中学受験は早ければ12月頃、遅くても2月中旬には結果が出て、長かった受験生活に終止符を打ちます。
受験した中学校に合格をしたその後、親子でどのようにすごしていくかもこれから中学校生活を送る上で大切です。
親御さんは入学の手続きなどをしなければならないことは想像できますが、ではお子さんはどうでしょう。
入学は4月、それまで2ヶ月から4ヶ月もの間が空くことになります。
これまで頑張ったんだから遊ばせてあげたい!でもせっかく身に着いた勉強の習慣がなくなってしまって大丈夫なのかな?と心配になりますよね。
ここでは、合格してから入学までの間、より中学校生活を充実させるために、親御さんとお子さんがやっておくといいことをご紹介します。
目次
中学受験が終わったらかけてあげてほしい言葉
まず、お子さんが中学校に合格したら、いの一番に親御さんがやるべきことは、「おめでとう」の言葉をあげることです。
たとえその学校が第一志望ではなくても、心からの祝福の言葉をお子さんにあげましょう。
第一志望校でなかったとしても、「ここしか受からなかったかぁ、残念」や「この学校には行きたくなかったけど仕方ないよね」などとは絶対に言ってはいけません。
第一志望に受からなかった場合、親御さんも落胆してしまっているかと思います。
けれど一番落胆しているのは間違いなくお子さんです。
これまでさまざまな我慢と努力を小さな体で懸命に続けてきたのです。
そんなときに親御さんの落胆がお子さんに伝わってしまうと、お子さんもいつまでも引きずってしまいます。
そのような状況では、中学生活を楽しめないかもしれません。
お子さんは十分悔しがっており、いつかその悔しさはバネになります。
だからこそ、お子さんの結果を今は一緒に受け止めてあげましょう。
そして、お子さんには笑顔でその中学校に進学させてあげること。これが中学受験を終えた親御さんがお子さんにしなくてはならない最も重要なことです。
もちろん第一志望に合格したら盛大にお祝いをしてあげましょう。
受験カレンダーを作って入学金の支払い日を確認しておきましょう
昨今の中学受験では、ほとんどの学校で入学金をインターネット経由で支払うだけで入学手続きを完了し、中学校へ赴く必要はありません。
2020年以前は学校の窓口にて手続きを行う学校も多かったようですが、コロナ禍によりWEB経由への変更が加速化したようです。
これが今後のスタンダードになっていくだろうと言われています。
入学金の支払いは、合格後数日で行う必要があります。
締め切りは多くの場合かなりタイトですので、親御さんは入学金を予め用意しておき、事前に受験カレンダーを作っておいて、「この学校はいつまでに支払えばよいか」を確認しておくのがよいでしょう。
入学金を支払った後にも入学の書類などが送られてこない学校もあります。
書類はすべてPDFで、WEB上で閲覧するのみという学校も2021年コロナ禍以降では多くあります。
なので、「入学金を支払ったけどちゃんと支払えているかな」と心配になる親御さんも多いと思います。
そういう場合、たとえば入学金支払い完了のメールが届くようになっていれば、そのメールが届いているか必ず確認しましょう。
受験後は思いっきり遊びましょう!
受験を終えたお子さんの中にはたくさんの「うっぷん」が溜まっています。
これはたとえ勉強大好きなお子さんでも同じです。
中学受験は生半可な勉強では受かりません。
それを小学生という遊び盛りのお子さんが乗り越えたのです。
大好きなゲームを我慢したり、スポーツクラブや習い事を休んだり、友達との遊ぶ約束を断ったりしながら頑張ってきたに違いありません。
だからこそ、この「うっぷん」を中学入学前に綺麗にしましょう。つまり、思いっきり遊ばせましょう!
これは筆者の子どもが合格した私立中学校の校長先生からも言われたことです。
この禊が済んでいないと、お子さんの達成感も満たされません。「頑張ったからこそ好きなことができる」という成功体験にも繋がります。
ゲームをやりたかったらゲームでもいいですし、どこかに連れていってあげるのもよいでしょう。
とにかくお子さんが「やりたい!」ということを思いきりやらせてあげましょう。
受験終了後も勉強の習慣を維持させよう
前述のとおり思いっきり遊ばせることはとても大切なことですが、それだけでは心配な親御さんも多いと思います。
せっかく勉強の習慣がついたのに、中学に受験したから丸一日ゲームしかしてない…となると、さすがに心配になりますよね。
たいていの私立中学校では入学前にオリエンテーションが開かれ、そこで宿題を出されることもあります。
たとえば我が子が進学した中学校ではNHKの基礎英語を毎日聴くこと、数学の「正の数・負の数」の単元を読んで問題を解いてくること、本を読んで感想文を書いておくこと、などが出されました。
オリエンテーション後は、そこで指示された宿題を忠実にこなしていきましょう。
一日の勉強時間を1時間だけと決めて、それ以外は思いきり遊ぶ時間としてもよいかもしれませんね。
では、オリエンテーションで宿題が出されない場合、どうすればいいでしょうか。
進学先から宿題が出ない場合
塾の先生に聞いてみたところ、たとえば朝に「算数の基礎トレーニング」を今までやっていたのなら、朝の30分だけはそれをやらせてみる、土日や春休みは1時間だけ国語や算数の基礎ドリルをやらせてみるなど、一日のうち少しだけ勉強の時間を設けるご家庭が多いようです。
塾によっては中学入学前の春期講習を開催しているところもありますので、春休みになったら講習にだけ行かせるのも選択肢の一つですね。
または、大人向けの本や新聞を読んでみるのもオススメです。
受験勉強中はゆっくり本を読む機会もなかったと思いますし、本は心を豊かにします。
親御さんが好きなジャンルの本や新聞などを読ませて活字から離れないようにするのもよいでしょう。
中学受験が終わったら思いきり子供を褒めて、たくさん遊ばせよう
中学受験はお子さんの長い人生の一過程でしかありません。
しかしここで培ったことは必ずお子さんの将来の力や自信に繋がるはずです。
だからこそ、中学受験が終わった後にはお子さんに思いきり遊ばせてあげ、親御さんは思いきり褒めてあげましょう。
それが、親御さんとお子さんが中学受験終了後に行うことのなかで、最も大切なことです。