お子さんが6年間過ごすことになる中高一貫校。
大切な青春の6年間を充実したものにするためには、学校選びが重要になってきます。
ここでは、学校説明会、文化祭、体育祭など、学校見学の際に思いの外、確認し忘れてしまいやすいこと、確認しておいてほしいことを、我が子の中学受験経験を交えつつ、お伝えしていきます。
これから学校見学を控えているご家庭は、大切な志望校選びの参考にしてみてください。
目次
中学校の見学は親子で楽しむことが一番大切!
志望する学校の説明会、文化祭や体育祭などのイベントは、親も子どもも、その日を楽しみに待っていることでしょう。
特に親は、「どんな先生がいるのか」「校舎は、きちんと掃除されているか」「生徒はどんな感じ?」と、「あれこれチェックしなければいけない!」と気合いが入ってしまうものです。
ただ一番大切なことは、純粋に子どもと楽しい時間を過ごすことだと感じます。
子どもが見たいもの、知りたいことを事前に聞いておき、当日、スムーズに行動できるようにし、楽しい時間を過ごしたいものですね。
帰宅後、「今日は、楽しかったなぁ」と、お子さんが感じたならば、大成功だと言えますし、きっと、勉強への意欲も強くなることでしょう。
意外に確かめるのを忘れている!?学校見学でチェックしてみてほしいポイント
学校見学日前に親子で当日のスケジュールをいろいろと話し合うと思います。
ここでは、筆者の経験をもとに、「入学前に確かめたら、入学後にその学校の意外な面が見えるかもしれない」というチェックポイントをご紹介します。
1.入学前・入学後の課題の量や校則
我が家も学校説明会には、もちろん参加しましたが入学決定後初めて知ったことなどが、いくつもありました。
入学前の春休みに読書感想文などの課題があったり、入学してから課題が多く出たり。
また卒業までに、英検3級、漢検3級、数検3級、すべての合格が求められます。不合格者には、補習があるそうです。
我が子が通っている学校は校則に関しては、さほど厳しいものはありませんが、中学校によってさまざまです。
生徒に不人気な校則ほど、入学前に知らされないこともあるかもしれませんのでチェックしてみる価値はあると思います。
2.先生の男女比、年齢層などもチェックしてみよう
おそらく、どの学校もどんな先生が在籍しているのか、詳しく知ることは難しいかと感じます。パンフレットでも、先生に関する情報は少ないのではないでしょうか。
小学校では、女性教員の割合が多く、年齢が上がるにつれ、女性教員が少なくなるといわれています。
また、私立学校では、公立学校を退職した年配の先生が多く在籍していることもあります。
ジェンダーバランスが取れている学校なのか、幅広い年齢層の先生が在籍しているかなど、親が関心を持って調べてみましょう。
3.先生たちに余裕があるかどうか
2018年に行われたOECDによる国際教員指導環境調査によると、日本の中学教師の仕事時間は、参加国中、最も長い56.0時間。
平均が、38.3時間ですから、飛び抜けて忙しいことが分かりました。
志望校の先生たちはどうなのでしょうか。
先生が忙しすぎると、生徒にじっくりと向き合う時間が少ない、先生が自己研鑽できる時間がないなど、子どもへの影響が大きくなります。
学校行事が多い、という特長を掲げる学校もあると思いますが、先生のワークライフバランスがきちんと保たれてはじめて、いい教育ができると感じます。
先生たちに余裕があるか。
そんな視点も加えると、志望校の本当の姿が見えてくるかもしれません。
4.個別相談への参加
体育館、ホールなどで説明会があり、説明の最後に「何か質問はありませんか?」と聞かれても、大人数の前で手を挙げるのはなかなか勇気がいることです。
説明会の後や文化祭、オープンキャンパスなど、個別で相談に乗ってくれる機会を設けてくれている学校があればぜひ、参加しましょう。
その時にでも、上記で述べたジェンダーバランス、残業の多さなどを聞いてみてもいいでしょう。
担任を持っている先生に当たれば、最近のクラスでの出来事、楽しかったことなどを質問すると、面白い話が聞けるかもしれません。
集団での説明会よりも、志望校の実際の姿を感じられるのは、個別相談ではないでしょうか。
また、学校によっては生徒が個別相談を担当していることもあります。
少し年上のお兄さん、お姉さんから入試当日の様子や、過去問を解く時のポイント、小学校時代どのように勉強に取り組んでいたのか、受験勉強のスイッチが入ったタイミングなど、中学校生活の他に中学受験の話も聞くことができます。
ここは是非受験生のお子さんと一緒に話を聞いてみてください。
受験に対してモチベーションが高まるはずです。
5.イベント時の在校生の表情
文化祭など在校生の表情がわかるイベントでは、生徒それぞれが楽しそうにしているか、つまらなそうな表情をしている生徒はいないかなども見ておきたいところです。
我が子が入学したらどんな表情になるかなぁ、なんて想像しながら、見学してみて下さい。
在校生の表情は、本当に大切だなと心から思います。
学校見学から帰ったら子どもの率直な感想を聞こう
学校説明会などから帰った後は、ぜひ、お子さんから率直な感想を聞かせてもらいましょう。
学校の気に入ったところ、印象に残ったところ。逆に、嫌だなぁと思ったところもあるかもしれません。
学校に対するさまざまな感想を書いておくと、最終決定するときに役立つので、オススメです。
ここで、子どもの感想を聞くとき、大切なことがひとつあります。
親が、先に感想を言い過ぎないことです。
特に、「あんまり掃除が行き届いてなかったね」「挨拶してくれない先生がいた」など、マイナスの印象を語ると、子どもがいい印象を持っていたとしても、言い出せなくなる可能性があるからです。
学校見学会などから帰ったら、まずは、子どもに感想をじっくりと耳を傾けましょう。
低学年から学校見学に参加してみよう
早くから受験を考えている家庭ならば、6年生のみと限定されている場合を除いて、4,5年生から参加しておくことをオススメします。
6年生になると、忙しさが増し、模試や補習と重なってしまうなど、スケジュール管理が難しくなってきます。
時間に余裕のあるときに、訪問しておきましょう。
学校を見て感じた気持ちを大切に
筆者自身、数校の学校説明会に参加しましたが、それぞれに特長があって、貴重な体験となりました。
現在我が子が通っている学校は、文化祭が一番盛り上がっていたと感じ、この学校に縁があってよかったと、改めて実感しています。
学校案内のパンフレットだけでは分からないことが多くあるはずです。
学校説明会などで実際に感じた気持ちを大切にし、親子で話し合い、志望校選びを納得のいくものにして下さい。