「勉強しなさい!」「どうしてこんな問題間違えるの!?」と、お子さんにばかり成績不振の責任を追及していませんか?
勉強ができない、成績が悪いのには、実は私達、親側に理由がある場合もあります。
今回は親としての環境作り、日々の接し方について考えてみたいと思います。
目次
勉強とは?
いわゆる「勉強」を科学的に考えてみると、以下のように言えると思います。
勉強とは、目や耳から入ってきた「情報=もんだい」を脳に取り込み、それに「解法」というある決まった処理を加える作業を行い、「解答」というゴールとなる新たな情報に到達するまでの神経ルートをつくる作業である。
教科書の文章やテストのもんだいは「情報」です。
この情報を正しく早く処理できるようになるために行っている繰り返しの訓練が勉強なのです。
子どもの成績を上げるには落ち着いた勉強環境が必要
子供の成績を上げるには、勉強を効率よく行う為には、どんな環境が必要でしょうか。
やはり、お子さんが集中して臨める環境、それが重要だと思われますよね。それにはやはり、静かで落ち着いた環境が必要不可欠です。
落ち着いた環境というのは、勉強中にはテレビや音楽、おしゃべりを止めて下さいといった限定的な話ではありません。
家庭そのものが落ち着いているか、これが一番大切だと私は考えます。
落ち着いている家庭が良い勉強環境を作れている大きな理由
家庭そのものが落ち着いているかどうかは、つまり母親が落ち着いているかどうか。
家庭によって、様々な諸事情があるのは当然のことですが、物理的ではなく、母親が精神的に落ち着いているかどうかが子供の成績を左右すると思います。
落ち着いた環境で集中して取り組めば、勉強=訓練の質が上がります。
すると、短期間で良い結果が得られる可能性も上がります。
効率が良いので、同じ時間内でも多くの種類の訓練を行うことができます。まさに良いことづくめです。
落ち着かない家庭環境では成績は上がらない
反対に、環境が落ち着かず、子供の心も落ち着かない状況で繰り返す訓練は、効率が悪く、一向に成果が上がらないと思います。
成果が出ないと訓練が嫌いになり段々とやらなくなる・・・まさに負の連鎖です。
親御さんは心当たりはありますか?こんな環境では子どもの成績は上がらない!
遊びに夢中の家庭
例えば、毎週末の計画で忙しい「あそびで頭がいっぱいの家庭」。
こういう家庭のお子さんは、そわそわと落ち着きがなく、集中力もなく、成績も悪い傾向にあります。
母も子も勉強以外にやることがいっぱいで、おちおち宿題などに取り組んでいられないといった環境。
勉強していても人との約束や母に来るメールや電話が気になり、内容はいつも上の空です。
子どもに過干渉な家庭
また母親が過干渉な「常にガミガミ言う家庭」。
こういう家庭のお子さんは、いつも萎縮しており、母親への依存心が高く、誰の為に勉強をするのかという主体性を見失っている傾向があります。
何のために勉強してるの?と聞くと、「お母さんが怒るから」。完全にひとごとモードですね・・・。
これでは、成績は伸びません。
子どもの成績不振の理由は親もある
つまりは、母親も真面目に日々を暮らし、勉強を生活の中心に据えられているかどうか。
いつも穏やかかつ冷静に子どもに接しており、子どもに依存してはいないか。
母がものごとや時間にルーズであったり、感情をすぐに表す、些細なことまで全部口出ししたりするのでは、子供の成長の足を引っ張ってしまいます。
夫婦喧嘩なんてものは、もってのほかです。
勉強が出来ていないのは、つまりは甘えです。
一番甘えているのは子ども自身ではありますが、背中を見せるべき雰囲気で包むべき親の甘さでもあります。
子どもの成績が不振の場合は、自分にも理由があるとわが身を振り返る機会にしましょう。
子どもの成績が伸びないもう1つの理由
そして、もう1つ、成績が伸び悩む子の中で目立つ特徴があります。
それは「自己評価が低い」ということです。
これは、上で述べた「ガミガミ言う」にも通じることですが、小さい頃からあまり褒められたことがない、叱る時に全否定で叱られてきた子というのは、自己評価が低いように感じます。
自己評価の低い子どもは成績が伸びない
自己評価の低い子は、「どうせ解けない」「点数はそこそこで良い」「(よい点が取れた時にも)どうせまぐれ」とイジけた性格をしています。
勝手に自分で自分を判断しています。つまりは常に「言い訳」を用意しているのですね。
出来なかった時、頑張らなかった時、やらなかった時を「出来ない自分」を隠れ蓑にして言い訳しているのです。
これでは成績は伸びません。せっかく伸びる可能性があるのに、自分でそれをストップしています。
テストで80点を取る為には、80点を取る勉強をしていても絶対に取れません。
100点を取る勉強をして初めて、80点が取れるのです。
自分へのリミッターは、成長を邪魔するブレーキでしかありません。
自己評価の高い子どもに育てよう
お子さんはぜひ、自分で自分にリミッターをかけないような自己評価の高い子供に育てて頂きたいです。
「自分はやればできる」と自然に思える子。こういう子はどんどん伸びていきます。
トップレベルに行ける子は、自分の可能性を信じ努力をやめないこういう子です。
そのためには、幼少期からの褒め方がとても大切です。出来たら褒める。出来たところを褒める。
得意な所、好きな所を褒めて伸ばしてあげる。得意な所があれば、その子の自信になり、苦手な所にも挑戦するパワーになってくれます。
中学校に入学した後でも遅すぎることはありません。
できない子でも拍手をして褒めると、ニヤッとして途端に頑張るようになりますよ。
ぜひ、褒めて褒めて、その子の自己評価を高めてあげてくださいね。