女の子は男の子に比べて育てやすいと言われていますが、本当にそうでしょうか?
男の子には男の子特有の悩みがあるように、女の子にも女の子特有の悩みがあります。
女の子は育てやすいと聞いていたのにどうして…?うちの子だけ何で…?と悩みを抱えている人も多いと思います。
ここでは、どうして女の子は育てやすいと言われているのか、その理由や、女の子育児の悩み、幼児期の女の子の接し方、関わり方のポイントを幼稚園教諭の経験からお伝えしていきます。
女の子育児でお悩みの方はぜひ参考にしてみてください。
目次
女の子が育てやすいと言われる理由とは?
女の子は育てやすいと言われるのはなぜでしょうか?
幼児期の女の子の特徴からその理由をご紹介していきます。
コミュニケーション能力が高くおしゃべり上手
個人差はありますが、一般的に幼児期の女の子は男の子と比べるとコミュニケーション能力が高く、おしゃべりが得意です。
積極的に話しかけ、相手の表情や気持ちを読み取って行動をすることもできます。
「ママが忙しいから○○しておくね」など大人の様子を見て積極的にお手伝いをしてくれたり、兄弟の世話をしたり、会話がスムーズにできることから育てやすいと感じる人が多いようです。
行動が落ち着いている
男の子はとにかく体を動かすことが好きで、落ち着きがない、目を放した隙にすぐいなくなってしまうという悩みが出てきます。
一方で、女の子はおままごとをしたり、お絵かきをしたりと座って楽しむ遊びを好み、人の話を落ち着いて聞く、待つ習慣が身につくことも早いため、育てやすいと言われています。
もちろん、この特徴にも個人差がありますが、幼稚園でも女の子の数が多いクラスは比較的落ち着いた雰囲気になる傾向があります。
手先が器用
女の子は、箸や鉛筆、はさみなど道具を使うことに早くから興味を持ち、上手に使うことができます。
手先が器用に発達し、生活習慣がスムーズに身に付く、道具の正しい使い方を習得する時期が早い傾向があることから育てやすいと言われています。
幼児期の女の子育児の悩みとは?
育てやすいといわれる幼児期の女の子ですが、その発達の早さゆえに問題を抱えることも…。
ここでは、女の子育児の悩みを共有していきたいと思います。
女の子の幼児期にみられる反抗期
コミュニケーション能力が高く、おしゃべり上手、そして周りを見てさまざまなことを吸収していく女の子は、口達者でまるで大人のような話し方をすることがあります。
母親の言葉遣いを真似て「○○って言ってるでしょ」と反抗したり「ママだって○○してないよ」など状況を鋭く判断して口答えしたりする姿にイライラしてしまう、ついケンカになってしまう、何て返せば良いのか分からなくなる…と悩んでいる人も多いようです。
2歳~3歳のイヤイヤ期は「いやだ」「やらない」「帰らない」など、言葉も行動も単純で、要求も明確!
すぐに対応し解決できた問題も、幼児期になり理解力が高まるにつれて、求めていることが何か分からない場合やこちらの作戦が見透かされて通用しないこともあります。
「4歳の壁」という言葉があるように4歳前後の女の子への対応は一筋縄でいかないところが悩みをまた複雑にしています。
お友だちとのトラブル
友だちが増えて仲良く遊べるようになったかと思うと、次なる悩みはその友だちとのトラブルです。
特に女の子は女の子同士でグループを作って遊ぶことが多く、その中で一人の子を仲間はずれにする、相手が傷つくようなことを言う、特定の子と遊ぶことに固執するなどの問題が起きることがあります。
男の子は手が出る、怪我をしてしまうといったトラブルが多い一方で、女の子は言葉のやりとりに関するトラブルが多いことが特徴です。
すぐに取り入れられる!女の子育児の3つのポイント
女の子育児に悩んだ時に実践して欲しい3つの育児のポイントをお伝えします。
どれもすぐに実践できる方法ですので、ぜひ取り入れてみてください!
1.何でも気軽に話せる関係作り、コミュニケーションを大切に
女の子育児をしていると、きっと分かってくれるはず、こう思っているに違いないと、ママの気持ちと子どもの気持ちが同じだと思い込んでしまうことや、期待しすぎてしまうことはありませんか。
同姓でも、親子でも気持ちは同じとは限らないし、話さなくても分かってくれるはず…は通用しません。
当たり前のことと思うかもしれませんが、しっかり話を聞いて丁寧なコミュニケーションを取ることを心がけましょう。
口達者でおしゃべり、永遠と続く女の子の話は、つい聞いているフリや適当な返答になってしまいます。
しかし、そんな心の中も子どもはお見通しです。
話を聞いてもらえない→不信感や不満→振り向かせたくて反抗的な素振り、嫌な言葉や態度を真似するといった悪循環に陥る可能性があります。
丁寧に話を聞いてもらうことで子どもは心が落ち着き、相手を思いやる、相手を受入れるなどの優しい気持ちが育ちます。
いつも何かをしながら、考え事をしながら話をしていたな…と思う方は子どもの話を丁寧に聞くことを意識して見てください。
2.注意をする時は、感情的にならないこと
口達者で大人顔負けの反抗を見せる子どもについ感情的に怒りたくなってしまうこともあります。
しかし、感情的に怒ることは、よりトラブルを複雑にしてしまう可能性があります。大人が冷静に対処すれば、子どもも次第に落ち着きを取り戻します。
感情的にならないために、カッとなった時にどうすればいいか対処法を考えておくことをおすすめします。
飲み物を一口飲む、部屋を一度出る、窓を開けて外の景色を見る、家族に対応を一時バトンタッチする…など。
その習慣を身につけておくと、一度気持ちをリセットして落ち着いて対応できるので、すぐにトラブルを解決できるようになります。
特に友だちのトラブルに関することは、冷静に。
仲間はずれや相手が傷つくようなことをいった場合はすぐに怒りたくなる気持ちを堪えて、冷静にどうしてそんな事をしたのか、子どもの言い分を聞くことを忘れないようにしましょう。
子どもの思いを聞き、受け止めた上で絶対にしてはいけないということ、相手がどんな気持ちになるのかを伝え子どもが友だちといい関係が保てるように手助けしてあげましょう。
3.一人で抱え込まないよう、子どもと自分が頼る場所を用意しておく
女の子はママとの関係が上手くいかない時期に、パパとは良い関係が築けるということもあります。
同性だから張り合ってしまう、ライバルのように比べてしまう、相手の言葉や行動が気になる…ということもあるようです。
そんなときお休みの一日はパパと過ごす、ママは一人で息抜きをするなど、関係をリセットしてまた向かい合えるような、頼る場所、相手を見つけることも大切です。
頼る相手は、パパやおじいちゃん、おばあちゃん、家族以外でも大丈夫!
親子だから常に側にいて、いいときも悪い時も向かい合わなくてはいけないと力が入りすぎてしまう人がいます。
もちろんそれは大切なことですが、時には息抜きも必要です。
自分以外に子どもが頼る場所、落ち着く相手、甘えを受け止めてくれる相手がいるかどうか、考えて見てくださいね。
最後に
女の子は育てやすいと聞いていたのに、何だか上手くいかないとお悩みの方は多いと思います。
女の子だから、男の子だからといって育てやすい、育てにくいが決まっているわけではありません。子どもの性格や発達段階、生活の環境に影響を受けて、個人差があります。
女の子の発達の特徴を知り、どのように接したらより良い関係性が築けるのか女の子育児のポイントをぜひ参考にしてください。