個人差はもちろんありますが、女の子は男の子に比べて一般的に身長が伸びるのが速いということは、みなさんご存知なのではないでしょうか。
身長と同じで、心の成長も女の子の方が速いということもよくあることです。
では、学力に関してはどうなのでしょうか?
今回は「男の子の成績の伸び方」ということについて述べていきますが、ご紹介することはどの点に関しても個人差があることです。
子どもたち全員が必ず当てはまるということはありませんが、一教員の体験談ということと、高学年になるにしたがい起こりうる可能性として理解し、ご参考にして頂ければと思います。
目次
男の子と女の子の成長過程
実際に学校現場で子どもたちを見ていても、女の子の方がませていることが多いということを身に染みて感じてきました。
女の子は、知恵を使うことを幼いうちから覚えるので、問題が起きた時は内容が複雑な場合があります。
解決が困難な場合もあれば、やっと解決したとしても、あとからまたその問題を蒸し返したり、違う問題を起こしたりするということもよくあります。
それに比べ、男の子はたたき合いや遊びの中での喧嘩など、子どもらしくて単純な喧嘩が多いのが特徴的です。
喧嘩は頻繁に起こりますが、一回解決すれば後腐れなくまた仲良く元気に遊ぶことができるということがほとんどです。
男の子は女の子よりも学力が伸びるのは遅い?
身長と同じように、男の子は学力の伸びも遅れてやってくるのでしょうか?
小学生のうち(特に低学年のうち)は、4月生まれと3月生まれという、学年の中でもほぼ1年の差があるときがあります。
そのようなときは、学力の伸びが周りと比べて遅いと感じることもあるかもしれません。
もちろんどのようなケースでも、低学年、中学年でも、男女関係なく成績が良い子はたくさんいます。
中には女の子に比べて学力が伸びるのが遅いというだけで、高学年で成績が伸びてくる子もいます。
だからと言って「男の子はあとで伸びるから」と成績を気にしすぎないことも危険なことです。
多少の差は見逃しても問題ないかもしれませんが、それが積み重なったり、大差があるのに放置したりしていると、後で苦しい思いをしてしまうかもしれません。
あくまでもやりすぎは厳禁ですが、それぞれの学年で出来ておくべきことを把握し、子どもがそれをある程度習得していっているかを見てあげることも大切です。
男の子の成績の伸び方!伸びる時期をしっかり見届けよう
体と心が成長していく時期
男の子は、高学年から中学校にかけて一気に身長が伸び始めます。
体が成長していく分、もちろん心も大人に近づいていき、性的にも成長をしていきます。
それに伴って学力も高くなっていくのかというと、そうでもないというのが現実です。
体は大人に近づいても、頭が体の成長についていかないということはよくあります。
体の急激な成長やストレスが、反抗期につながっているということもあるのです。
たくさん遊んで成績が伸びる
男の子は、外遊びが好きな子がとても多いです。
小さいうちにたくさん遊び、その遊びの中で色んなことを経験し、あらゆる場面に応用する力をつけます。
また、たくさん遊んでいく中で「これはどうなるんだろう?」「次はこうしてみたい!」など好奇心や探求心も身につきます。
そこで身につけた好奇心や探求心を、のちに勉強でうまく使えるようになると、ぐんと学力がアップし、成績が伸びていくのです。
習い事と勉強の両立
男の子は、習い事でスポーツをしている子もたくさんいるでしょう。
スポーツに限りませんが、習い事をしている子は、なかなか習い事と勉強と両立できずに悩むことがあります。
女の子は低学年のうちから効率良く出来る子もいますが、男の子は習い事や好きなことに夢中になりすぎてしまう分、低学年、中学年のうちは習い事と勉強の両立の仕方が分からずに、効率が悪くてもとりあえず済ませてしまえば良いと思っている子も多いです。
しかし、高学年になるにつれて、習い事(或いは遊びや好きなこと)と勉強の効率良い回し方が分かるようになり、両立できるようになってきます。
その中で、集中するとき、脱力するときとメリハリをつけることも覚えていきます。
男の子のこういった成長が、今まで伸び悩んでいた成績につながってくることがあります。
負けず嫌いな性格が成績につながる
性格にもよりますが、特にスポーツをしている男の子は負けず嫌いな子が多いです。
それがスポーツだけでなく勉強に現れ出すのが高学年からということもあります。
スポーツだけでなく、勉強も周りに負けまいと勉強しだす子が増え、ぐんぐん成績を伸ばしていきます。
まとめ
いかがだったでしょうか。
タイトル通りに高学年で成績が伸びる男の子もちろんいますが、そうでない子もたくさんいます。
「男の子だから後から成績が伸びてくる」ということが間違いということや否定するつもりはありませんが、あまりその考えにとらわれすぎてしまうと、後から苦しい思いをすることもあるので注意が必要です。
「男の子だから、これくらいできて当然」「男の子だから、これはしょうがない」という考えばかりで子どもを見ていくと、その子が本当に必要としている力や、身につけなければいけないものがわからなくなってしまいます。
「男の子だから」「女の子だから」という考えで子どもたちの学力や能力を見ていくのではなく、子どもを一人の「人」として見ていくことが大切です。