皆さんは「算数オリンピック」って聞いたことありますか?
毎年、全国の小学生達が算数の力を競って戦う大会のことです。
これに勝つとまさに「日本一の算数名人」という輝かしい称号を与えられる大会です。
1992年に始まった算数オリンピック。一体どんなものなのでしょうか?ご紹介します!
目次
算数オリンピックとは
算数オリンピックとは、数学のノーベル賞にあたるフィールズ賞を受賞した京都大学名誉教授の広中平祐氏と大道芸人兼数学者として知られるピーター・フランクル氏の提唱により、1994に始まった大会です。
「数字を介すればどんな国の人ともコミュニケーションがとれる」「数学を楽しみチャレンジして欲しい」という考えの元に始まりました。
毎年、初夏に地方予選があり、これに勝ち抜くと、全国3大都市で開催される決勝大会に出場できます。
決勝大会には海外の子供達も参加し、国際色豊かに算数オリンピックを競います。
算数オリンピックの申し込み情報
算数オリンピックには年齢別に以下の競技が設けられており、それぞれに出場資格が定められています。
算数オリンピックの競技と出場資格
競技 | 出場資格 |
算数オリンピック キッズBEE | 小学校1~3年生限定 |
ジュニア算数オリンピック | 小学校5年生以下 |
算数オリンピック | 小学校6年生以下 |
ジュニア広中杯 全国中学生数学大会 | 中学校1、2年生限定 |
広中杯 全国中学生数学大会 | 中学校3年生以下 |
キッズBEEやジュニア大会では学年が限定されていますが、○○年生以下という出場資格になっている大会は、その条件を満たしていればどんな小さい子でも参加可能です。
つまり、算数力があれば、どんどん上の大会を目指して出場できるというのが、この数学オリンピックの魅力なのです。
参加費用
算数オリンピックの参加費用は全ての競技(キッズBEE~中学生大会)で税込み4,950円です。
参加者全員に記念品が手渡され、成績上位の人はメダルと賞状が授与されます。
参加は公式HPから申し込みが必要
算数オリンピックに参加するには、公式HPからの申し込みが必要です。
申し込み期間は4~5月頃となっています。
参加申し込みをすると、全国の会場で6月に開催される予選大会(トライアル)への参加資格が貰え、そこでの成績上位者が7月の本大会へと進出できます。
予選大会の次の日にはHPに模範解答が発表され、約1週間後には各受験者の元に本大会への出場可否の知らせが届くそうです。
スピーディーで好感が持てますね。
大会の会場
予選大会は予備校や学習塾が会場となっています。
その他、団体で申し込んでいるところはその団体の場所や学校がそのまま予選会場となります。
香港にも予選会場が設けられています。本選大会は東京・大阪・福岡での3会場です。
算数オリンピックではどんな問題が出題されるの?
算数オリンピックで出題される問題は、該当する学年の文部科学省指導要領に基本的には沿った内容だそうです。
例えば、ジュニア算数オリンピックですと指導要領で5年生以下の範囲に定められている内容、算数オリンピックですと6年生以下の範囲に定められている内容が出題されます。
出題される問題はハイレベルの問題が多数
しかし指導要領にほぼ準拠した内容とは言え、算数オリンピックの問題はかなり難しいと言えます。
小学生用の問題でも中学生、もしくは大人でも解けない人は多いでしょう。
中学受験を目指し、相当算数を鍛えているという子が力試しで受ける、というのが丁度良い塩梅です。
どんな問題が出るかは公式HPでも紹介されていますし、事務局から問題集も発売されています(一般販売はされていません)。
ジュニア算数オリンピックでは、予選での正解率が50~70%、算数オリンピックでは約50%の正解率で、本大会に進出できるようです。
勿論、問題が難しかった年は40%ほどの正解率となることもあるそうですよ。
予選大会の解答時間は90分で、概ね10問ほどの構成となっています。
算数オリンピック対策!どんな勉強をすれば良い?
準備としては、過去問を解いたり、類似する問題集を買って練習したりするのが良いようです。
どんな問題が出るかは、公式HPからも何問か見ることができますので、参考にしてみてください。
算数オリンピックの問題は、出場の有無に関わらず、算数力を鍛えるにはとても良い問題です。
一見難しそうな問題でも、解いてみると実はあっけない程のシンプルな答えとなる問題もあります。
子供達に苦労させて難解な問題を解かせるというよりも、算数の面白さを伝えるという趣旨が強いように感じます。
問題を解くために必要なこと
どうやって式を導き出すのか。それには、
- 問題の条件を整理整頓する
- 諦めずに粘り強く考える
という力がものを言うでしょう。
解法の最中に「大体こうなるはずだ」「ここは最終的には消えるはずだ」という「(根拠はないけど)なんとなく、こうなるだろうな」と感じる「算数のセンス」も必要です。
この「算数のセンス」は、問題を何問も何問も解いていると自然と身に付いてくる言わば筋肉のような存在です。
やはり、地道な努力が大切ですね。
算数オリンピック参加者の親御さんの声
それでは、算数オリンピック参加者の声を掲示板より拾ってみます。親御さんの声です。
- 子供にとっては良い思い出になる
- 毎年受けている
- ファイナリストの名簿を見て、塾選びの参考にしている
- ファイナリストにはサピックス塾生の割合が高く、四谷、希学園、浜学園、高木塾も目立つ
- サピックスを受験会場に選ぶ人も多い(単純に会場数が多い)
- サピックス生で受験しない人も多い(塾生は算数ができて当たり前だから)
- サピックスの問題集は算数オリンピックのような問題ばかり
- 何回も入賞する子は凄い。このメダルより厳しい入試はないんじゃないか
- 算数オリンピックの失敗を受験に生かしたい
- ジュニア大会の時は塾も力を入れていたが、算数オリンピックをやるよりは受験勉強を優先する方針
- 正解率0%の難問は4、5年に1回の間隔で出題されるらしい
- 難関中学志望者は、7割は正解できるのではないか
- ファイナリスト常連者だが、とにかく算数が好き。家では過去問、天才クラブチャレペーシリーズや、10歳までに身につけたい算数センスシリーズなどをやっている。小2で数学検定4級(中学2年生相当)に合格している
一度はチャレンジしてみてるのもいい経験になるはずです!
いかがでしたか?
算数オリンピック、かなりやり甲斐があり、親子で一緒になって毎年取り組む夏のビックイベントといった感じです。
決して無駄な体験にはなりませんし、一度チャレンジしてみても良いのではないでしょうか?
でも、意外とハマってしまうかも!?健闘を祈ります!
参考URL: http://3450.jp/so2016/
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