不登校になる時期として多いのは5月と9月といわれています。
4月には進学やクラス替えがあり、1か月なんとか頑張ってはみたものの、ゴールデンウィークで解放され、学校に戻れなくなってしまうケース。
同じように夏休み明けに戻れなくなってしまうケースです。
もちろん学期の途中で突然学校へ行けなくなってしまうケースや、遅刻や早退を繰り返すうちにとうとう学校へ行けなくなってしまうケースなど、いろいろなケースがあります。
その中でも今回は夏休み明けに不登校になる子どもが多い理由と、その対処法をお伝えしたいと思います。
目次
夏休み中は元気なので気付かないけれど
特に夏休みは期間が長いので、1学期でストレスを抱えていた子どもも元気に過ごせていることが多いようです。
夏休みが終わりに近づくとだんだんと元気がなくなる、お腹が痛くなったり頭が痛くなるような体の不調を訴えるようになります。
このような見分けやすい不調を訴えてくる子どもはまだ対応のしようがあるのですが、問題は普段と全く変わらないのに、突然学校へ行けなくなる子どもがいることです。
昨日まで普通にしていたのにどうして?夏休み中も元気だったのにどうして急に?と思われるかもしれませんが、1学期中に目一杯感情に蓋をしてきたものが、押さえられなくなってしまったのが、夏休み明けだったのかもしれません。
感情を何らかの形で出すことができない子どもの方が、ケアに時間がかかるかもしれないと思います。
不登校になる3つの理由
このように夏休み明けに学校へ行けなくなってしまった理由は、1学期にある可能性があります。
クラス替えがあって仲の良い友だちと離れてしまった、担任の先生が替わって緊張してしまう、自分はいじめられていると思う、勉強についていけなかったなどの様々な理由がありますが、ここでは大きく3つに分けてみます。
1.友人関係について悩んでいる
本人が話してくれれば誰との間に問題があるのか?がわかりますが、本人が言いたがらない場合もあります。
その場合は友だちや先生に聞いてみましょう。
もしかしたら本人の思い込みでいやがらせを受けている、またはいじめられていると感じてしまっているのかもしれません。
でも、本当にいじめを受けている場合もありますから慎重に当たらなくてはなりません。
2.勉強についていけない
学年が進むごとに難しくなっていく勉強に、ついていけていないと感じている子どもがいます。
小学校高学年になると学習塾に通っている子どもも多く、決して遅れているわけではないのに周りと比べて自信を無くしていたり。
中学校では英語などの教科でつまづきを感じる子どもが多いです。
3.無気力
子どもが行きたい学校ではなかった、入学してみたら思っていた生活ではなかった、または入学することで疲れてしまったなど理由は様々です。
しかし、不登校になった子どものうち一番多いのがこの「無気力」です。
行けない理由を取り除くことができないこともある
不登校になった理由がわかれば、それを取り除けばまた学校へ行けると思いますよね?
ところがそうは上手くいかないことがあります。
1の「勉強」の場合は、小学生であれば勉強を見てあげるとか、中学生であれば先生や家庭教師などを利用するなど、学力が上がれば改善が期待できると思います。
2の「友人関係」の場合も、友人関係が修復できれば学校へ行けるようになるかもしれません。いじめなど深刻な場合は、問題が解決したと思えるまで学校へは行かなくてもよいとも思います。
子どもが安心して学校へ通えるように、学校としっかりと話し合いましょう。
学校に行けない理由を取り除くことが難しいのは3の「無気力」です。
はた目には怠けているようにしか見えないこともあり、「学校へ行きなさい!」と怒鳴ってみたり、無理に連れて行くことはかえって学校へ行きたくない気持ちを増幅させます。
とはいっても、放置したままにすると、どこにも出かけない、昼夜が逆転する生活をするなど体も不健康な状態になるかもしれません。
たとえ学校へは行けていなくても、勉強はさせるようにする、買い物に付き合わせるなどして家から出て外の空気を吸わせる、軽い運動をさせるなど、生活のリズムは崩さないようにしましょう。
不登校になった時間
不登校であった子どもに、「あのときなんで学校へ行けなかったのか?」と質問しても、「なんでか自分でもわからない」と言われたことがあります。
あとから思えば「必要な休息」だったのではないかと思いますが、その時のお母さんお父さんの心配はかなりなものであったはずです。
この不登校の状態がいつまで続くのか?親御さんも不安で仕方がないと思います。
不安なときには、いろいろな人に話を聞いてみるのがよいと思います。
先生や学校カウンセラーでもいいですし、フリースクールや経験者のアドバイスが一番良いのではないでしょうか?
9月は不登校になる子どもも多く夏休みの間にいろんなことを考え、よくない方向へ行動してしまう子どもがいるということはとてもつらいです。
うちの子どもは大丈夫!と思っているあなたも決して油断しないでください。
この時期の子どもの様子、ちょっとした変化を見逃さないでくださいね。
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