心理学的にも重要な「父親と娘」の関係〜いい関係を築くためのイロハ

父親と娘の関係父親にとって、いつになっても玉のように可愛らしいのが、「娘」というものではないでしょうか。

母親にとって息子が特別な存在であるように、父親にとっての娘もまた、異性の子という意味で特別な存在であります。

「パパのお嫁さんになる」ドラマのようなセリフを、一度は言われたことがあるのでは?しかし、思春期に突入するや否や、その甘い関係は終わりを告げます。

「パパ臭い」「洗濯物を一緒にしないで」

それが正常な成長の証であることを、頭の中ではわかっていても、ツラいものがありますよね。

幼い頃から思春期、そして青年期と、様々に変わっていく娘とは、どのような点に注意して過ごせば良いのでしょうか?

どうすれば、再び距離を縮めることができるのでしょうか。

心理学でも明らかな父親の役割とは?

父親の役割近年の心理学の研究では、父親と娘との関係性についても言及されています。

それによれば、幼い頃の父親からの身体的接触(抱っこやよしよし、一緒にお風呂に入るなど)が多かった女性ほど、後々大きくなったときの自己肯定感(自分が自分であるということポジティブに認めていること)が高く、社会に積極的に向かい、かつ攻撃性も低い傾向にあるといいます。

しかも、母親からの身体的接触は、それほどこれらの項目には相関性が見られないというのだから、驚きです。

つまり、父親は娘にとって、自己肯定感や社会性を高める存在なのです。

お父さん方、ここは将来のために一つ、育児にも力を入れなければなりませんね!

父親は幼い娘とできるだけスキンシップを取ろう!

幼いころには、できるだけスキンシップを中心とした関わりを大切にしましょう。

働き盛りで時間がなかなか取れないかもしれませんが、できる限りで良いのです。

朝のお着替えや排泄は毎日時間を割いて担当する、夜泣いてしまったら、大きな腕でぎゅっと包んで横で寝て上げる…こういった関わりこそが、将来の父娘関係の貯金になるのだとしたら、少々眠いのもなんのその!ではありませんか??

父と娘の良好な関係の秘訣は夫婦関係にあった!?

夫婦関係と娘父と娘の対1の関係性に対するヒントかと思いきや、どうやら父と娘の関係はそんなに単純ではないようなのです。

夫婦仲が良いほど娘と上手くいく!

なんと、別の研究によると、「両親のことを仲がいいとみなしていない女性ほど、父親のことを不潔だとおもい、また父親と接触したくないと考えている」のだそうです。

そこに見られるのは「父と私」の関係性というよりも、「私の母親と、父」という構図なのです。

父親のことを、母という尺度を使って見ていると言い換えることができるでしょうか。

母と娘というのは、特に精神的な母子関係が密接ですから、母に自分を投影して父親を見ているのかもしれません。

確かに振り返ってみれば、夫婦の仲が良い家庭の娘さんは、家族ひいてはお父さんともいつまでも仲が良いことが多いようにも感じます。

娘との関係の前に夫婦仲を見直して!

奥さんと仲むつまじい姿を見せずして、良好な父娘関係は難しいのかもしれません。

激しい思春期を過ぎ去っても、父と娘の関係がぎこちないと感じているなら、娘さんに甘くちょっかいを出す前に、奥さんとの関係や家庭全体の関係を少し見直してみませんか?

父親の関わりかた次第で、娘さんの自信は格段に上がる!

父親と娘の関わり方娘にとって父親は、母親にはない社会的な部分を持っています。

威厳があり、敬意を持ち、それゆえ少し距離がある、そんな存在です。仕事をしている姿を見た娘は、より強くそう感じていきます。

だからこそ、そんな父親に信頼されている、父親の役に立っている自分に対して、娘は自己評価を上げることができるのではないでしょうか。

幼いころから、娘さんは甲斐甲斐しくパパの世話を焼きたがりますよね。

そんな感覚で、大きくなってからも積極的に役割を担ってもらいましょう。家庭全体のことでも構いません。

その役割が、不安定な父と娘を結び、娘の心の中に、父親からの信頼感をもたらすことができます。

話の話題の一つにもなりますしね。

父親と娘は思春期で終わりではない!シャットアウトせずに成長の一段階として捉えて

甘い甘い父と娘の間柄に、雷を落とす思春期。

この思春期を境に、微妙な空気がいつまでも続いたり、関係が全く修復しなかったりということも珍しいことではありません。

娘さんの気が離れたからといって、そこで遮断しては勿体無い!

時期が来れば、必ずまた違った関係性が見えてくるようになるものです。

できるだけ思春期の隔たりを軽く、そして短期間に終わらせるコツは、きっと上記にあるとおもいます。

中学生の反抗期

父親と娘がいい関係を築くために

娘は、思春期の葛藤の中で、異性である父親を母親という尺度で測り、そして、社会を徐々に知っていく中で、父親をそう言った尺度でも見始めているのです。

幼い頃は育児に積極的、夫婦関係を大切にし、そして娘の思春期からは、一歩引いた立場で、娘が父親からの信頼感を得られるように促していく…。

これって、娘と父の関係対策といえども、上手な家庭の作りかたにも思えてきませんか?

もしかすると、娘って、家族関係をうまく円滑にするキーパーソンなのかもしれません。