子供に「早くしなさい!」と怒っていませんか?子供の行動が変わる5つのポイント

早くしなさいと言われる子供

忙しいときに限って先に進まない子どもの食事や身支度、ついつい「早く食べなさい」「早く着替えないと遅刻するよ」と子どもに怒っていませんか?

「早くしなさい」と怒りたくないけれど、どうすればいいか分からないとお悩みの親御さんも多いのではないでしょうか。

ここでは、「早くしなさい」と言うことが子どもに与える影響や、どうすれば注意せずに過ごすことができるのか子育てのポイントをお伝えしていきます。

「早くしなさい!」と言ってしまう背景

子どもに「早くしなさい」と言ってしまうのはどんなときでしょうか。

朝ごはんをなかなか食べてくれないとき、学校や幼稚園に行く前に身支度が終わらないとき、なかなか寝てくれないとき…子どもたちに早くといってしまうシーンは朝から晩までたくさんあると思います。

原因は子どもにあると思っている方は、もう一度そのシーンをよく思い返してみましょう。

自分の体調が悪い、疲れ気味だった、他のことでイライラしていた…など親の事情が絡んでいる場合もあります。

仕事に家事に育児まで、毎日はやることが山のようにあります。

少しでも早く終わらせようと、効率化ばかりを考えていると子どものペースが常に遅く感じてしまいます。

ついつい「早く早く」と言ってしまいますが、それは親のペースに合わせて子どもが動いて欲しいと思う親の都合であって、子どもの思いや頑張りに気付いていない可能性があります。

「早くしなさい」と言ってしまうのはどんなときか思い返してみて、親の都合で子どもに注意していないか考えてみましょう。

「早くしなさい」という言葉が子どもに与える影響は?

「早くしなさい」と子どもに言い続けることは、子どもの心の成長に大きな影響を与えます。

具体的にはどのような影響があるのかお伝えします。

考える力を失い、自発的に動くことができない子になる

日常生活の中で「早く○○しなさい」と怒られている子は、次第に早く終わらせて怒られないようにすることだけを考えるようになります。

注意されたことに対して適当に対処する…この状態が続くと子どもは考える力を失い、自発的に動くことができなくなります。

親に言われないと身の回りのことが何もできない子になってしまう可能性もあります。

注意散漫でケガやミスをするようになる

朝起きてからずっと「早く○○しなさい」と言い続けられ、ぼんやりと身支度を終えて、幼稚園や学校に出発…まだ脳がしっかりと目覚めていない状態は怪我につながる危険性があります。

また、早く終わらせることばかりを考えていると、作業が雑になり、ミスや忘れ物も多くなります。

ミスや忘れ物で二度手間になってしまった、という経験がある方も多いのではないでしょうか。

「早くしなさい」と注意しすぎてしまうと、ミスや忘れ物で更なる悪循環を生み出す可能性があります。

待つことができない子どもになる

親の言葉や態度は子どもの心の成長に大きな影響を与えます。

いつも「早く早く」と注意され、ゆっくり待ってもらえない環境で育った子は、友だちに対しても待つことができなくなります。

友だちの行動に「早く早く」と注意する、待たずに先に行ってしまうなど、関わり方に影響を及ぼす可能性があります。

「早くしなさい」と注意せずに子育てをする5つのポイント

「早くしなさい」と注意してしまう原因やその影響をお伝えしましたが、毎日忙しい中で常に子どものペースに合わせてゆっくり生活するのは難しいことでしょう。

しかし、ちょっとしたポイントに気をつけて子育てしていくと、「早くしなさい」と注意する回数も減っていきます。

ここでは、すぐに実践できる5つのポイントについてお伝えしていきます。

1.子どもに見通しを伝える

「次は○○と○○をするよ、その後にたくさん遊ぼうね」「時計の針が○の数字のところにくるまでにご飯を食べようね」など、子どもに次の行動や時間の目安をしっかり伝えて見通しをたてましょう。

子どもは時間管理が上手くできません。

大人は、この時間までに食事を終えて、身支度をして、何時に出発すればいいかを頭で考え、そのスケジュールに沿って動くことができます。

その時間管理は子どもにもできて当然と思ってしまいますが、子どもは先を読んで行動するということが難しい場合があります。

「早く○○しなさい」と注意してばかりの環境では、子どもは目の前のことしか見えません。

今から何をするべきか具体的に伝えて、その後には何が待っているのか、遊ぶ時間がある、外出するなど楽しいことが待っていることを伝えていくと、子どもなりに考えながら動くことができるようになります。

数字や時間が分かるようになった後は、具体的に時間を伝えることも大切です。

時間内に行動する大切さも徐々に学べるよう、声掛けをしていきましょう。

2.スケジュールに5分10分の余裕を持つ

例えば、朝が一番ドタバタして時間がなく子どもに注意してしまうという人は、今より5分10分早起きして、朝のスケジュールに余裕を持ってみましょう。

5分や10分という短い時間でも少し時間に余裕が生まれるだけで子どもをゆっくり見守ることができます。

早起きはどうしてもできない人は、朝に行っていた家事を前日の夜に少し行う方法もおすすめです。

子どもが明日から急に、ご飯を早く食べるようになる、身支度が早くなることは難しいですが、親が自分の行動やタイムスケジュールを見直すことは明日からでもすぐに実践できます。

ゆっくり、焦らず見守る時間を作っていきましょう。

3.完璧を求めない、手伝うことも時にはOK

「ママ、できないよ、お手伝いして~」と自分でできるはずの身支度をやらないときもあるでしょう。

「自分でできるでしょ、早くしなさい」のやりとりが続き…気付けば時間は出発間際、なんて経験はみなさんあるのではないでしょうか。

自分の身の回りのことを自分で行うことはもちろん大切ですが、時には手伝ってあげる、完璧でなくてもOKという日を作ってあげましょう。

「今日は特別だよ!○○はママがお手伝いするね、でも次の○○は自分でやってみようね」など、手伝うところ、自分で行うところをしっかり線引きしてあげると子どもは気持ちを切り替えることができます。

4.ゲーム感覚を取り入れて取り組む

身支度や片付けなど、子どもが嫌がってなかなか先に進まないときはゲーム感覚で、競争しながら取り組む方法もおすすめです。

「ママとどっちが早くお着替えできるか競争だよ!よーいどん」と声を掛けたら、お着替えゲームのスタートです。

子どもは楽しみながら自然と早く着替えるようになります。

片付けに関しても、兄弟や家族で誰が一番多く片づけができたか、ゲーム感覚で進めていくといいですね。

「早くしなさい」のかわりに、楽しみながら早く行動できる声掛け、働きかけを考えてみましょう。

5.できたことを認める、褒めることでやる気をアップさせる

声掛けや、働きかけを工夫し、早く身支度や片づけができた時は、当たり前のことでも少し大げさなくらい子どもを褒めてあげましょう。

いつもより早く着替えができた、きれいに片付けをすることができたなどひとつひとつの行動を認めてあげることで、子どもはまた次も頑張ろうという思いが芽生えます。

「認めて、褒める」この繰り返しで子どもに自信を持たせ、徐々に自発的に動く力を養っていきましょう。

心理学を育児に活用しよう!

最後に

子育てのちょっとした工夫で、子どもの行動は大きく変わっていきます。

まずは、親が時間に余裕を持ち、子どもを落ち着いて見守ることを意識していきましょう。

すぐに実践できるおすすめの方法をご紹介したので、ぜひ明日から子育てに取り入れてみてくださいね。