成長期の真っ只中にあって、どんどん体つきがたくましくなり、体力もグンと伸びていく中学生。
小学生の頃よりも行動範囲や活動時間が増えて、学校生活に部活に塾に…と結構ハードな生活を送っているのではないでしょうか?
夕方、部活を終えるともうヘトヘト…いえいえ、ここからおそらく塾の時間が待っていますよね。
体も休ませてあげたいけれど、勉強もしておいてもらわないと…と思うのが親の本心。
でもよくよく考えると、お子さんは、朝7時半ないしは8時くらいから活動をし始めて、塾が終わるだいたい9時か10時ごろまで、ノンストップで動いているのです。
その間おおよそ13〜14時間です。
特に運動部のお子さんなら、体も相当疲れているはず…帰ってきたら、もうそのまますぐに寝てしまうことも少なくないのではないでしょうか?
そこで、そんな多忙な中学生に「15分睡眠」はいかがでしょうか?
今回は、日中の疲れが緩和されて、眠気もスッキリ、塾での勉強にも身が入る、効果的なお昼寝のススメです。
目次
日中の睡眠はパフォーマンス力を上げる!!
「昼間の1時間の睡眠は、夜間の3時間分に匹敵する」と言われるほど、日中の休憩は、効率的に体を休められる方法です。
諸外国で取り入れられる昼寝休憩
勤勉な風習の強い日本では、勤務時間中に昼寝を取るなんてもってのほかだと思いますが、スペインなど海外では、国の習慣として昼寝の文化がある国も。
昼食後に「シエスタ」という昼休憩を挟み、午後3時頃からまた仕事に戻ります。
アメリカにおいても、昼寝の重要性は随分と広く認識されるようになり、ナイキやグーグルなどの大手が率先して、社員の昼寝を推奨しているのだとか。
日本国内においても、昼寝OKの取り組みを始めた企業が、ちらほら見られます。
お子さんにも昼寝休憩を
あなたのお子さんにも、このお昼寝を取り入れてみませんか?
そうは言っても、「1時間寝ろ」という話ではありません。
日々のスケジュールの中で、1時間の睡眠時間を確保するなんて、おそらく無謀だと思います。
時間は、たったの15分!
少し休むだけで、そのあとの時間が、ぐっと集中できるようになります。
この15分という時間、少しの時間という意味で適当に提示しているのではなくて、科学的に説明された時間なのですよ!
15分睡眠のコツは、深い眠りに入りきる前に起きること!
ご存知の通り、睡眠には、
- 浅い眠りで体を休めるレム睡眠
- 深い眠りで脳を休めるノンレム睡眠
の2つに分かれます。
だいたいレム睡眠とノンレム睡眠のサイクルは、90分くらいだと言われていますよね。
ノンレム睡眠の段階
ノンレム睡眠にはさらに細かく段階があって、浅い順にステージ1からステージ4へと進んでいきます。
入眠すると、まずはレム睡眠に入ります。
その後、ノンレム睡眠ステージ1、2…と進み、ステージ4まで深くなると、今度はまた徐々にレム睡眠に向かって、眠りは浅くなっていくのです。
15分は睡眠サイクルから導きだされた数字
この15分という数字は、実はこの睡眠サイクルから導きだされたもの。
昼寝後のパフォーマンス力を上げたり、眠気を取ったりする目的での仮眠は、そんなに深い眠りは必要ありません。
むしろ、ステージ4のような深い眠りの時に起床すると、逆に強い倦怠感が残り、満足感が得られなくなってしまいます。
1時間くらいお昼寝をした後に、「まだ寝たい!」「すごく疲れた…」という経験は、きっと誰しもあると思うのですが、それにはこう言った理由が背後に隠れていたのですね。
では、どの睡眠段階で起きるのがベストなのか。
それは、「ステージ2」の睡眠段階の頃だと言われています。
つまり、その時間が「15分くらい」というわけなのです。
ポイントは深い眠りに入る前に起きる!
ステージ2の段階では、まだ脳は休止状態に入っていません。
ですので、起床してもさほど熟睡から引き返された感覚を感じることなく、その後の活動にも支障が起こりません。
でも、眠気は解消されますので、満足感が得やすいのです。
記憶力や集中力が回復すると言われていますので、学習にも身が入るでしょう。
学校から帰ってきて15分の仮眠をとれば、その後の勉強もスイスイ
さて、次は、この15分の睡眠を、どのタイミングでお子さんに取らせるかが課題となるかと思われます。
タイミングは、学校から帰ってから夕方に15分がオススメです!
中学3年生ともなれば、平日は毎日塾通いというお子さんも多いはず。
同じように夜遅くまで勉強するなら、うとうとしながら疲労感MAXで行うよりも、目がシャキっとしながら行った方が、習熟度も学習効率も上がりますよね。
「夕方に15分だけなんて、そんなタイミングよく眠れない!」
そんな声が聞こえてきそうですが、慣れればそんなに難しいことではなくなりますよ。
習慣化しさえすれば、簡単に眠りにつけるようになります。
日本はまだまだ長時間労働の傾向が強く、それにつられてか、子どもの睡眠時間も短くなっています。
世界の国々で比較してみると、日本の子どもたちの平均睡眠時間がワースト1だったという調査もあるんだとか。
だからこそ、子どもたちに「シエスタ」「仮眠」を取り入れるべきなのです。