中学受験をするご家庭で不安や悩みを抱えない家庭はないでしょう。
ご家庭によってその悩みは違うと思いますが、中学受験に関して多くの家庭が抱える悩み、そしてその悩みに対してどのように向き合っていけばよいのか、体験事例を交えながらお伝えしていきます。
目次
中学受験に関する悩みと不安
勉強環境に関して
小学校が公立校の場合、まわりは中学受験せずそのまま公立の中学に進学する、という事はよくあります。
そのような環境にいる子は、まわりの友達は受験勉強などせず遊んでいるのに、どうして僕だけ、私だけ受験しないといけないの、となるでしょう。
全員が中学受験する私立小学校のような環境でなければ、周りと違う勉強環境に関して子供が悩まれることがあります。
成績の伸び悩み
おそらくどの親子も抱えるであろう悩みが、成績・点数が伸びない、という悩みです。
成績は上がっているのにあと5点、10点が上がらない、偏差値が伸びない。
公式はしっかりと覚えていて計算能力も身についているのですが、応用や文章問題ではどうして新しいパターンにつまづいてしまい、そこから点数が伸びないということがあります。
社会や理科の知識が暗記できない、定着しない
暗記は繰り返しがものを言います。
一回書いただけで覚えることができる、そんな子はそうそういるものではありません。
そのため、暗記は塾での勉強だけでは定着させることができません。
定着しない理科や社会の暗記分野に苛立ちを覚えたり、不安になったりします。
中学受験そのものに対する不安
子どもがあまり勉強が好きでは無くても、親の決断で中学受験させるご家庭は多いでしょう。
子どものモチベーションを上げるために褒めたり一緒に勉強しあったりなど努力されると思います。
しかし、そこまだ小学生。
親の期待を受けての受験となると、合格できなかったらと不安になってきて弱気なことを少しずつ口に出すようになります。
「受験」に対して不安になるのです。
受験のやる気がない
中学受験のために塾に通わせている。勉強も苦手ではないため、塾には楽しく通っている。ところが楽しんでいるだけで受験に合格する気持ちを持っている様子は見られない。
子どもの受験のやる気がないという悩みですね。
本人に合格したいという気持ちが欠けていると、将来のことや頑張ることの大切さをどれだけ話してもはっきり言って響きません。
親から見るとなんのために中学受験をさせているのかと悩むこともあるでしょう。
中学受験に対する悩みや不安への向き合い方
では、ここまででご紹介した不安や悩みに対してどう向き合えばいいのでしょうか?
勉強環境に悩んでいるなら、中学受験についてきちんと話し合う
勉強環境に対して悩んでいるなら、なぜ中学受験をするのか、お子さんときちんと話し合うことが大切です。
前向きに勉強してもらえるようにするには、子どもにしっかりと親の考えを伝えてあげる必要があります。
また理詰めで説明するだけでなく、志望校に入れたらこんないいことがあるんだよ、とか、勉強やったらご褒美を上げるなどの、モチベーションをコントロールしてあげる事も必要ではないでしょうか。
それでも、小学生というのはやはり遊びたい年頃です。
週の中でこの日は遊び行って良い、などルールを決めてあげる、反対に、塾に通う日などは絶対に勉強をするようにしましょう。
成績に伸び悩んでいるなら、あせらず、じっくり出来ない問題をチェックする
成績が伸び悩んでいるなら、まずは子どもが何につまづいているかを理解しましょう。
算数であれば「速さの問題が苦手」ではなく、速さの問題の何でつまづいているのかを理解する必要があります。
単位の変換なのか、距離を求める公式への変換なのかといった具合です。
もしわからない箇所が受験に出たら全滅です。
けれど受験生といってもそこはまだ小学生の子ども。自分の力で解決することは難しいでしょう。
そのため親のサポートは絶対に必要です。親がわかなければ塾の講師を頼ってもよいでしょう。
あせらず、じっくり、苦手な科目、単元を克服していきましょう。
特に算数の成績で悩んでいるならに関しては、中学受験の算数について!難関中学合格者が語る必勝の勉強法の記事もぜひ参考にしてみてください。
暗記で悩んでいるなら、日常の中で知識を定着させる
例えばわかりやすく社会で考えてみましょう。
社会は覚えることが多く、苦労する子は多いはずです。けれど、小学生の子供に詰め込みで勉強させることはとても難しいです。
そのためポイントは勉強を意識させず日常に溶け込ませる事です。こうすると知識が自然と定着していきます。
リビングに地球儀を置き、地図を貼って、ニュースを見たときに「今紹介された国、町はどこにあるかな?」と尋ね、地図で確認してみる、スポーツの国際大会を見ながら参加選手の国について親子で話し合い、その国の状況や背景を説明し子どもに刷り込ませる、など
勉強を意識させることなく、勉強させることも、社会や理科の勉強法の1つです。
受験に不安になっているなら、失敗しても大丈夫と子供を安心させる
お子さんが弱気な発言をして不安になっているなら、優しく受け止めてすべて話をしっかり聞いてあげましょう。
そして、もし受験で失敗しても大丈夫なんだよ、大切な事は、受験に合格しようと頑張ったこの期間があなたの為になるのよ、ということを伝えましょう。
子どもは大人が考えている以上に親の機微を捉えています。
親がどっしりと構えることでお子さんは安心して受験に臨めるはずです。
受験のやる気がないなら、学校見学に行ってみよう
受験にやる気ない子には未来像を見せてあげる必要があります。
将来像を描くために学校見学に行ってみましょう。学校を見学することで、本人に行きたい気持ちが芽生えることがあります。
小学生本人にやる気を持たせるのは難しいです。
逆にやる気を持たせるのに成功さえすれば、あるいは本人自らやる気があれば可能性はどれだけでも広がります。
親の中学受験の最大の課題は子どもにやる気を持たせること、とも言えるかも知れません。
中学受験の悩みや不安の壁を乗り越えて
高校受験や大学受験と違い中学受験は親の苦労も悩みも多いでしょう。
けれど、高校受験や大学受験と違い、受験を選んだのは紛れもなく親御さん自身ではないでしょうか?
辛い時期もあると思いますが、ぜひその壁をお子さんと一緒に乗り越えてください。応援しています。