全国統一小学生テストから我が子の実力を把握しよう!テストを受けるメリットと上手な活用法

全国統一小学生テストを受ける小学生

「全国統一小学生テスト」は、全国の小学生が無料で受けることができる模試です。

全国規模のデータから自分の実力を客観的に把握することができ、中学受験生はもちろん、小学校低学年生が活用するケースも多いです。

一方で、テストの難易度はどのくらいか、試験内容や対策はどうすれば良いのか、気になる点も多いかと思います。

この記事では、塾講師の経験から、全国統一小学生テストの概要や試験内容、対策などについてご紹介していきます。

全国統一小学生テストとは?

全国統一小学生テストは、四谷大塚が主催する小学生対象の模試のことをいいます。

無料で受験することができ、もちろん四谷大塚の生徒以外でも受験可能です。

年に2回(6月・11月)開催され、同じ日に全国の各会場で一斉に行われます。

全国規模の模試のため、全国での順位、都道府県別の順位も知ることができ、自分の実力を客観的に把握するためにも効果的な模試です。

対象学年と試験内容

全国統一小学生テストの対象学年は、小学1〜6年生、年長生となっています。

試験科目は、小学1〜3年生が算数・国語の2科目、小学4〜6年生が算数・国語・理科・社会の4科目、そして年長生は算数と国語の融合型問題となっています。

(※小学4〜6年生は算・国・理または算・国でも受験可)

各学年の試験時間・配点等は以下のようになります。

各対象学年の試験時間・配点

年長生

科目試験時間配点
算数・国語30分100点

小学1・2年生

科目試験時間配点
算数30分150点
国語30分150点

小学3年生

科目 試験時間 配点

科目試験時間配点
算数35分150点
国語35分150点

小学4年生

科目試験時間配点
算数40分150点
国語40分150点
理科20分100点
社会20分100点

小学5・6年生

科目試験時間配点
算数50分150点
国語40分150点
理科25分100点
社会25分100点

試験の形式

  • 年長生・小学1・2年生は記述式
  • 小学3〜6年生はマークシート形式

全国統一小学生テストの難易度はどのくらい?

小学1〜6年生は、各学年の1学期までの教科書の内容に加え、応用力を試す問題が出題されます。

教科書に沿った問題だけではなく、応用的な問題も含めて出題されるので注意が必要です。

また、年長生は、主に考える力を見る問題が出題されています。

年長生は算数・国語の融合型問題となりますが、その中で思考力が試されるような問題になっています。

このように、いずれの学年も、ただ教科書通りの内容が出題されるわけではありません。

教科書で基本を学ぶことは大前提ですが、それに加えて応用力や思考力なども試される形になります。

全国統一小学生テストを受けるメリットはこれ!

試験本番さながらの雰囲気を味わえる

全国統一小学生テストは、同じ日に全国の会場で一斉に行われることに特徴があります。

多くの子どもと一緒に会場で試験を受けるというのは、普段経験できることではありません。

将来的な受験のためにも、会場で試験を受ける経験をして損はないのです。

中学受験にしろ、他の受験にしろ、会場まで行ってテストを受ける機会はたくさんあります。

その予行練習だと思って統一テストを受けると良いでしょう。

緊張感のある空間で、どのくらい自分の力を最大限発揮できるのか、試してみて損はありません。

実力を客観的に把握できる

先ほども少し触れましたが、統一テストを受けることにより、今自分がどのくらいの実力を持っているのか、客観的に把握することができます。

全国や都道府県での順位などもわかるので、より具体的に自分の実力が可視化されます。

こうしたデータがあると、お子さんのモチベーションアップにつながりやすいのです。

順位が高ければもちろん親も子どもも嬉しいでしょうし、その順位をなるべく維持しようと思えるでしょう。

また、たとえ順位が低くても、もっと頑張ろうと思って勉強に励む子どもは多いです。

ただ漠然と勉強を進めるより、こうした客観的なデータがあるとモチベーションに深く関係します。

順位が低くても大丈夫!得意分野と苦手分野がよくわかる

もちろんテストの順位が低くても、過度に落ち込む必要はありません。

繰り返しますが、全国統一小学生テストは自分の現時点での実力を客観的に把握することがメリットの一つです。

テストの結果を見ると、順位だけでなく自分の得意分野や苦手分野なども把握できます。

自分の今の実力を理解すれば、今後どうすれば良いか、どの分野をどのくらい対策していけば良いか、具体的な方針が見えてくるのです。

これは順位が高かろうが低かろうが同じことです。

決して順位だけに捉われず、あくまで現状を把握して今後の方針を固めていくためのもの、と捉えておきましょう。

見直しサポートなどのフォローもある

全国統一小学生テストは、テスト後の見直し指導などの無料サポートもあります。

こうしたアフターサポートも活用すると、テストをより有効に活用できます。

全国統一小学生テストに限らず、模試というのは受けっぱなしではいけません。

自分が解けなかった問題を中心に、しっかりと復習をすることが大事です。

もちろん自分で見直しや復習をできれば良いのですが、希望者は無料のアフターサポートも検討してみると良いでしょう。

ケアレスミスを防ぐために

全国統一小学生テストの対策!テスト前に準備しておくといいこと

ここまでの話も踏まえ、全国統一小学生テストの対策について整理していきます。

応用的な問題の準備をしておく

先ほども触れたように、全国統一小学生テストは教科書の内容に加え、応用的な問題も出題されます。

教科書で基礎をしっかり定着させることはもちろん、問題演習などで応用問題にも触れておき、慣れを作っておく必要があります。

特に小学校低学年や年長生の場合、日頃から本格的な勉強を行っているケースは少ないでしょう。

たとえ将来的に中学受験を検討しているとしても、一般的に小学校低学年や年長生のうちはまだ勉強量が少ないはずです。

この場合、教科書の内容だけでなく、問題演習などを通じて応用的な問題、考えさせる問題に触れ、実力を磨いておくと良いでしょう。

中学受験をする家庭で優先すべきは受験勉強?

一方、小学生高学年の場合、日常的に様々な勉強をしているお子さんも多いでしょう。

特に中学受験生であれば尚更、小学5年・6年生では本格的な受験勉強を経験しているはずです。

この場合、やはり優先すべきは受験勉強と言えます。

もちろん模試のためだけの勉強も意味はありますが、模試対策に集中しすぎて日頃の受験勉強がおろそかになってしまった、といった事態は避けなくてはなりません。

むしろ、日頃から行なっている受験勉強がそのまま模試対策にもなり得ます。

普段の受験勉強で磨いた実力を模試で試す、という心構えでも良いでしょう。

ただ、小学校低学年や年長生であれば、本格的な受験勉強をスタートしているとは言えないので、この場合は模試に向けて応用問題等の練習をして損はないでしょう。

苦手な分野や設問形式は事前に対策しておきましょう

模試を受ける前に、苦手分野や苦手な設問形式を改めて勉強しておくことはもちろん重要です。

これは小学校高学年・中学受験生であっても同じでしょう。

上述したように、中学受験生であれば日常的に勉強をしているため、模試のためだけの勉強ばかり行う必要はありませんが、苦手範囲を直前に見直して対策することはもちろん大切なのです。

事前に改めて苦手範囲を対策し、それが模試で活かせるかどうか、試す価値はあるでしょう。

せっかく会場で本番さながらの雰囲気を味わえるのですから、その機会を活かし、「緊張感のある中でどのくらい苦手範囲に対処できるか?」を試す価値は十分あります。

このような直前の勉強は、どの学年であっても効果のあることです。

ただし先ほども述べたように、中学受験生であれば、あくまで優先すべきは受験勉強という点はしっかり意識しておく必要があります。

理科の勉強を苦手にしない勉強法

四谷大塚の事前対策授業を活用する

四谷大塚では、全国統一小学生テストに向けた事前の「対策授業」が行われています。

特に小学校低学年や年長生など、まだ本格的な勉強をした経験がない場合、こうした授業を活用してみても良いでしょう。

また、四谷大塚の公式サイトでは、全国統一小学生テストの「過去問チャレンジ」というコーナーもあります。

年長生から小学6年生まで学年ごとに利用でき、四谷大塚のアカウントがあれば、さらに多くの過去問をチェックできます。

模試に臨む際には、このようなフォロー体制を活用することも検討してみてください。

算数ドリルの勉強をする子供

年長生から小学校高学年まで活用して損はないテストです!

今回は全国統一小学生テストの特徴やメリット、対策などについてご紹介しました。

全国統一小学生テストは年長生から小学6年生まで無料で受験することができます。

全国や都道府県での順位、自分の得意分野や苦手分野など、様々なデータから自分の実力を客観的に把握することが可能です。

また、実際に会場に足を運んで他の子どもと一緒に試験を受けるという、本番の入試のような雰囲気を味わえることも大きなメリットです。

小学校高学年・中学受験生はもちろん、小学校低学年や年長生も含め、活用して損はないテストと言えます。

一方、全国統一小学生テストはあくまで現時点での実力を把握するために活用すべきでしょう。

たとえ模試の順位が低くても過度に落ち込む必要はなく、自分の苦手分野や改善点を冷静に把握し、今後の方針を決めていくことが大事です。

また、全国統一小学生テストは教科書の内容はもちろん、応用力や思考力が試される問題も多いです。

教科書で基本をチェックすることはもちろんですが、普段から問題演習等を通じて実戦的な力を鍛えておき、模試で活かすようにしましょう。

こうした点に注意し、ぜひ全国統一小学生テストを有効に活用してみてください。