学童の辞め時と退所する理由は?辞める選択をする前に考えておくといいこと

学童に通う小学生

共働き世帯にとって「学童」の施設は子どもの見守りをしてもらえるとてもありがたいものです。

しかし、様々な理由で「学童をやめるとき」がやってきます。

学童はいつやめることが多いのか?辞めてしまう理由は何か?学童で指導員として勤務をしていた筆者が、体験を踏まえてお話ししていきます。

学童に入ってからはいつまで通わせるのか、辞めるタイミングに悩んでいる親御さんは参考にしてみてください。

学童を辞める子が多い時期はある?

学童を辞めるのはいつが多いかといえば、以下にあげる理由にもよりますが、3、4年生くらいでやめてしまう子が多いように思います。

そして辞める時期は春ではなく、夏休み明けが多くなります。

学童を辞めて心配なのは、長期休みの日を1日どう過ごすかではないでしょうか。

平日は1人での留守番や習い事で乗り切ることができても、さすがにお昼を1人で食べるのはかわいそう?などを考え、夏休みまで様子を見て9月に辞めるという家庭が多いです。

学童をやめていく理由でどのようなことが多い?

学童へ通う小学生

では、辞める理由にはどんなものがあるのでしょうか。

筆者が学童の指導員として働いていた時の経験や、親となり周囲が学童を辞めた理由をあげてみてみましょう。

辞めなければいけない学年になってしまったから

学童にも公立や民間などによって考え方や運営も変わってきます。

そのため何年生まで通えるかもその施設によって変わります。

近頃は6年生まで通えるよう整備されつつありますが、厳しいところだと通えるのは2年生や3年生までというところもあります。

そのため、泣く泣く進級と共に学童を卒業したご家庭も多くあります。

学童にいる時間が減ったから

3年生になると6時間授業の日が増えることも学童を辞める理由のひとつになってきます。

3年生になると6時間の日が週3回になり、下校が3時半から4時ごろになることも。

宿題をしておやつを食べたら、お迎えまでの時間はそれほどなくなってきます。

それなら学童ではなく、家に帰って宿題をやり、おやつを食べて待てばいいのでは?と子ども自身も親も思う様になり、辞めてしまうこともあります。

友だちが辞めたから

学年が上になってくると、学童を辞める子が増えてきます。

そうすると、学童で一緒に遊ぶ子もいなくなってきて辞めたくなってしまう子も増えていきます。

また年上の子が減ってくれば、年下の子の面倒をみる人数も減り、その分負担に感じてしまうようになる子もいます。

学童に行っていない友だちと遊びたいから

それまで学童に行くことが当たり前と思っていた子たちも、学年が上がれば「なぜ自分は学童に行かないといけないのか?」という気持ちが芽生えてきます。

そのため、学童がなければ学童に行っていない子とも遊べるため、辞めたいと言い出す子も増えていきます。

習い事・通塾の日数が増えたから

今は様々な習い事があり、学年が上になってくると習い事に行くために辞める子もでてきます。

学習塾も1、2年生は週1回だったものが、3年生に週2になったり、習い事を掛け持ちしていて、平日は学童に行く時間が減ったりするケースがあります。

学童の費用を払うなら、習い事をするのに回してもいいかも?となったり、放課後の時間の使い方を習い事にシフトすることで辞めてしまう子もいます。

その他の理由

父母会、役員が大変だから

父母会や役員、当番など各学童によってあったり、なかったりですが、あるところは仕事との調整が大変だったりします。

半休や有給、時には仕事が終わってから夜遅い集まりがあるなどが負担になり辞めてしまうこともあります。

学童が合わなかったから

学童によって雰囲気は違ってきます。とても自由な雰囲気の学童もあれば、きっちりとしていて決まりごとが多い学童など様々です。

お子さんの性格を考えつつ、入所の際には見学などができるとミスマッチを防ぐことができます。

友だちや年上の子と合わなかった

学童が近くに何か所かあり選択できる場合、仲の良い子がどこの学童にいくかも学童選びでは重要なポイントになります。

学童に入所してから、知らない子ばかりで嫌になってしまう子もいます。

もちろん、時間と共に学童内で仲の良い子ができてきますので最初は心配かもしれませんが、すぐに辞める必要もありません。

また、中には年上のお兄さんお姉さんが元気すぎて怖くて辞めてしまうということもあります。

自由に過ごしたい

学童では決まったスケジュールやルールがあります。

特に学年が上がれば自分で考え、自分で「やりたい!」と思うことも増えてきます。

しかし学童ではそれができないことにストレスを感じてしまう子もおり、辞めてしまうこともあります。

本当に辞めてしまっても大丈夫?辞める選択をする前に考えておくといいこと

前述のように辞める理由は様々ですが、辞める時は少し慎重に、時間をかけて準備をすることも大切です。

特に待機が多い学童は、辞めてしまうと再入所が難しいこともあります。

辞めてしまってから、子どもが「やっぱり自宅に1人でいるのが怖い」と言い出すこともあります。

お金はかかってしまいますが、まずは学童に籍を残しながら1人で家にいる時間を増やしたり、様子を見ながら放課後のルールを作ったりしていきましょう。

また、学童によって長期休暇中は「一時入会」が可能なところもあります。

「長期休暇中が心配で学童を辞めることができない」と悩んでいる家庭も意外と多いです。

手続きは多少面倒かもしれませんが、様々な選択肢を模索するのもよいかもしれません。

ファミリーサポートサービスについて

よく話し合い、お互いが納得できる過ごし方をみつけよう

学童に通っていればいつかは退所や卒業する時がきます。

学童の状況や自宅周辺の環境、子どもの考えや性格など、様々な点を考慮して辞める時期は決める必要があるかと思います。

学年が上がれば、段々と辞めたくなる子も増えますが、逆に学童が大好きな子もいます。

学童だからこそ集団生活の規則を守る習慣が身に付いたり、家庭ではできないイベントを体験したりすることもあります。

お子さんが楽しく、充実した放課後を過ごすことができるよう、家族でよく話し合い決めていくことが大切です。