成績を伸ばすために塾の面談で聞くといいこと!成績が下がっている時に確認しておきたい質問例

塾の面談で聞くべきこと

塾での面談は、親御さんと塾がいろいろな情報を共有する貴重な場となります。

同時に、お子さんの成績に関する悩みを相談することもでき、ぜひ有効活用したいと考える親御さんも多いでしょう。

一方で、具体的にどのような質問をすれば良いのか、お子さんの成績アップにつながるような面談にするにはどうすべきか、疑問点もあるかと思います。

ここでは、塾講師の経験から塾の面談で成績を伸ばすために聞いておきたいことや注意点についてご紹介していきます。

塾の面談の種類や内容とは?

塾の面談は、入塾前に行われる面談、通塾中の面談に大きく分けられます。

入塾前の面談は、その塾の教育方針や授業・カリキュラムの内容、合格実績などを確認し、塾に入るかどうか決めていく形になります。

一方、通塾中でも面談は定期的に行われ、塾での学習状況や成績、模試の結果といった情報を塾と親で共有する形になります。

さて、こうした通塾中での面談は、親御さんが塾側にいろんな相談をする大きなチャンスでもあります。

特にお子さんの成績が伸び悩んでいるときは、面談でいろいろ相談し、勉強の方向性を見つめ直すことは大きな意義があります。

親御さん一人で悩んでしまうより、塾との相談を通じ、新たな視点、多角的な視点から勉強について見直したほうが効果的とも言えます。

塾の面談というのは情報の共有だけではありませんので、何か相談したいことがあったら積極的に相談し、有効活用することが大切です。

定期的な面談以外でも面談を申し込んで大丈夫?

定期的に行われる面談だけでなく、親御さんのほうから特別に面談を希望することも可能です。

もちろん塾によって面談の時期や時間帯は変わりますし、塾側の都合もあるため、いつも親御さんの希望通りに面談できるとは限りませんが、何か特別な事情があって面談したいときは、その旨を塾側に伝えてみてください。

特にお子さんの成績が著しく下がってしまった場合など、定期的な面談以外にも面談を行い、勉強内容や方向性について一度塾と親で話し合ったほうが良いでしょう。

もちろん塾側にも都合があり、あまりにも頻繁に面談ばかり行うのは難しいですが、特別に面談を申し込むこと自体は基本的に可能ですので、困ったことがあれば一度塾に相談してみてください。

ただやみくもに面談をすれば成績が良くなるわけではありません!

ただし、ただやみくもに多くの面談を受ければ良いわけではありません。

その面談が本当に必要な情報を共有する場になっているか、また、お子さんの成績アップにつながるものになっているか、きちんと考える必要があります。

例えば、面談の場で何か相談したいとき、その相談内容があまりにも具体的でない場合、塾側としても相談に乗りづらくなってしまいます。

成績アップに関して相談するのであれば、ただ漠然と

「成績をアップするにはどうすれば良いか?」と聞くより、「この科目のこの分野・単元を伸ばすにはどうすべきか?」などと伝えたほうが具体的であり、塾としても答えやすくなります。

このように、面談というのは、ただ面談をすれば必ず良い効果があるとは言えません。

面談で話を聞けば必ず成績アップにつながるわけでもありません。

質問内容を具体的に準備しておくなど、親御さんとしてもぜひ意識していただきたいポイントがたくさんあるのです。

以下、こうした点も踏まえ、面談を有意義するためのコツ、成績アップにつなげる場にするためのポイントについて整理していきます。

塾の面談で質問・確認しておくといいこと

楽しく勉強をする小学生

塾の対策や方向性を聞いておく

特にお子さんの成績が下がっている場合、それに対して塾がどう対策を進めていくのか、まず方向性を聞いておきましょう。

どの科目のどの分野・単元を対策していくのか、その対策にどのくらいの時間がかかりそうか、成績が伸びる見込みはどの程度あるかなど、勉強の方向性は塾と親御さんでしっかり共有しておいてください。

その方向性を踏まえ、家庭学習でどうフォローするか、親としてどのように声かけをしていくかなど、家庭でできることを決めていくと良いでしょう。

こうした取り組みをコツコツ続けることで、お子さんの勉強を塾と家庭でフォローしていくことが可能になります。

ただやみくもに勉強を進めるより、まず塾としてどのような方向性で対策していくのかを面談で確認し、そこから家庭でできることを検討していきましょう。

成績が伸び悩んでいる要因を分析してもらう

お子さんの成績が伸び悩んでいるとき、親御さんだけではどう判断すれば良いかわからないことも多いでしょう。

例えば、勉強を怠けてしまったから成績が下がったのか、それとも勉強はきちんとしているはずなのにやり方に問題があって成績が下がったのか、親御さんだけで全て正確に分析するのは難しいかと思います。

一方で、塾はお子さんの普段の学習態度や集中度などを把握しているので、怠けてしまったがために成績が下がったのか、それとも勉強のやり方に問題があったのか、そのあたりは正確に分析できるはずです。

こうした成績が下がった要因を塾に分析してもらうことで、親御さんもお子さんに対する声かけの参考にすることができます。

もし怠けて成績が下がっているようであれば、やるべき勉強はきちんとやらなければならないと伝えるほか、もう一度勉強に対するモチベーションを上げるために目的意識を再確認するなど、いろいろな方法で対応する必要があるでしょう。

また、勉強自体は真面目に取り組んでいるのにやり方に問題がある場合は、塾のアドバイスも踏まえ、正しいやり方に軌道修正するよう指摘してあげることが大事であり、勉強をしていること自体を否定したり叱ったりする必要はありません。

このように、成績が伸び悩んでいる要因ごとに対処法も変わってきます。

だからこそ、面談で成績悪化の要因を塾に一度分析してもらい、それを参考に対応を考えていくことが重要になるわけです。

家庭学習で何ができるか?を相談してみる

家庭学習で何をすれば良いか、悩んでしまう親御さんは多いです。

塾の宿題以外に何か進めたほうが良いのか、何か参考書や問題集に取り組んだほうが良いのかなど、疑問点も多いでしょう。

この場合、ぜひ面談で家庭学習に関する相談もしてみてください。

もちろん、塾の勉強の方向性はきちんと大事にすべきですし、塾の宿題などは優先して行う必要がありますが、そのうえで家庭学習をどう行うべきか?を相談して損はありません。

ドリルなどで実力を補強したり、問題演習を増やしてトレーニングしたり、あるいは教科書や参考書でもう一度基本に戻ったりなど、お子さんの学習状況に応じて適切なアドバイスをしてくれるはずです。

ただし塾の宿題は優先することを前提で聞いてみましょう!

ここで注意が必要なのは、あくまで塾の宿題は優先して行うべきという点です。

そもそも塾が出す宿題というのは、それを家で取り組むことで効率的に学力がアップしていくよう構成されています。

塾の授業も、宿題をきちんとやることを大前提として進む場合も多いので、成績を伸ばすためには宿題をきちんと取り組むことが大前提なのです。

特に個別指導塾の場合であれば、生徒一人ひとりの学習状況により適したカリキュラムを組むため、宿題も各生徒の状況に合わせた効率的な内容になっているはずです。

もちろん集団塾の宿題も、基本の確認や問題演習などをバランス良く取り入れ、効率良く学習が進むよう構成されています。

このように、家庭学習とはいえ、あくまで塾の勉強の方向性を大切に、塾の宿題から優先して取り組むことが必要です。

塾の面談で家庭学習について相談すると、この点もきちんと説明を受けると思いますが、宿題の重要性はあらかじめ親御さんのほうでもしっかり把握しておきましょう。

塾での学習状況や学習態度を確認しておく

塾での学習状況は面談で必ず触れる内容のため、親御さんが質問をせずとも塾側が伝えるはずですが、ここは親としても詳しく確認しておくようにしてください。

学習状況や理解度はもちろんのこと、塾での学習態度はどうか、どのくらい集中できているのか、人間関係はどうかなど、なるべく細かく確認しておいたほうが良いでしょう。

特に講師や他の生徒との人間関係で何か悩みがある場合、勉強に対するモチベーション低下の要因になります。

モチベーションが下がれば成績も伸び悩んでしまうため、人間関係などの悩みはなるべく早急に解決しなくてはなりません。

そのためにも、塾での過ごし方や学習状況は親御さんのほうからもしっかり確認しておいてください。

成績が伸び悩む子供

科目に関する相談はなるべく細かく具体的に

科目に関する相談は、なるべく細かく具体的に伝えると良いでしょう。

ただ漠然と「この科目を伸ばしたい」と言うより、「この科目のこの分野・単元の成績が好ましくないので、どうやって対策すれば良いか?」などと伝えたほうが、コミュニケーションもスムーズに進みます。

また、「この分野が苦手らしいが、受験ではあまり頻出分野ではなく、どう対処すれば良いか?」といった質問も効果的です。

このような具体的な質問を行うためにも、親御さんはお子さんの成績をきちんと細かく把握しておかなければなりません。

もちろん、お子さんの成績や学習状況は面談の場で初めてわかることも多いでしょう。

ただ、親御さんのほうでも事前にできるだけ成績を把握し、情報を整理しておいたほうが、面談での質問もしやすいかと思います。

模試の結果などを踏まえ、お子さんがどのような分野・単元を苦手としているのか事前に把握し、質問事項をあらかじめ整理しておきましょう。

模試の結果の見方なども質問しておく

上記で触れましたが、模試の結果は親御さんのほうでもしっかり把握しておくべきです。

ただ、模試の成績表の見方がよくわからないと考える親御さんも見られます。

この場合、ぜひ面談で成績表の見方や分析方法についても質問してみてください。

繰り返しますが、親としても子どもの成績は正確に把握しておくべきで、模試の成績表は特に重要な指標となります。

ただ、成績表や資料によっては内容が複雑なこともあるので、そこは遠慮なく塾側に質問し、見方や分析方法を細かく聞いておきましょう。

こうした成績表の見方を把握しておけば、次回の模試の分析にも役立ち、それを次回の面談時にも役立てることができるでしょう。

塾の面談を有意義にするために!塾側に聞いてもあまり意味がないことは?

繰り返しますが、面談というのはただ実施すれば問題が解決するというわけではなく、ただ何か質問をすれば良いというわけでもありません。

以下、面談で聞いてもあまり意味がないこと、必要性が低いことについても整理しておきます。

受験と関連性が低い分野の相談

特に中学受験に言えることですが、受験勉強と関連性が低い分野の相談は、どうしても重要性が低くなります。

例えばマイナーすぎる範囲や、あまりに難解すぎる問題など、受験として考えると重要性は低く、そのような分野に関して質問をしても受験勉強としてあまり意味があるとは言えません。

それより入試に頻出の分野・単元や、志望校・併願校によく出る形式の設問など、より重要度の高い内容について質問をするべきでしょう。

そもそも受験勉強というのは、入試を突破するために行うべきもので、入試とあまりにも関係ない分野まで細かく学習する必要はありません。

何か学術的な勉強をする必要はありませんし、高度に専門的な勉強を進める必要もないのです。

また、面談時間は限られており、とにかく入試に出題される分野に関して効率良く相談することが有意義であるはずです。

特に、お子さんの志望校・併願校で多く出題される範囲や形式に関して具体的に相談したほうが有意義ですし、成績アップにもつながります。

将来的すぎる話

中学受験で目指す志望校は、お子さんの将来にも深く関係する学校となるでしょう。

また、受験をしない場合でも、今取り組んでいる勉強は将来何かの役に立つはずです。

ただし、小学生の段階からあまりにも将来のことばかり考えるのは得策とは言えません。

もちろん、将来については適宜考えなくてはなりませんが、そのことばかり気にしてしまうと、現時点で一番行うべき勉強に集中できなくなるおそれがあります。

これは将来のためにも得策とは言えないのです。

特に塾の面談は、現時点の学習状況に対する課題を共有することが大切であり、そこで塾と親が子どもの将来のことばかり話し合うのは、面談として大きな意味があるとは言えないでしょう。

もちろん、面談であれば将来の話に触れることもありますし、特に中学受験であれば尚更、志望校合格とその後の将来・進路について話題に登ることもあるでしょう。

ただ、その話ばかりして現在の勉強に関する相談や質問がおろそかになってしまうのは避けるべきです。

この点は塾の面談において特に注意しなくてはなりません。

通塾している小学生

面談を有効活用してお子さんの成績を伸ばしていきましょう!

今回は、塾の面談で成績を伸ばすために聞いておきたいことや注意点についてご紹介していきました。

塾の面談は、日頃親御さんが疑問に思っていることを相談するチャンスでもあります。

特にお子さんの成績が伸び悩んでいるときなど、面談を有効活用して塾と親で課題を共有することが大切であり、勉強の方向性の確認、成績悪化の要因の分析、家庭学習に関する相談など、いろいろな話をしてみると良いでしょう。

一方で、ただ面談をすれば効果が発揮されるとは言えず、ただやみくもに質問をすれば良いわけでもありません。

せっかくの面談を有意義なものにするためにも、質問事項はなるべく具体的に用意しておくなど、事前の準備も大切です。

特に科目に関する質問は、お子さんの成績を事前に把握したうえで、なるべく細かく具体的な質問を準備しておくと良いでしょう。

こうした点にも注意しつつ、お子さんの成績アップにつながるよう、面談を有意義な場にしてみてください。