子育てには色々な悩みがある中、今回は必ずといっていいほど保護者さんが苦労するであろう「言うことを聞いてくれない」という壁。
今回は現役保育士でもある筆者が、3歳児にフォーカスを当てて「どうしたら言う事を聞いてくれるのか」について、解説していきます。
目次
なぜ言うことを聞いてくれないの?
お母さん、お父さんの言うことをなぜ聞いてくれないのか?
それはお母さんお父さんのことが嫌いだからなどではありません。
とりあえずいや!と言ってみたいイヤイヤ期とも少し違います。
3歳にもなると自我は1~2歳の時と比べるとさらにハッキリしてきます。
「これをああしたい」「これじゃないと嫌」などがより表れてきて自分の思っていた順序でないともう全部が嫌になって泣き出してしまうということもあります。
なんともまぁ親の立場からすれば迷惑な話ですが順調に成長していってくれているという証でもあるのです。
ではこちらの言うことに対して「いや!」という子にはどうやって対応していけばいいかを紹介していきましょう。
試して欲しい!3歳児に言う事を聞かせる4つの方法
イヤイヤ言って言う事を聞かない子供にこれから紹介する4つことを試してみてはいかがでしょうか?
1.遊びに変えてみる
片付けなど楽しくないことは子どもの「やりたくないなぁ」という気持ちは分からなくないですよね。
そういうときは片付けなども遊びに変えてしまいましょう。
・競争あそび
「どっちが早くできるかな!?よーいドン!」と競争遊びにしてみましょう!片付けや用意するときなどにも使えます。
・なりきりあそび
お子さんの好きな動物、好きなものになりきって片付け、用意をします。
もちろんこれをするときは保護者の方も一緒になりきってやってあげてくださいね!
遊びに変えてするときは保護者の方も楽しむことが大切です。
大人がイヤイヤでは子どもも乗ってくれません。
2.まったく違うことをして気分を変えてあげる
例えば、外に行くために靴を履かなければいけないのに子どもが「履きたくない!」と泣きじゃくって話を聞いてくれない」という場合です。
こういう場合「なにいってるの!?履かないと外に行けないでしょう!?」と怒ってしまうこともあると思います。急いでるときなどは特にです。
でもそれではうまくいきませんよね。そこはグッとこらえて
「あっ!これも持っていこっか!どっちがいい?」とおもちゃとかおやつなどを選ばせてあげましょう!
この方法を馬鹿らしいと思う方もいらっしゃると思います。
しかしこの「気分を変えてあげる」という方法は保育士が実用しているスキルです。
3歳児だけでなく色んな年齢の子どもに使えるテクニックなんですね。
この方法は子どもが泣いてもう止まらない!という時にも使えます。
子どもは泣きが長いと「自分がなにが嫌で泣いていたか分からなくなってしまう」のです。
その「何が嫌なのかわからなくなっている状態」を終わらせてあげれるのが、「注意をまったく別の方向に持っていく」なんですね。
3.ちょっとだけお手伝いをしてあげる
「あれが嫌、これが嫌、これしたくない…」
もしかしたらそれは子どもの「ちょっと甘えたい」という気持ちの表れかもしれません。
3歳にもなれば出来ることも増えてきているはず。だから全部やってあげるのではなくほんの少しだけ手伝ってあげましょう。
「じゃあお母さん(お父さん)がここ手伝うから…はい!やってごらん?」と優しく対応してみてあげてください。
そしてそれが出来たら「うん!できたね!」と褒めたり、「やったね!」とハイタッチして頑張りを認めてあげてくださいね。
- 靴下を履きたくない!→靴下に足を入れやすいように持ってあげる
- ご飯食べたくない!→何口かだけ食べさせてあげる
- トイレ行きたくない!→抱っこしてトイレまで連れて行ってあげる
これだけで随分子供の対応が変わるはずです。
4.「3歳児のプライド」を刺激してみよう
3歳ともなれば周りからも「お兄ちゃん(お姉ちゃん)になったねぇ」などの言葉を受けることが増えて「自分はお兄ちゃんになったんだ」と子どもなりに感じています。
でも「お兄ちゃんなんだから」と言われることが増えると「まだちょっと甘えたいのに…」という気持ちを押し込んで頑張る子もいます。
そういう押し込んだ気持ちが爆発して「イヤイヤ」になってしまう…なんてことも。
「がんばりたいけど甘えたい」「甘えたいけどがんばりたい」
その気持ちを受け止めてあげて少しだけ手伝ってあげていると子どもの方から「お兄ちゃんだからできる」と言ってくれると思います。
その「お兄ちゃんだからできる」という一言を親との信頼関係や親の優しさ、そして3歳のプライドを後押ししてあげると、子供はいう事を聞いてくれるはずです。
3歳児には甘やかすのではなく、手伝ってあげる!
こんな対応をしていると「もっと叱るべきでは?このままでは甘えた子になるのではないか?」と不安に思われる保護者さんもいらっしゃるでしょう。
けれど「甘やかす」のではなく「手伝って」あげればいいんです。
- 手伝うとは最終的に子どもが達成する、ということ。
- 甘やかすとは子どもに達成させてあげていない、ということ。
たまには甘やかしてあげても良いんです。
しかしその「甘やかす」が日常になってしまうと「甘えた子ども」になってしまいます。
そこは親がしっかり意識してあげてないといけません。
子どもと親は一緒に毎日育っていくんです。どうでもいい1日なんてありません。
1日1日しっかりお子さんとの信頼関係を築いていってあげてくださいね。