本屋に行けば参考書は溢れていますが、どれを選んだらよいのでしょうか?
今回は中学受験における参考書選びのヒントになるように、塾の講師や難関中学の受験生、その親御さんに算数のおすすめの参考書について聞いてみました。
ぜひ参考書選びのヒントにしてみてください。
初級者から中級者向けの算数のおすすめ参考書
四谷大塚の予習シリーズ
中学受験を徹底研究してきた四谷大塚の予習シリーズは大手の学習塾でも取り入れており、塾講師や受験生からの評価も高い定番の参考書です。
内容はもちろんのこと、ページを開いた時の文字の大きさや、問題の掲載させている間隔など、そのあたりの表記がまずは受験者の側に立った時に、見やすいか、解きやすいかということもとても大事にしています。
参考書というのは特に、一度解いたあとに、わからなかった問題、できなかった問題の解きなおしをすることが一番実力アップにつながります。
そのあたりの問題のバランスもとてもよく、これ1冊で十分に実力をつけることができます。
栗田哲也先生のスピードアップ算数〈基礎〉―中学受験総合チェック
基礎とかいてありますが、難易度は中級程度といったところでしょうか。
中学受験勉強の算数を始めて間もなく取り組んでもあまり使いこなせないかと思います。
しかし基礎を一通り済ませたあとで、まだ理解が不十分な単元はないか、逆に得意な単元はどこかと確認するには最適な問題集です。
各単元ごと、レベル別に問題が並んでいるため、これをやるとどのレベルまで解けるようになっているのかハッキリします。
肝心な問題は複数の解法を合わせたものがあまりありません。
これは一見デメリットのように思われるかもしれませんが、間違えたときにどの解法が分かっていないのか知るのにとても役立つのです。
これを一冊解けるようになればどんな応用に進んでも大丈夫だと自信をもって大丈夫です。
中学入試 算数 実力突破 計算と一行問題 基本編: 偏差値55を超える! 毎朝10分の合格トレーニング (中学入試絶対合格プロジェクト)
朝勉を全くやらないかそれとも10分やるかで中学受験の合格率は全然違ってきます。
朝から張り切ってやろうといってもそうはできないので朝は漢字と計算をやるとよいと思います。
その中でもこの参考書は1日3問15分という朝の時間にピッタリで計算問題、図形問題、文章問題が各1題ずつ載っているのでどの分野もまんべんなくできます。
時間制限もあるので時間を意識して問題も解くことができます。
決して簡単ではなく実践的な内容も多いので、ある程度基礎ができている中級者ならこの一冊を朝の時間にやりさえすればぐんぐん伸びるはずです。
中学入試 算数 塾技100 新装版 (中学入試 塾技)
これは算数が苦手な方にはお勧め出来る参考書です。
分からない問題があっても講師のアドバイス、解くポイントなどが細かく記載されているので分からない問題を分からないままにしないで問題を解くことが出来ます。
また基礎から応用まで幅広く問題がありレベル分けされているのでその子のレベルに応じて行えますし、問題数も多く講師が厳選した問題ばかりなので受験には欠かせない参考書だと思います。
表紙に技(コツ)と書いてあるようにポイントをしっかり掴むことが出来るので簡単にコツを掴むことが出来ます。
算数が楽しくなり、実力がつく参考書になっています。
算数分野別問題集ベイシック基本60題(SAPIX)
この問題集は、同じ種類で「割合」「比」「速さ」があります。
厳選された基本問題で受験にはどれもかかすことができません。
受験の算数は小学生にはとても難しく感じますが、サピックスのこの問題集さえやっていれば、基本がたたきこまれます。
ただやりっ放しではなく、繰り返しやることで割合と比と速さの感覚をつかみ、小問から大問まで幅広く解けるようになります。
やはり基礎知識があってこそだということ、さらにはそれをどうやって使うのかを習得することがとても大切だと気づかせてくれる問題集です。
また、解いた後が重要です。
必ず答えだけではなく解説を読み、自分の解き方と違っていないかチェックすることが大切です。
それができるレベルのお子さんに最適だといえるでしょう。
中級者から上級者向けの算数のおすすめ参考書
算数 自由自在 高学年
これも定番の問題集です。
例題が多く、問題がパターン化されているため、ほとんどの問題や入試過去問題に対応できる一冊あれば算数の事典として使える一冊です。
また、練習問題として載っている問題も大変質の良い素直な問題が多く盛り込まれています。
その問題の解説も非常に丁寧で、この算数自由自在高学年を何度も繰り返し読んで、解いて確実にものにしていければ、かなり算数の理解力は高まると思います。
塾や家庭教師や独学で行き詰まった方の基本に立ち返る例題として、自宅学習で使用するには良い参考書であり問題集ではないかと思います。
教科書程度の算数の問題が難なく回答できるぐらいの学力をお持ちの方におすすめです。
なぜなら応用問題が充実しているからです。
もちろん基礎的な内容もきちんと解説されていますが小学校高学年用とされているだけあって、中堅私立中学受験の程度の問題は普通に出てきます。
ある程度の学力がなければ一人で行うのは難しいと思います。
Z会中学受験シリーズ 入試算数の基礎30
この本は本当には要点がキッチリとまとめられています。
公式も分かりやすく記載されていますし、イラストなども挟まれていて小学生でも楽しく勉強することが出来ます。
さらにこの本はサイズがB5サイズで厚さ1cmほどという、とても扱いやすい大きさです。
重さもそんなに無いので、たくさんの教科書を小さな体で持ち歩かないといけない小学生にとっては本当に良いテキストではないでしょうか。
もちろん、基礎の部分なども解説されていますが、算数で躓いている子には少し難しい内容なので、ある程度は算数が出来る子向けになっていると思います。
算数で躓いているお子さんは、まずは他のテキストを試していただいて、得意になったら受験前にこの本で勉強されることをオススメします。
栗田哲也先生のスピードアップ算数〈発展〉
レベルアップ算数は問題量が多いことがオススメのポイントです。
算数はとにかく問題をこなしていってヒラメキをよくすることが大切になってきます。
レベルアップアップ算数はカテゴリーに分かれていて問題を網羅しているので、この参考書にしっかり取り組めば試験の時に焦らずに取り組めます。
レベルアップ算数に関しては難関中学を目指す中学生にオススメです。
難関中学を目指してない中堅中学志望の方は基礎編で充分対応できます。
発展編は応用問題集です。
ここではレベルの高いヒラメキが要求されるので難しいですが、解いた時の達成感は素晴らしいです。
難関中学、特に難関校はヒラメキが必須です。ヒラメキの力をつけるには最適の問題集です。
※レベルアップ算数は基礎編と発展編両方あると1番いいです。レベルアップ算数の基礎編から始めてしっかりマスターしたと感じたら次に発展編にステップアップするという風にすると効率がいいと思います。
中学受験は参考書だけで合格できるか?
中学受験は良質な参考書さえあれば合格できるでしょうか?
もちろん塾に通わず独学で合格を勝ち取るご家庭もあります。
そのため塾に通うことは絶対は必要ではありませんが、やはり上位校を目指すならば塾は必須と考えたほうがよいでしょう。
中学受験で独学はやめるべき7つの理由!塾なしでは合格は難しいや中学受験に塾なしでは合格できない5つの理由!パパママ塾では受験は失敗する?でご紹介しているように中学受験をする上で塾には様々なアドバンテージがあります。
例えば、どれだけ勉強ができるお子さんであっても、中学受験について持っている情報について進学塾にはかないません。
切磋琢磨する競争環境について独学では得られません。
参考書は塾との併用として考えるほうがよいでしょう。
最後に
今回は中学受験の算数、おすすめの参考書についていくつかご紹介しました。
もちろん、ここで紹介した以外にも優れた参考書はたくさんあると思います。
参考書選びで大切なことは、難易度の高いものを選ぶことではなく、お子さんのレベルに合うものを選ぶことです。
いきなり難問の参考書を与えるのではなく、問題を解き、実力がついてから志望校のレベルにあったのものを選びましょう。