大学だけでなく、中学・高校もほとんどの受験生が志望校を含めて複数校に出願します。
複数校の受験は必ずスケジュールを書き出し、無理がないかよく確認しておかなければなりません。
第一志望校の結果が出る前に第二志望校に納入金を払わなければいけなくなってしまった。直前になって第一志望校と第二志望校の併願が無理だと分かった。そんな失敗も珍しくありません。
無理のない受験、無駄のない受験のためにしっかりと計画を立てましょう。
目次
中学受験するのは最低3校
複数校の受験と言いますが、平均受験校は4,5校ぐらいと言えます。
ただし同じ学校を複数回受けても1校とカウントしますので、4,5回入学試験に臨むと考えてください。
3校の内訳は、「第一志望校・第二志望校・受験練習校」です。
中学受験のスケジュール手順
第一志望校を主軸にスケジューリングする
まず始めに決めたいのが第一志望校で、自分のレベルより少し高いことが多いためチャレンジ校とも呼ばれます。
第一志望校に合わせて併願校を選び、出願をしていきます。
長い受験勉強の支えともなる第一志望校は、子供も親も納得していなければいけません。
6年生の早い段階で学校説明会や文化祭などに足を運び、合格して通学するイメージを作っておきましょう。
実際に通学することを想定するので、通学時間や学校の環境などもよく見ておく必要があります。通学に1時間以上かかる場合は、3年間通いきれるかを親子でじっくり話しましょう。
第二志望校は日程とレベルを考慮して
第二志望校の絶対条件は、第一志望校と受験日が重ならないことです。
都内で人気のハイレベル校である御三家(開成・麻布・武蔵)や女子御三家(桜蔭・女子学院・雙葉)は例年2/1に受験日を設定しているため、併願はできません。
2/1~2/3は受験日に設定されていることが多いため、入試要項の確認が必須です。
もちろん入学する可能性もあるため、精神的にも体力的にも通学できる学校でなければなりません。
第一志望に合格できなかった場合、本当にこの学校へ3年間通えるかをしっかりと考えておきます。受験日や偏差値がちょうど良いだけではいけません。通いたいと思える学校を選びましょう。
受験練習校について
押さえ・滑り止め・安全校・前受け校など様々な呼び方があります。
志望校を受ける前に、受験の練習として受ける学校を指します。
合格をもらうことで、志望校への自信をつけるという意味もあります。練習(前受け)校と安全校(滑り止め)を分けて複数受ける人もいます。
千葉や埼玉の中学を練習校として受験するケースも
中学校受験の現状~埼玉エリア~や千葉エリアでもご紹介していますが、中学校の中には12月・1月に受験日を設定しているところも多くあります。
練習校として受験する人も多いことは中学校側も理解しているようです。
入学手続きの期限を2月に設定していたり、入学納入金の一部を1月に納めて残りは2月まで待ってくれたりと、日程に余裕を持たせている学校もあります。
忘れてはならないのは、高校や大学受験と違って中学受験は1校も合格できなくとも地元の中学校に進学ができる点です。
そのため練習校は受けず志望校のみ受験し、もし合格できなければ地元の学校へ行くという判断もできます。
合格発表日・入学手続き期間のスケジュールも重要
受験日が重ならないことが最重要ですが、それとともに気を付けたいのが合格発表と入学手続き期間です。
受験日が重なってしまうと、受験は物理的に不可能です。
しかし合格発表と入学手続きに関しては、経済的に厳しいものの不可能ではないため、おろそかになってしまいがちです
スケジュール管理でよくあるケース
例えば第一志望をA校とし、第二志望をB校とします。
A校は2/3に受験、2/4に合格発表・入学手続きです。
B校は2/1に受験、2/3に合格発表・入学手続きです。2/3にB校の合格が分かりました。さあ、どうしますか。
スケジュール管理をしないと入学費が無駄になることも
このケースの問題は2/3には第一志望校の合否が分からないにも関わらず、第二志望の入学手続きの締め切りである点です。
手続きをしなければ第二志望の合格は取り消されてしまいます。
手続きをして第一志望に合格した場合、入学手続きで納入したお金は無駄になってしまいます。
入学手続き時に納入する額は学校によって異なりますが、20万円を超えるところがほとんどです。
無駄な出費をしないためにも、事前に入学手続きまで踏まえたスケジュールを組みましょう。
次のサンデーショックは2026年
首都圏で数年に一度起こる「サンデーショック」は、特に女子校を受験するときに気になる言葉です。
キリスト教系の学校では例年受験日に設定している日が日曜日に当たった場合、その年のみ受験日をずらすことがあります。
女子御三家の女子学院など人気の中学校でもキリスト教系の学校が多くあるため、その余波は大きく、1月の入試にも影響を与えます。
次のサンデーショックは2026年です。該当する子供のいる場合は念頭に入れておきたいですね。
中学受験のスケジューリングは親の仕事
受験生とはいえ小学生にとってお金の絡むスケジュールを作るのは難しいもの。
ここは親の腕の見せ所です。
受験校をいくつかに絞り、カレンダーを使って日程を書き込んでみましょう。
子供の精神面・体力面に加えて経済面でも、無理・無駄のない受験ができるような計画を立ててくださいね。