ自己主張できないことも多いので、家で全開の自己主張(ある意味わがまま)を発揮します。

「前はこんな子どもじゃなかったのに、反抗期かしら?」と思われる方も多いと思いますが、親の言うことを100%信じていた幼虫も外の世界を知って、自分なりの考えを持っただけなのです。

子供の主張を一人の大人として聞いてあげよう

この頃の親ができる対応は、子どもの主張をひとりの人としてきちんときいてあげることが大切です。

自分なりの考えを持てるようになったことを素直に喜びましょう。

子供の反抗期との向き合い方

子供の反抗期親の言うことを素直に聞けない=自分の意思をもつことを成長の過程として喜ばなくてはなりません。

小学生ならまだよいのですが、もう少し大きくなって成人したあとになっても、「反抗期がない」といっているご家庭の子どもや、「ママっ子」やいわゆる「マザコン」と呼ばれているような子どももいます。

羨ましいと思う気持ちよりも、「それで本当に大丈夫なの?」と思ってしまいませんか?(行きすぎだ事やあまりに逸脱し他人に迷惑をかけてしまうことなどはきちんと教えなくてはなりませんが)

反抗期は子供の成長の証

あなたの子どもが、「年齢や身体は大人なのに中身は子ども」という姿に成長しないように、反抗期も受け止めましょう。

いつまでも幼虫のままでいることはできません。いずれ訪れる自立が11・12歳のうちからはじまるということを知っておいてください。

反抗期は子供の成長の証なのです。

受験勉強をする子供

親子喧嘩の必要性について

中学受験について子供と話し合う

親だって言いたいことは言うようにする

親だからいつでも冷静に正しいと思うことを子供に言わないといけない、そう思っていませんか?

でも親だって人間です。怒ることだってあります。

「どんなに疲れていても塾のお迎えには行っているのに」「眠たくても子どもが勉強しているから寝ずに待っているのに」と、文句を言いたいことだってあります。

子供にも本音を伝えよう

一生懸命やっていることに報われないと感じるときには、言いたいことを子どもに向かって言ってもいいと思います。

自己主張をしてくる年齢になったからこそ、お父さんやお母さんだって感情をもったひとりの人間であることを子どもに知ってもらうチャンスです。

もしかしたらケンカになるかもしれません。

遠慮なくぶつけ合うことができるのが家族

「ぼくだって(私だって)一生懸命勉強しているんだ!」「お母さんの言うなりにはならない」など、思っていることをそのまま吐き出せば頭にくることもあるでしょう。でも、それでいいと思うのです。

本当に思っていることを遠慮なくぶつけ合うことは家族にしかできないことだと思うからです。

中学受験は息抜きも必要

中学受験についても子供としっかり話し合う

正しい親になる方法は、誰からも教えてもらってはいないものです。

親になってはじめて感じることや悩むことがだんだんと「親」にしてくれているのです。

それを子どもに分かってほしいとは思いませんが、お互いに「受験」をどう思っているのかは知っておくべきです。

親が決めた受験か?自分で決めた中学受験か?

最近の子どもは親の意向に沿うように、「親が決めた受験」に臨もうとしている子も多くいます。

親が喜んでくれるから、親の言うことは正しいからと自分ではどう思っているのかを主張しないまま受験し、「本当は中学受験したくなかった」などと後になってから言う子どももいます。

そうならないためにも、お互いに思っていることをケンカになろうがぶつけ合うことができればよいと思うのです。

中学受験における父親、母親の役割

中学受験することでより家族の絆が強くなる

中学受験をすることによって、そういった意見のぶつかり合いが増えるかもしれません。

いざこざや悩みが多くなることもあります。でも、そういった親子ケンカが親子の絆をより深めてくれると思います。

「中学受験」というハードルをわざわざ増やしたんですもの。ちゃんと飛び越えて確かなものにしていってくださいね。