中学受験塾に通う前の習い事!子供にとってベストな選択とは?

通塾前の習い事

頭がよくなる習い事は何か?東大生の半数以上が水泳とピアノを習っていたとか、いや公文を習っていた率も高いとか、いやいやこれからの時代はプログラミングと英語だとか、さまざまな説があります。

では結局、中学受験の通塾前、幼少期の習い事は何がいいのでしょうか。ここではいくつかの習い事に焦点を置いてみていきましょう。

スポーツの習い事は集中力が培われる?

就学前のお子さんが水泳を体験することで、空間把握能力が鍛えられ、算数の図形問題に強くなるという話を聞きます。

しかし水泳を習っていても、空間把握能力がイマイチのお子さんもいるようです。算数の図形問題が強くなり「やすい」だけで、絶対とはなかなか言えないようですね。

あとは、集中力が高くなるという意見もよく聞きます。

水泳はフォームが大切で、フォームを正しくして泳がないとタイムも遅くなりますし、何より背泳ぎ以外は息を止めますので、苦しい中でフォームを意識しなくてはなりません。

結果として、集中力が培われます。しかしそれは、どんなスポーツでも同様です。

サッカーでも野球でも体操でも、どんなスポーツでも集中力が必要ですので、集中力を培うためには、スポーツの習い事であれば大きくは変わらないでしょう。

水泳を習っていたからと言って明確に「頭がよくなる」とは言えません。

しかし集中力は鍛えられますし、体力もつきます。小学校の授業で水泳がある以上、泳げることは重要です。

頭がよくなるか否かに関係なく、水泳は幼少期にとてもオススメの習い事です。

ピアノは姿勢がよくなり、創造力が培われる?

ピアノを弾くには、背筋をしっかり伸ばす必要がありますので、姿勢がよくなると言われています。

また、右手と左手で違う動きをしますので、左脳と右脳の両方が刺激され、創造力が養われるとも聞きます。

東大生の半分以上はピアノを習っていたという統計もあるようですが、これも水泳と同じく、ピアノを習うことによって頭がよくなるという明確な調査結果は得られていないようです。

教室も多いため習いやすいのがピアノです。

頭がよくなる・ならないに限らず、幼少期の習い事としてピアノがいまだに上位に君臨するのも頷けます。

中学受験の際には6年生の1年間は中断してもまた続けられるピアノは幼少期から始めるオススメの習い事ともいえます。

幼少期から英語を習っていれば、ほかの人よりリードできる?

中学受験において、英語を導入する学校は年々増えていますので、幼少期から英語を習わせたいと考える親御さんは多いかもしれません。

もちろん多少のリードはできるでしょうが、幼少のお子さんを対象とした英語教室は、踊ったりしながらの、「楽しむ英会話」が多いです。

中学受験で今後、どのように英語が導入されるかはわかりませんが、現在の傾向を見る限り、英語の出題は記述のみです。よって、楽しむ英会話とは残念ながら方向性が異なっています。

英会話学校に数年通う大人でも、なかなか英語をマスターできない人は多いです。

そんななか、週に一度に一時間の「楽しむ英会話学校」で、記述式の英語の力を劇的に上げるのは残念ながらなかなか難しいでしょう。

もちろん、「英語を好きになる」「英会話ができる」「ネイティブの発音を聴きとれる」能力は培われますので、それらが効力を発揮する大学受験以降は有利になるかもしれません。

なので、中学受験に関係なく、幼少期から長く長く英会話を続けていき、大学受験のリスニング試験や、就職してからの仕事に役立たせてあげたいと思われる方は、英語を習わせてあげましょう。

やっぱり公文はいいの?

幼少期のお子さん向けの塾と言えば、公文です。東大生の多くが公文に通っていたという調査結果もあります。

では、公文は中学受験の通塾前の習い事として、最適なのでしょうか。

公文は、大量の計算をひたすら解きます。よって、計算が速くなるのは間違いありません。

そして、解ける子はどんどん先に行けますので、小学校1年生のうちから割り算を解いたり、5年生で習う漢字を書いたりすることも可能です。このように、先取り教育ができます。

しかしご存知のとおり、中学受験では計算だけで解ける簡単な問題は、ほぼ出ません。

もちろん計算が速いに越したことはありませんので、計算力という点で有利にはなりますが、中学受験の算数の対策ができるわけではありません。

また、公文は計算方法を教えますが原理を教えません。機械的に解くことに特化して応用力がつきづらいという話も聞きます。

しかしデメリットがわかっていれば対策を打てます。文章題を中心とした問題集を並行させて解かせたり、親御さんが教えてあげたりするのもおすすめです。

少しでも先取り教育をさせておきたい、計算力をつけさせたいお子さんには、よい習い事と言えます。

これからの時代はプログラミング?

2020年から小学校でプログラミング教育が必修化されました。プログラミングを中学受験の必修科目としている中学はまだありませんが、今後は必修になってくる可能性もあります。

また、現在でも通常の中学受験とは違うコースですでにプログラミングを受験に取り入れている私立中学校もあります。

また、就職活動にも影響してくると言われていますので、今のうちに習っておくのもいいかもしれません。

しかし、まだまだ必修化したばかりの授業で、習い事と授業の間にどのくらいの乖離があるのかも見えておらず、習い事の効果は未知数です。

また、現在の中学受験の学力向上に、直接的には関係しないでしょう。

ただ、プログラミングは順序立てて進めていく必要がありますので、論理的な思考を培うのにはよい習い事ともいえます。

論理的な思考が鍛えられれば、算数や国語の論説文問題に役立つかもしれません。

子供の習い事はやり遂げることが重要です!

小学生の習い事ランキングで上位の、水泳、ピアノ、英語、公文、プログラミングをピックアップしましたが、中学受験の通塾前の習い事として「これが絶対にいい!」というものはありません。

ただ、習い事をすることで、空間把握能力や創造力、計算力や論理的思考を鍛えることができますので、プラスアルファにはなるでしょう。

しかし中学受験において学力を伸ばすには、やはり塾の勉強に真面目に取り組むことが一番です。

あれもこれもいいからとお子さんに多くの習い事をさせて疲弊させてしまうのではなく、お子さんが本当にやりたい習い事を楽しみながら行い、そしてやり遂げることが重要です。