中学受験では筆記試験で合否を決めます。ではなぜ面接を実施する中学校があるのでしょうか?
面接は受験生や親の生の声が聞けます。
面接をすることで、その中学校にはどんな生徒が集まるのかを知ることができます。
もちろん、あまりにも面接でのやりとりがおぼつかなかったり、態度が悪かったりするなどの悪印象は合否につながる可能性はあります。
事前準備ができないことで、学校で問題を起こす可能性がうかがえますからね。
想定質問に対してすべて答えを準備・練習しておく必要はありませんが、何度か家で想定質問のやり取りをしておくことで本番も落ち着いて受け答えできるようになります。
ここではよく聞かれる8つの質問と回答のヒントをご紹介します。(「志望理由」はほぼ必ず聞かれる質問なのでここでは割愛します。)
長すぎる答えは望ましくありません。2,3文程度で答えられるとちょうど良いですね。
目次
中学受験の面接で聞かれる8つの質問
1.通学ルート
意外と答えられないことが多い質問です。
自宅の最寄り駅から中学校の最寄り駅までを答えます。
使う路線や乗換駅の他、所要時間も確認が必要です。
所要時間が長すぎる場合は、3年間通い続けられるかどうか聞かれることが多いので、どう考えているかしっかりと答えましょう。(引越す予定がある、祖父母の家から通うなど)
2.併願校
併願校を聞かれ、その上ですべて合格した場合はどうするかを聞かれます。
「この学校に進学します」と答えられるのが理想ですが、学校の名前を並べた段階で明らかに第一志望が分かることもあります。
その場合は嘘をつくよりはっきりと真実を述べます。
「考えます」「まだ分かりません」と逃げるのはあまり印象が良くないので避けましょう。
3.長所と短所
長所も短所も具体例をつけて答えられるようにしたいものです。
エピソードを交えたり前向きな発言を絡めたりすると好印象です。
- 長所の例:長所は積極的なところです。小学校ではクラス委員に立候補しました。
- 短所の例:短所は怖がりなところです。今でも雷が鳴ると大声を上げてしまいます。高校生になる前に克服したいと思っています。
4.筆記試験の出来について
「筆記試験はどうでしたか」というのもよく聞かれますが、思ったことを素直に言って差し支えありません。
ただし「合格できないと思う」「難しくてなにも書けなかった」といったネガティブな内容は避けましょう。
手ごたえがなかったときは「全力を尽くしました」とまとめておきましょう。
5.小学校で力を入れたこと
「小学校で力を入れたことは何ですか」と聞かれた場合、「受験勉強」と答えてはいけません。
気持ちは分かりますが、受験勉強は小学校生活とは別の次元のものです。
友人関係・学校行事・クラブ活動などを考え、詳しく聞かれても答えられるものにしましょう。
勉強について話したい場合は、「算数の計算が苦手だったので、毎日欠かさずドリルを進めました」というように、具体的に答えます。
苦手の克服という、受験とは違う点に力を注いだということをアピールするのがポイントです。
6.中学校で力を入れたいこと
中学校で力を入れたいこととして考えられるのは、勉強・クラブ活動・人間関係・学校外活動あたりでしょうか。
勉強は科目を答えても良いですし、毎朝15分勉強してから学校へ行くといった勉強習慣を答えても良いですね。
具体的なクラブが決まっているときは、理由やきっかけとともに答えましょう。
7.最近読んだ本
特に女子校で聞かれやすい質問です。
本の名前とともにあらすじと感想を答えられるようにしておきます。
印象に残った点や作者名など、面接官の立場からすると追加質問をしたくなります。
必ず自分が最後まで読んだ本を答えましょう。
最近本を読んでいなかったり答えられる本がなかったりするときは、リフレッシュもかねて1冊読んでみましょう。
国語の読解で気になった物語を読んでみると、負担も軽く上きっかけも答えられるので良いかもしれません。
宮沢賢治作品のように、短くてどこかで読んだ本をしっかり読み直してみるのも良いですね。
8.気になるニュース
国際・IT・社会など様々ありますが、ニュースの内容はあまり重要ではありません。
そのニュースが気になる理由と自分の考え方をどう答えるかが重要です。
1つのニュースだけでなく、「家族間の傷害事件が多い」というようにテーマでまとめても良いでしょう。「家族間の事件から、家族のコミュニケーンが大切だと感じた」など、ニュースから何を考えたかを言えれば完璧です。
経済や政治など背景知識が難しいものは、後に続く質問に答えられなかったり、説明を訂正されてしまったりする可能性を考えると、避けたほうが賢明です。
面接は内容よりも答え方を意識して
具体的に真実を述べることが大切ですが、面接では何を聞かれるか分かりません。
思いもよらない質問がきても、落ち着いて正直に答えるようにしましょう。
答えがコロコロ変わったり矛盾が生じたりしては印象が悪くなります。
「知識と学力のある子」よりも「素直でまっすぐな子」であることをアピールしましょう。