集中して勉強するには、座る姿勢が良いに越したことはありません。
一方で、姿勢の良い座り方のコツは何か、どのような点に注意すれば良いか、疑問点が多くありませんか?
また、お子さんの姿勢が悪いとき、どう声かけをするか悩んでしまう親御さんも少なくありません。
この記事では、塾講師の経験から、勉強をする際の姿勢・座り方や、姿勢が良くない子への接し方などについてお話ししていきます。
目次
勉強は姿勢良く集中することがカギ!
勉強はただ机に向かえば良いというものではなく、集中して行うことが何より重要です。
そして、この集中に関係するのが、勉強する際の姿勢です。
きちんと椅子に深く腰かけ、背筋を伸ばして姿勢を正し、落ち着いた気持ちで取り組んでこそ、集中して勉強することができます。
一方、姿勢が悪いと気持ちもダラけてしまい、集中力が切れやすくなります。
なんとなくダラダラ勉強を続けても、集中できなければ勉強としての効果が下がってしまいます。
そうならないよう、まず勉強中の姿勢はしっかり正し、真剣な気持ちで取り組むことが大切になるのです。
姿勢を正すことで真剣な気持ちにさせよう
勉強に限らず、何かに集中して取り組みたいなら、まず真剣な気持ちになる必要があるでしょう。
そして、この真剣な気持ちというのは、ダラけた姿勢から生まれるものとは言えません。
極端な話、姿勢を正した状態と寝っ転がった状態では、当然ながら真剣度は異なります。
姿勢が良ければ良いほど気持ちも真剣になるというのは、日常生活のあらゆる場面でも想像できるかと思います。
気持ち的な問題ではありますが、何かに集中して取り組みたいなら、真剣な気持ちになるためにも姿勢は良いに越したことはありません。
姿勢良く勉強する子は成績も良い!?
一概に言えるわけではありませんが、成績が良い子どもの共通点として、勉強中の姿勢の良さはしばしば挙げられます。
やはり座る姿勢の良さは集中力に関係しますし、その集中した勉強によって高い成績をキープしている子どもは多いです。
姿勢を正したほうが疲れない?
意外にも、姿勢を正したほうが疲れない傾向があります。
ダラけた姿勢で座るほうが楽で疲れないイメージもありますが、長時間何かに取り組むなら椅子に深く腰かけ、背筋を伸ばしたほうが良いです。
例えば前かがみになって座る場合と姿勢良く背筋を伸ばして座る場合であれば、後者のほうが重力的に負荷がかからず、長時間の作業としては結果的に楽なのです。
これはよく言われることですが、姿勢を正したほうが意外に疲れないという場面はしばしばあります。
ずっと座りっぱなしは良くない!適度に体を動かしましょう
もちろん、長時間ずっと座りっぱなしは血流的に良くありません。
30分~1時間に一回は立ち上がるなどして、適宜体をほぐすことが大切です。
いくら姿勢良く勉強することが大事といっても、座りっぱなしは体に良くないので注意しましょう。
小学生がすぐに真似できる!姿勢良く勉強するようになるためのコツ
ここまでの話を大前提として、以下、姿勢良く勉強するためのコツについて整理していきましょう。
深く腰かけ、背筋を伸ばす
まずはきちんと椅子に深く腰かけ、背筋を伸ばして姿勢を正しましょう。
背筋をしっかり伸ばすには、椅子に深く腰かけることを特に意識してください。
浅く腰かけると姿勢が安定しにくく、つい椅子にもたれたり、なんとなく気分がダラダラしたりして、背筋が伸びにくくなります。
また、浅く腰かけて椅子にもたれると骨盤や腰にも良くありません。
きちんと深く腰かけることを意識し、自然な形で背筋が伸びるようにしましょう。
前かがみにならないように気をつける
椅子に深く腰かけるとき、前かがみにならないよう注意してください。
先ほども少し触れましたが、前かがみになると重力的に負荷がかかり、疲れてしまう要因になります。
特に、机が自分から遠い位置にあると前かがみになるので注意が必要です。
机の近くに座り、背筋がきちんと伸びるよう調整しましょう。
自分の体に合わせて微調整を行う
もちろん、極端に背筋を伸ばせば良いわけではありません。
無理に伸ばせばそれだけ負担がかかり、かえって集中が切れてしまいます。
また、先ほども述べた通り、長時間ずっと座り続けるのも好ましくないので、30分~1時間に1回程度立ち上がって体をほぐしたりしましょう。
このように、あくまで自分の体に合わせて微調整を行うことが大事です。
姿勢が悪い子への声かけと改善方法
勉強中に姿勢が悪い子どもは、それが癖になっていることも少なくありません。
注意してもなかなか直してくれない場合もあるでしょう。
次にそんなお子さんに対する声かけや対処法についてです。
姿勢を正したほうが集中できることをきちんと説明する
子どもというのは、何事に対しても「なぜこれをしなくてはいけないのか?」「なぜこれが必要なのか?」と疑問に思うものです。
理由を説明せずに「姿勢をきちんとしなさい」とだけ言っても、子どもが素直に言うことを聞くとは限りません。
そのため、姿勢を正したほうが集中できるという点をまずきちんと説明しましょう。
特に勉強中の姿勢が悪い子どもは、それが良くないことと自覚していない場合が多いです。
そこでいきなり「姿勢をきちんとしなさい」とだけ言われても納得しにくいでしょう。
そうではなく、「そもそもなぜ姿勢を正すことが大事なのか?」という点から教えなくてはなりません。
勉強は集中してこそ意味がある、その集中のために姿勢を正すことが大事である、といった点を説明し、子どもの疑問にしっかり答える必要があります。
姿勢が悪くても子どもの勉強を全否定しない
子どもの姿勢が悪いからといって、その子どもの勉強を全否定することは避けてください。
繰り返しますが、勉強中の姿勢が悪い子どもは、その姿勢が悪いことと自覚していない場合も多いのです。
本人は本人なりに勉強しようとして机に向かっているわけで、たとえその姿勢が悪くても子どもの勉強を全否定する必要はありません。
少しでも机に向かって勉強しているだけで、本来は褒めるべきことなのです。
このように、子どもの勉強を全否定はせず、なぜ姿勢を正すことが大事なのか?を説明することが大事です。
理不尽に叱るようなことは避け、姿勢と集中の関係などを中心に話してあげましょう。
勉強しやすい環境を整える
勉強中にゲームや漫画、テレビなどが目に入ると、子どもはどうしても集中できなくなります。
いくら机に向かっていても何となくダラけた気分になり、姿勢まで悪くなってしまうことも多いです。
そして、姿勢が悪いとさらに集中力が下がるという悪循環になるので、まずは勉強に集中できる環境作りを徹底しましょう。
子どもが勉強しているときは静かにする、子どもの視界にゲームや漫画などが入らないようにする、「宿題が終わったらゲームをしていい」といったメリハリを持たせるなど、勉強に集中しやすい環境を作ることが大事です。
気持ちの問題ではありますが、勉強しやすい環境のほうが姿勢を正して真剣な気持ちになりやすいものです。
そのためにも、親が率先して家庭学習の環境を整えていきましょう。
まとめ
今回は、勉強をする際の姿勢・座り方についてお話ししていきました。
集中して勉強に取り組むためにも、姿勢良く座ることは非常に大切なことです。
椅子に深く腰かけて背筋を伸ばし、真剣な気持ちで集中できるよう姿勢を正しましょう。
特に背筋を伸ばすとき、椅子に深く腰かけることがカギです。
また、その際に前かがみにならないよう注意してください。
一方で、姿勢が悪い子どもに注意するとき、ただ「姿勢をきちんとしなさい」とだけ言っても効果的とは言えません。
なぜ姿勢を正すことが大事なのかを説明し、集中することの大切さも含め、しっかり教えてあげましょう。
理由を説明せずに注意したり叱ったりするのではなく、子どもの疑問に答える形で接することが重要です。
こうした点も踏まえ、姿勢の重要性を親子で意識し、お子さんの成績アップにつなげていきましょう。