メリット・デメリットから考える低学年の子どもの塾の必要性

低学年の塾

小学生になると習い事を始めるお子さんが増えてきます。

ピアノ・英語・水泳・バレエ・習字…たくさんの習い事がありますが、やはり学力向上を考えて塾も選択肢に入ってきます。

中学受験も考えて、早いうちから塾に入れておくべきかと悩む親御さんも多いようです。

中学受験が本格化するのは小学4年生。

1~3年生の塾は子どもにどのような影響を与えるのでしょうか。

低学年の子どもを塾へ入れるメリット・デメリットを押さえて、低学年の塾の必要性を考えてみましょう。

低学年の塾はどんな内容?

低学年の子が塾に通うのは週に1,2回

低学年の塾は基本的に小学校の授業の先取りはしません。

学校の授業と同程度の進度のため、小学校の授業に支障の出ない週1,2回の授業という塾がほとんどです。

回数は同じでも年齢が上がるにつれて塾での授業時間は長くなりますが、週に1~2時間程度です。

宿題も低学年は少なめに設定している塾が多く、授業時間だけで完結するようにしている塾もあります。

低学年の塾費用

週に1日2時間の授業を受けると考えた場合、大手進学塾や個別指導塾の月謝は1~2万円程度です。

プリント学習主体の塾では週に1日1時間で5千~1万円程度ですから、勉強時間で考えるとどちらも同じくらいの金額です。

進学塾の場合は月謝に加えて入会金やテスト費がかかるため、実際はもう少し費用がかかります。

ただ、低学年の場合は曜日や時間が選べるなど多様なコースがある塾が多く、それによって費用も変わってきます。

感覚としてはスポーツ系の習い事よりは高く、バレエやピアノといった芸術系の習い事と同じくらいです。

低学年の子が塾で学ぶ科目

低学年では勉強の基礎となる算数と国語を学ぶところが多いですが、1科目からというところもあります。

塾の中には実験教室のように別コースを設けているところもあります。

低学年から塾へ通うメリット

低学年の子を塾へ入れるメリット

塾の雰囲気に慣れる

中学受験を見据えている場合は塾という場所に慣れることができるのは、親にとっても子どもにとっても大きなメリットです。

子どもに学校の後に別の場所で勉強をする、学校と別の宿題があるという生活サイクルを体に染み込ませることもできますし、親は塾の保護者対応や職員の様子を見ることもできます。

学習に対して自信がつく

他の子よりも勉強する時間が長ければ、当然理解も深まります。

学校で学んだことを塾でも勉強することで、学校のテストではいい点が取れます。

塾で先に学んだことが学校で活かせて褒められることもあるでしょう。

どちらも子どもには大きな自信となり、勉強への苦手意識が生まれにくくなります。

自信があれば勉強も嫌がらないため、宿題など家庭での学習習慣もつきやすくなります。

適切な知識が得られる

小学1,2年生の勉強内容は、大人なら聞かれてすぐ答えられるものばかりです。

しかし3年生にもなると、大人が考え込んでしまう問題も増えてきます。

例えば算数では、小学校ではどんな解き方を習ったかが分からないと説明してあげることができません。

大人の解き方と小学生の解き方は違うのです。いちいち大人が予習をして教えるよりは、やはりプロに任せたほうが楽で安心です。

塾を楽しめる子供が多い

自分から勉強するのは苦手でも、誰かに教えてもらったり一緒に勉強したりするのは嫌いでない子供は多いものです。

塾を学校以外の新しいコミュニティと考えると楽しく通う子供は多いので、役に立つかどうかは別にしても、楽しむという点はメリットに入ります。

塾で勉強をする子供

低学年の子を塾へ入れるデメリット

低学年の子を塾へ入れるデメリット

学校の勉強がおろそかになる

塾で同じことをやるなら学校は手を抜いてもいいのでは、と考える子どもは少なくありません。

塾に通っていることに優越感を感じて、学校の勉強を見下すようになってしまってはいけません。

「二兎を追うものは一兎をも得ず」とならないように、親はどちらも大切であることを伝えなくてはなりません。

勉強ギライが加速する

もともと勉強が嫌いだと感じていた子どもを無理に塾へ通わせた場合、さらにその気持ちが増してしまうことがあります。

勉強はできないのに宿題も増えてしまうため、手をつけることすらできずたまっていき、親にも先生に叱られて…と負のスパイラルに陥ってしまうとなかなか抜け出せません。

しつけで手一杯になっては本末転倒

1、2年生の中にはまだまだ落ち着いて座っていられないお子さんもいます。

そういった子どもを塾に入れても黙って座って話を聞くのが精一杯です。

落ち着きが出るまでは学習効果が得られず、遊んで帰ってくるだけになってしまいます。

高学年の男の子

低学年の子の塾の必要性は子供次第

話を聞ける子どもや勉強に対して苦手意識のない子どもにとって塾はよい効果をもたらします。

低学年のうちから勉強習慣がつけば、将来の可能性も広がります。

逆に勉強に対して苦手意識のある子供にとっては、学校も塾もうまくいかないという結果になるかもしれません。

低学年の塾は中学受験を考えても必須とは言えません。

まだまだ親が勉強を見てあげられる時期でもあります。

塾の必要性はお子さんとよく話し合い、体験授業などで様子を見てから判断するのがよさそうです。