「反抗期」というと、中学・高校生をイメージしがちですが、実は幼児期にも「反抗期」はやってきます。
幼児の反抗だから、と簡単に考えてはいけません。
幼児期だからこそ難しい、その対処法について子育てと保育士の経験と知識からまとめてました。
参考にして頂ければ幸いです。
目次
幼児期の反抗期とは?
子どもの反抗期は2回あるといわれています。
中学・高校生時期と非常に長い時間、親もその対応に悩む反抗期は「第二次反抗期」です。
「第一次反抗期」はわずか3歳頃からやってきます。
2歳頃になると、自我の芽生えとともに自己主張が非常に強くなります。
自我の芽生えは生きていく中では大切な過程なので、温かく見守ってあげることが大切です。
自我の芽生えとイヤイヤ期
自我の芽生えと共にやってくるのが「イヤイヤ期」です。
何を言っても「イヤ」という時期で、非常に対応が難しい時期です。
そのイヤイヤ期が落ち着いてくると、反抗期に突入する子が多いのではないでしょうか。
なんでもイヤだったものが、理由をつけて嫌がるような変化が見られます。
言葉が上手く出てくるからこそ、その言葉や反抗理由にイラッとしてしまったり…。
幼さの残るかわいい姿の分、どんな言葉や態度をしたらよいか、その対応の仕方はある意味第二次反抗期より難しいかもしれません。
幼児期にくる第一次反抗期!4つの対処法
では、3歳の幼児期から始まる第一次反抗期の子供にはどのように接すればいいのか、ご紹介していきます。
1.まずは冷静になる
言葉が上手くなってきて、例え反抗理由が分かったとしても、親にとっては許せないこともあるかと思います。
例えば、「お風呂に入るよ。」と声をかけ、「今遊んでるから、遊んだらね。」なんて返事が返ってくると、「遊ぶのは後にして早くしなさい!」なんてついつい言いたくなってしまいますよね。
こういった小さな反抗の積み重ねが溜まりに溜まると、最後には爆発してしまうこともあるのではないでしょうか。
怒鳴ってしまうと、子どももヒートアップして、手が付けられなくなります。
まずは、親が落ち着くことが1番大切です。
大人ですから、子どもと同じ土俵に立ってはいけません。
まずは冷静になれるように、落ち着く方法を考えましょう。
危ない状況でないならば、子どもと少し距離をとってもいいのではないでしょうか。
子どものいる部屋と違う部屋に行ったり、1人になれる場所に行ったりして、呼吸を整えましょう。
少し時間を取れば、怒りの頂点は過ぎるかと思います。
落ち着いて、なぜそれではだめなのか、落ち着いて伝えてあげると、子どもも落ち着いてその気持ちを理解しようとしてくれるはずです。
2.声の掛け方を変えてみる
「お風呂に入るよ。」といっても反抗されるだけなら、いっそ違う言葉で声をかけてみましょう。
例えば「今日お風呂で何して遊ぶ?水鉄砲?それともお魚釣り?」といったように、子どもの集中をお風呂に向かせ、自分で選択できるような言葉にすると効果的だったりします。
ただ、どんな言葉が聞くかはわかりません。
その日は上手くいっても、次の日はダメということもあるかと思います。
そもそも効かない言葉もあります。
どんな声掛けが効くかは子ども次第なので、いろいろな角度からアプローチしてみましょう。
3.時にはそれ以上何も言わない
共働き家庭では、時間に追われた生活をしている親御さんも多いかと思います。
そうした中で子どもとの攻防は非常に体力と時間を消耗します。
ですが、もし時間的な余裕があるのならば、時にはそれ以上何も言わないのも1つの手ではないでしょうか。
「お風呂に入るよ。」「遊んでるから、あとでね。」「そっか、わかった。」と、終わりにしてしまうのです。
3歳ぐらいになると、どうしたら親が怒るか、というのは分かってきています。
お風呂に入らなければ怒られる、と分かっているのです。
だから、様子をうかがってきます。そして、少しすると「終わった。」と言って来たりします。
言って来なかったら、もう1度声を掛けたりすると、素直にお風呂に入ったりします。
子どももいろいろ学んで、わかっていますので、ガミガミするばかりでなく、時には何も言わないのも対処としてありなのではないでしょうか。
4.スキンシップを忘れない
ついイライラして、怒ったまま子どもが眠りについてしまってそのまま…なんてこともあるかもしれません。
子どもは怒られたり、親がイライラしている姿を見たりすると、嫌われちゃったかな?と不安になったりします。
第一次反抗期の時期はわずか3歳頃と、まだまだ甘えたい時期です。
しっかりとスキンシップをとって愛情を伝えてあげましょう。
また怒りすぎてしまったと感じたら、大人から素直に謝りましょう。
「怒りすぎちゃったね、ごめんね。でも、ママはお風呂に入って、キレイキレイになって欲しかったんだ。」といった感じです。
なんで怒ったのか理由も説明してあげると、子どもながらに納得してくれると思います。
仲直りすることは、子どもの経験としても非常に大切です。
バランスと力を抜くことがポイント!
子どもは叱られてばかりだと、自分はダメな子だと思ってしまいます。
認めすぎてしまうと、何をやってもいいいいだと思ってしまいます。
叱ることも、褒めることも、認めることも、すべてバランスが大切です。
また怒鳴ってしまったり、怒ってしまったりするのは、子どもに一生懸命向き合っているからこそのものだと思います。
子育ては完璧ではなくても大丈夫です。
どこかでフッと力を抜けるところを見つけてあげることも、親にとっても子どもにとっても大切なことです。
子育てに成功も失敗もありませんが、どうせなら親も子どもも笑顔でいられる時間が多いことが何より理想的ではないでしょうか。
「反抗期」もいつまでも続くわけではありません。
いつか終わりはやってきます。
その時まで、少しの間力を抜いて育児をしてみるのもいいのかもしれませんね。