お子さんが中学受験の受験勉強を始めると、色々な悩みが出てきます。
その1つが受験勉強中にとる「休憩」です。
「休憩」はその取り方次第で、その後の勉強への集中力が変わってくるといっても過言ではない、とても大切な時間なのですが、実際にどのように「休憩」を取るのが良いのでしょうか。
そこで今回は、2人の子どもの中学受験を経験した筆者が、特に家庭における受験勉強の「休憩」の上手な取り方についてまとめていきます。
目次
受験勉強中にとる休憩は必要?
中学受験には家庭学習が欠かせませんが、この家庭学習において気になるのが勉強中に取る「休憩」です。
実際に、「休憩」をしたら次の勉強がなかなか始められない、「休憩」をすることでかえって集中できなくなった、なんて話をよく耳にします。
また、勉強すべきことが山積みで、「休憩」している時間なんて本当にあるの?と考える親御さんも少なからずいるようです。
このように、中学受験を経験したご家庭では、「休憩」の取り方に悩んだ経験があるご家庭が多いのですが、そもそも中学受験の受験勉強に「休憩」は必要なのでしょうか。
もし、受験生であるお子さんが、「休憩」も取らずに勉強していても、一切の心身の疲労を感じず、集中力も維持し続けられるのなら、「休憩」は必要ありません。
しかし、実際にはそのようなお子さんはいませんよね。
やはり、長い時間 勉強するからこそ「休憩」は必要なのです。
そして、重要になってくるのが「休憩の取り方」です。
まず、心に留めていただきたいのが、「休憩」といっても中学受験の勉強における「休憩」は「勉強を忘れて休む・遊ぶ」時間ではないということです。
学校から帰ってからの限られた時間の中、その日やるべき受験勉強の合間に取る「休憩」は、「次の勉強に集中するためにリラックスしたり、気持ちを切り替える時間」でなくてはなりません。
では、どのような「休憩」を取るのが良いのでしょうか。
休憩を取った後は勉強に集中出来る!上手な休憩の取り入れ方
中学受験の受験勉強において「休憩」をとることは必要ですが、中には受験勉強の手を止めて「休憩」をとると、その後なかなか勉強を始められなくなるお子さんがいます。
一方で、「休憩」を取ることで僅かな時間でも「勉強を休む(止める)」ことに不安を感じたり、罪悪感を抱くお子さんもいます。
このように、気持ちが「勉強以外」に向いてしまったり、余計な心配で心が乱れてしまっては、勉強に集中できなくなってしまいます。
大切なのは、勉強への集中力を維持するために「休憩」は必要なことと親子で認識し、その後の勉強の妨げにならない方法で上手に「休憩」をとることです。
休憩は集中力を維持できる方法で!必ず休憩時間を守るように徹底しよう
「休憩」と聞くと、好きなことをして良いように聞こえますが、そうではありません。
例えば、お子さんが大好きなゲームやマンガを休憩時間に楽しんでしまうと、「休憩」の止め時を逸して次の勉強がなかなか始められなくなったり、ゲームやマンガの続きが気になって、その後の勉強に集中できなくなってしまうことが多いようです。
そのため、あまりこのような方法はおすすめできません。
受験勉強中の「休憩」は、あくまでも勉強していた心身をリラックスさせ、次の勉強時間に頭を切り替える時間です。
軽く身体を動かしたり、お茶やおやつを取ったりして、あらかじめ決めた時間内で「行動」や「気持ち」が完結し、次の勉強に即座に切り替えることができる方法で「休憩」してください。
それでも、どうしてもゲームやマンガなどを休憩で楽しみたい場合は、タイマーなどで時間を測り、必ず時間を守るように徹底してください。
休憩までの時間を決めて計画を立てよう
中学受験では、計画を立てて勉強を進めることが大切ですが、「休憩」も同じです。
あらかじめ決めた時間で取るようにしましょう。
もちろん、問題を解いている途中や、あと数問で今取り組んでいる単元が終わる場合、反対に少し時間は早いけどちょうど「キリ」が良いなどの場合は、分秒単位まで時間を守ることに拘る必要はありません。
「キリ」が良いところで「休憩」しましょう。
ところで、どれくらい勉強したら「休憩」をとればよいのでしょうか。
その正解はお子さんによってまちまちです。
受験勉強を始めたばかりの4年生の頃はまだ集中力も長く続かないので、学年×10分の40分など時間を決めたり、単元や決めたページ数までが終わったら、など、様子をみながら徐々に間隔を長くしてみるのも一考です。
ただし、学年が上になってきたら、最低でも塾の授業時間(90分~100分)程度は継続したいものです。
実際の入試では、多くの学校で国語や算数は40~60分程度、理科や社会は30~45分程度の試験時間が設定されています。
その時間は、机に向かい、問題を解き続ける集中力を養わなければなりません。
塾の授業時間程度を最低でも確保すれば、実際の入試時間より少し長めの時間、机に向かい問題を解く訓練にもなりますし、過去問演習では解き終わった後に丸付けや解き直しをすることができます。
中学受験勉強の「休憩」〜我が家の場合〜
我が家の子どもたちが家庭学習をしていたときの「休憩」といえば、「お茶とおやつ」でした。
勉強をはじめて2時間くらいを目安に休憩を取り、麦茶など普段飲んでいる飲み物と、パンやチョコレート、ナッツやフルーツなどを夕食に影響が出ない程度に取りました。
少し余裕があるときは、近所のスーパーの買い物などに同行することもありました。
買い物は少し長めの休憩になりますが、外の空気に触れることで、かなり良い気分転換になっていたようです。
また、かなり強引な方法ですが、例えば算数を2時間したら、気分転換に社会の暗記問題をするなど、違う教科の勉強でリフレッシュする方法もあります。
実はこの方法は、我が家の子どもたちがお世話になった塾の先生が保護者会の場を和ますために半分冗談で話した例なのですが、実はもう半分は本気だったりもします。
入試間近になってくると、これまでの総復習に加え過去問演習や受験校別対策課題など、休憩する時間を取るのも苦労するほどの勉強量をこなさなければなりません。
そんな中、違う教科の勉強を挟むことで気分転換やクールダウンができるならば、それに越したことはないのです。
実際に、入試間近には、我が家の子どもたちも算数の文章題や時間のかかった問題を終えた後に、漢字や理科・社会の暗記問題をすることで頭を切り替えていたこともありました。
それでも、なんとか集中力を維持することができていたようです。
いずれも、受験勉強を始めたら、早いうちにお子さんに合った「休憩」方法を見つけ出して、勉強するときはしっかり集中できるように誘導してあげてください。
「休憩」をとるのも受験勉強のうち!休憩を上手に取り入れて勉強に集中する時間を作っていきましょう
中学受験をすると決めると親は、1分でも長く、1問でも多く問題を解いて、少しでも学力が上がってほしいと思うものです。
「休憩」をとっている時間にも、心のどこかでは「この時間にも出来なかった問題を解いた方が良いのでは」とヤキモキしたり不安に思ったりすることもあります。
しかし、ただ長時間、机に向かって勉強していてもて、集中していなければ効果は半減です。
しっかり集中して勉強した内容を定着させるためにも、「休憩」することは受験勉強をする上で必要な時間だと親子で認識し、お子さんに合った方法で上手に「休憩」をとるようにしてください。