中学受験をする小学生にスマホは必要?スマホを買う前に考えておくべきこと

スマホを使う小学生最近は小学生でもスマホを持たせている家庭が多くみられます。

特に中学受験のために通塾しているケースで「通塾中に何かあったら・・・」と考えてスマホを契約する家庭も多いのではないでしょうか。

中学校進学後に、ほとんどの生徒がスマホを所持していているという学校もありますが、中学受験で合格を目指そうとする受験生にスマホを簡単に与えていいものでしょうか?

ここではスマホが小学生に与える影響や注意点などをご紹介していきます。

小学生のスマホ所持率は年々増加傾向にある

内閣府の青少年のインターネット利用環境実態調査最調査結果(速報)によると、青少年のスマホ所持率は、小学生27.0%、中学生51.7%、高校生94%という結果が出ています。この調査は平成28年度の調査結果なので、さらに所持率は増えていると考えられます。

実態調査より、スマホを所持している小学生の4人に1人が平日2時間以上ネットを利用している結果が出ています。

中学受験生のスマホ利用をしている姿

筆者の家庭は中学受験を経験しましたが、小6になると、入試説明会やプレテスト、外部の模擬テストなどに親子で出かける機会が多々ありました。

そこでは、かなりの確率で受験生がスマホを操作し、入試説明会であっても、校長先生のお話を聞いていない、重要な説明を聞いていないという様子が見受けられました。

成績が伸びる子と伸びない子

通塾時にスマホを使用する機会はほぼない!?

通塾時は、塾側としてはスマホ類の持ち込みは許可しているものの、塾内では必ず電源を切らせるようにしているところがほとんではないでしょうか。

塾内での使用を禁止しているところで、どうしても家に電話をする必要があれば、事務所内の電話を使用させるとしている塾もあります。

上記のように塾にいる間はスマホ類の使用をする機会がない環境になっているのがわかりますよね。

塾にスマホ類を持たせる場合、親として何かあった時のためにと安心材料の一つとして持たせるケースもあるでしょう。

ただ、塾によっては「入退室システム」を導入し、カード類をセンサーにかざすと保護者の携帯に入退室した時間のメールが送信されるシステムがあります。

お子さんにスマホ類を持たせていなくても子どもの動きが分かるようになります。

また、電車や公共のバスでは通塾が難しいところは、送迎バスを出しているところがあります。

しかし、中学受験の時期になると、保護者の送迎がかかせなくなるので、スマホ類を持たせなくてもいいケースも出てくるわけです。

中学受験生にスマホを持たせる前に考えて欲しい!スマホが与える3つの影響

スマホが与える影響とは周りにスマホを持っている子がいると「塾の友達だって持っている!」という話が出てきますよね。

しかし、買う前にちょっと考えて欲しいのです。

子どもの脳の発育などに対して、スマホがどれだけ影響を及ぼすかはまだ医学的な見解が出ていない部分は多々ありますが、スマホを持ったことで子どもにとって3つのマイナスな影響があります。

1.生活のリズムが崩れる

保護者は「通塾中の連絡手段」と考えてスマホの使用をさせていても、スマホでSNSの利用やゲームアプリに没頭してしまい、結果として勉強時間が削られてしまいます。

そのあとに夜遅くまで勉強するというリズムがついてしまうと、脳の休憩時間になる睡眠時間が短くなってしまいます。

睡眠時間が取れていないと「朝起きるのがしんどい。学校へ行くのがつらい」と生活リズムが崩れてしまう恐れがあります。

2.長時間のスマホ利用は、視力低下につながる

スマホから多少なりともブルーライトが出ていることや、スマホの画面サイズ次第では、細かくて目が疲れるものも多いですよね。

直接的な関係については、はっきりまだ結果は出ていませんが、我が子の学校ではスマホ所有に関するアンケートを行ったところ、小学生のころからスマホを使用していた生徒は、近視の子が多かったとの報告がありました。

3.息抜きのスマホタイムで成績の低下が始まる

中学受験の勉強中にSNSやネットゲームで息抜きをさせると、勉強時間よりもどんどんスマホタイムが増え、勉強への影響が出ることになります。

塾では定期テストを行うところはもちろん、小テストなどで成績の動きはチェックしています。

今まで出来ていたものができなくなった場合や、成績全般が急降下すると、保護者が呼び出され、原因を突き止めると「スマホで遊んでいた」となれば、一大事になります。

親御さんが早く気が付いて「勉強をしなさい」とスマホを取り上げようとしても、長時間のスマホ利用が癖づいていると、改善が難しい場合がでてきます。

中学受験は息抜きも必要

スマホを持つ小学生の家庭内ルール作りは必須

中学受験で追い込みシーズンになると、帰る時間も遅くなってしまうことも出てきます。

どうしても電車などの公共機関を使って通う家庭には、「連絡用・防犯用」としてスマホを親としては持たせておくと安心と考える家庭は多くなってきます。

「スマホは連絡用・防犯用だよ」として伝えても、子供だけでスマホを管理することは非常に難しいでしょう。

ついつい動画視聴やSNS交流などを知ってしまうと、勉強だけでなく家族との会話も減ってしまいます。

学校や塾から帰宅した限られた時間の中でも、家族での会話は大切ですから、「●時以降はお母さんが預かるからね」など家庭内のルールを決めておくといいでしょう。

また、お子さんには、なぜスマホを持たせているかをしっかり伝え、「お互いが納得のできるルール」を作ってください。

勉強せずにスマホをする子供

まとめ

ちなみに、筆者の家庭では、中学受験の通塾中は親が送迎を行っていたのでスマホ類は持たせず、中学入学3ヶ月後にスマホを買い与えました。

スマホを持たせようと決めた一番の理由は、電車通学のため、電車遅延が多く迂回ルートを探す為です。

学校によってはガラケー・スマホ類に関するルールが厳しく、せっかく購入しても学校に持ち込めないというところもあります。

小学校のうちは多少の我慢をさせることも教育のひとつとして、もしスマホを持たせる場合は、よくお子さんと話し合い、ルールを決めておくことをおすすめします。